- Amazon.co.jp ・電子書籍 (587ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
表紙とタイトルから、普段あまり読まないファンタジー系!?と構えましたが、辻村深月の作品なので気になって読みました。
子どもの頃この作品を読んでいたらどんな気持ちになっただろう。
何かに気づけたかもしれないけど、案外一つの作品としてただ読んで終わったかもしれない。
喜多嶋先生の存在は大きいし、私の理想です。
映画も観ましたが、面白かったです。
ただのファンタジーではない濃さがありました。 -
点と点が線になって気持ちいい。
後半のスピード感がいい。
わかりやすくてすっきりした終わりが好きな私にはピッタリ。 -
主人公こころは中学一年生、あることがきっかけで不登校になった。
学校行けず、家で鬱々とした気分で過ごす毎日。
そんなある日、自分の部屋の鏡が光っていることに気づき吸い込まれるように入ると、中にはお城があり、そこには会ったことがない中学生たちがいた。
そして、『オオカミさま』と呼ばれる狼の面を被った少女が現れ、このお城に隠された鍵を見つけた者の願いを叶えてくれるという。
最初はぎくしゃくしていた中学生たちもそれぞれ抱えているものを徐々に打ち明け、そして心が通じあっていく。
集められた中学生たちの共通点や、それぞれの事情、学校での人間関係の難しさなど、自分だけが取り残されている気持ちなどが丁寧に描かれており、とても読みやすい。
私はたまたまそうならなかっただけで、少し違えばこうなってたかもと思った。
そして当事者だけでなく、見て見ぬふりした側の気持ち、親や先生など周りの気持ちも丁寧に描かれている。
後半は怒涛の伏線回収があり、読んでいて鳥肌が立つ展開。
子供も大人も読めるとても良い作品だと思う。 -
本を読んで初めて泣いた(しかもかなり長めに...)
いい話だった...2つの意味で -
自分は途中で挫折したが、某通販サイトのレビューがあんまりだったのでここで忠告させて欲しい。
【不登校児にこの本を読ませたいと考えている方、頼むから止めてくれ】
冒頭は共感を得られるかもしれない。だが読み進めるほど、現実ではどうにも出来ないのだと子供たちに諦念を抱かせるだけだ。 -
ページめくったらあっという間に読み終わってしまった。
ライトノベルで読みやすいが、中学時代こじらせた身には胸のつかえる内容。
ほぼ予想通りの展開だったけれど、肝心のお話じたい知らなかった。。
映画にもなったようなので見たいなと思った。 -
たちの悪い友達にからまれ、恐怖を感じて中学に通えなくなったこころ。夏も近づき、登校拒否の子供たちの通うフリースクールにも行けず、ひとり家に籠もっていると、姿見が光り始めた。鏡に手を触れようとすると中に吸い込まれ、そこには立派な城が。城には他に6人の中学生が集まっており、狼の面をつけた少女が「3月30日までに鍵を探して、秘密の部屋を開けられた者には、一つだけ願いを叶えてやる」と言う…。
中学一年、安西こころの視点で、城(鏡)の中6人、母親、スクールや中学の先生との関係を描く、中高生向けのファンタジー小説。結構長いなと思ったら、文庫では上下巻だったか。
内容的に、いじめをテーマにしているのかと思いきや、登校拒否の色々なケースを設定しており、厳密にはいじめの話はほとんど出てこなかったのが意外であった。
こころ以外の6人の中学生は、どこに住んでいて、どういう生活をしているのか、なぜ城の外で会うことができないのかという根本的な疑問が常にあり、読書なれしていない人にも読み進めさせようとする仕掛けがたくさんあることに感心する。
内容の仕組みについては、少しでも触れてしまうと初見の人が面白くないので触れないが、よくできてますよ。
大人の読者として読んでしまうと、ちょっと色々と無理やり過ぎたり、うすうすわかっているのに引っ張ったりというところに若干ヤキモキする部分は無きにしもあらず。もう少しだけ、城の外のヒリヒリするような葛藤も描かれても良かったかなというところはある。
男女問わず楽しめる作品だし、映像化しそうと思っていたら、漫画と映画がありますか。中学生は本から入って欲しいなと思うけど。 -
7人の不登校の中学生たちがひとつの場所に集まって、ファンタジー系なのかと思っていたら、感動の友情物語でした。
こころちゃんだけじゃなくて、みんな様々な思いを抱えていたけど、一歩踏み出せたのは本当に偉い。
ここに出てきた全員に幸せになってほしいです。