切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 「刑事犬養隼人」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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  • 引き続き中山七里作品を読む。
    書店でタイトルを観た段階でかなり惹かれていた「切り裂きジャックの告白」
    をKindleで。

    モチーフは1800年代後半にイギリスで起こった事件、Jack The Ripper。
    あの殺人事件同様、東京都内で複数の惨殺事件が起こる。全ての遺体からは
    内臓がごっそり抜かれる、という異様なモノ。
    この事件を追う刑事・犬養隼人は、遂にある共通点を見つけ出し・・・という内容。

    ・・・もの凄い本を読んだ、かもしれない。
    矢継ぎ早に起こる残酷な殺人事件の合間に流れる臓器移植というデリケートな
    医療行為が、この作品の主題。文中に思わず目を背けたくなる表現が多々出て
    くるが、一場面を読む度に何かを考えずにいられない。そういう作品である。

    ミステリーとしても秀逸で、どんでん返しに次ぐどんでん返しを繰り返し、
    犯人が明らかになる。最後は思わずため息が出るほど感心してしまったのだか
    ら、これはもうひれ伏すしか無い。

    中山七里、遡って読む価値ありの作家と判断。さっそく明日からでも。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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