かがみの孤城 [Kindle]

著者 :
  • ポプラ社
4.33
  • (346)
  • (206)
  • (80)
  • (18)
  • (5)
本棚登録 : 2676
感想 : 251
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (587ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 学校にいけない主人公こころ。
    ある日部屋の鏡が光り、異世界の城に入り込む。
    そこには同じように城に迷い込んだ子供達がいた。


    分厚いながらも物語にグイグイ入り込み最後の方は一気読みしました。

    最初の方は、自分も昔似たようなことあったなぁと苦い思い出が蘇りました。

    話したこともない人に嫌われたこともあり、
    理不尽だったなぁと。

    あとは今までいじめてたのに、ターゲットが変わった途端にコロッと態度変える人もいて、変なのって思っていました。

    学校って、そういう節ありますよね、
    勉強できないけど声が大きいノリで生きている子が上に立つ風潮。

    その点は思い出してしまったので、多少嫌な気持ちになってしまったのですが、そういう子にも悩みがあるんだよなと思わないといけないなと、多少反省しました。

    主人公が徐々に徐々に変化していく姿が気持ちいいです。
    また、それぞれの謎の部分が明かされていくところが引き込まれました。
    主要キャラが全員個性的で、ラノベ感覚でどんどん読めます!

    そして何より、伏線回収がすごい。

    この本を読んで、ある童話を読みたくなりました。
    何の童話かはネタバレになってしまうので書きませんが、
    その童話がどんなお話だったか忘れているので、今度読んでみようかなと思います。

    懐かしい気持ちに浸れる物語でした。
    逆に、青春まっただなかの子は共感しすぎる部分があるとつらいかも。
    個人的には大人向けな本かなと思いました。

  • 表紙とタイトルから、普段あまり読まないファンタジー系!?と構えましたが、辻村深月の作品なので気になって読みました。

    子どもの頃この作品を読んでいたらどんな気持ちになっただろう。
    何かに気づけたかもしれないけど、案外一つの作品としてただ読んで終わったかもしれない。
    喜多嶋先生の存在は大きいし、私の理想です。

    映画も観ましたが、面白かったです。
    ただのファンタジーではない濃さがありました。

  • 点と点が線になって気持ちいい。
    後半のスピード感がいい。
    わかりやすくてすっきりした終わりが好きな私にはピッタリ。

  • 主人公こころは中学一年生、あることがきっかけで不登校になった。
    学校行けず、家で鬱々とした気分で過ごす毎日。
    そんなある日、自分の部屋の鏡が光っていることに気づき吸い込まれるように入ると、中にはお城があり、そこには会ったことがない中学生たちがいた。
    そして、『オオカミさま』と呼ばれる狼の面を被った少女が現れ、このお城に隠された鍵を見つけた者の願いを叶えてくれるという。
    最初はぎくしゃくしていた中学生たちもそれぞれ抱えているものを徐々に打ち明け、そして心が通じあっていく。
    集められた中学生たちの共通点や、それぞれの事情、学校での人間関係の難しさなど、自分だけが取り残されている気持ちなどが丁寧に描かれており、とても読みやすい。
    私はたまたまそうならなかっただけで、少し違えばこうなってたかもと思った。
    そして当事者だけでなく、見て見ぬふりした側の気持ち、親や先生など周りの気持ちも丁寧に描かれている。
    後半は怒涛の伏線回収があり、読んでいて鳥肌が立つ展開。
    子供も大人も読めるとても良い作品だと思う。

  • 本を読んで初めて泣いた(しかもかなり長めに...)
    いい話だった...2つの意味で

  • 自分は途中で挫折したが、某通販サイトのレビューがあんまりだったのでここで忠告させて欲しい。

    【不登校児にこの本を読ませたいと考えている方、頼むから止めてくれ】

    冒頭は共感を得られるかもしれない。だが読み進めるほど、現実ではどうにも出来ないのだと子供たちに諦念を抱かせるだけだ。

  • めっちゃ良いな〜〜揺さぶられた 小学生とか中学生って学校が世界のすべてだったからそこで上手くいかなくて過剰に自己否定しちゃうとかあるんだろうね 君の名は的な展開はなんとなく途中で読めたけど、オオカミさまの正体とか喜多嶋先生とかはああ〜〜!となった 良い本読んだな〜〜

  • ページめくったらあっという間に読み終わってしまった。
    ライトノベルで読みやすいが、中学時代こじらせた身には胸のつかえる内容。
    ほぼ予想通りの展開だったけれど、肝心のお話じたい知らなかった。。
    映画にもなったようなので見たいなと思った。

  • たちの悪い友達にからまれ、恐怖を感じて中学に通えなくなったこころ。夏も近づき、登校拒否の子供たちの通うフリースクールにも行けず、ひとり家に籠もっていると、姿見が光り始めた。鏡に手を触れようとすると中に吸い込まれ、そこには立派な城が。城には他に6人の中学生が集まっており、狼の面をつけた少女が「3月30日までに鍵を探して、秘密の部屋を開けられた者には、一つだけ願いを叶えてやる」と言う…。

    中学一年、安西こころの視点で、城(鏡)の中6人、母親、スクールや中学の先生との関係を描く、中高生向けのファンタジー小説。結構長いなと思ったら、文庫では上下巻だったか。

    内容的に、いじめをテーマにしているのかと思いきや、登校拒否の色々なケースを設定しており、厳密にはいじめの話はほとんど出てこなかったのが意外であった。

    こころ以外の6人の中学生は、どこに住んでいて、どういう生活をしているのか、なぜ城の外で会うことができないのかという根本的な疑問が常にあり、読書なれしていない人にも読み進めさせようとする仕掛けがたくさんあることに感心する。

    内容の仕組みについては、少しでも触れてしまうと初見の人が面白くないので触れないが、よくできてますよ。

    大人の読者として読んでしまうと、ちょっと色々と無理やり過ぎたり、うすうすわかっているのに引っ張ったりというところに若干ヤキモキする部分は無きにしもあらず。もう少しだけ、城の外のヒリヒリするような葛藤も描かれても良かったかなというところはある。

    男女問わず楽しめる作品だし、映像化しそうと思っていたら、漫画と映画がありますか。中学生は本から入って欲しいなと思うけど。

  • 7人の不登校の中学生たちがひとつの場所に集まって、ファンタジー系なのかと思っていたら、感動の友情物語でした。
    こころちゃんだけじゃなくて、みんな様々な思いを抱えていたけど、一歩踏み出せたのは本当に偉い。
    ここに出てきた全員に幸せになってほしいです。

全251件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
三浦 しをん
辻村 深月
又吉 直樹
村田 沙耶香
凪良 ゆう
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×