かがみの孤城 [Kindle]

著者 :
  • ポプラ社
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感想・レビュー・書評

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  • 2021.06.こころは,真田美織のグループから受けた事柄から中学校に行けなくなっていた.ある日,部屋の鏡が光だし手をかざすと城の中に入ることが出来た.中には,他にアキ,マサムネ,リオン,スバル,ウレシノ,フウカの6人の中学生がいた.そして,狼面をしたオオカミさま次のように言った.城の中にある鍵を見つければ一つだけ願いが叶う.その時には,この城での全員の記憶が無くなる.この城が閉じるのは1年後の3月30日だ.7人は,城の中で過ごすが,ある日,アキがおばあさんのお葬式があったために制服で来ていた.その制服で,リオンを除く6人が全員雪科第五中学校の生徒であることが分かる.リオンも今はハワイにいるが本来であれば雪科第五中学校に通うはずだった.しかし,近所の様子など微妙に異なっていて,マサムネがそれぞれ異なるパラレルワールドにいるのだろうと考えてオオカミさまに聞いてみたところ違うとの回答だった.閉城まであと1日という日に,こころは同級生の東条萌ちゃんと話すことができて城に行かなかったがその日に,急に鏡が割れる.アキが約束の5時になっても帰らなかったのだ.一人が帰らないと連帯責任で全員がオオカミに食われる.リオンがその日に城に行かなかったこころに助けを求める.鍵を探して助けてと.ヒントは,東条さんから借りた絵本にあった.オオカミさまは,みんなのことを赤ずきんちゃんと呼んでいたが,それは,赤ずきんちゃんのオオカミではなく,7人の子やぎのお伽話だったのだ.その物語のとおり鍵は大時計の中にあった.こころがみんなを助けるために城に行きみんなの記憶を見ることにより,それぞれがパラレルワールドにいるのではなく異なった時代の雪科第五中学校に通っているのだと分かる.そして,アキのルール違反をなかったことにしてくださいとお願いをしてみんなが戻ってくる.みんなは,それぞれの時間,現実に帰っていく.最後に残ったリオンがオオカミさまに向かって姉ちゃんだろ?と問う.病気で中学生の時に亡くなった姉の持っていたドールハウスと城はとても似ていた.城が閉まる3月30日は姉の命日.亡くなる前に姉はリオンに怖がらせてしまってゴメンねと言っていたが,このオオカミに襲われることだったのかと考える.こころは,二学期から学校に行く,すると水守と書かれた名札の転校生が来る.こころは,その子を知っている気がした.アキは,結婚して喜多嶋という名前になり,心の教室の先生になっていた.そして,学校に行けない安西こころと出会う.アキは,とうとうこの時が来たと感じた.友情をメインにしたファンタジーで社会問題も扱っていて,そして,多くの伏線も張られた推理小説でもあり,とっても楽しかった!

  • いわゆるパラレルワールド的な話で、「同じときを生きてる」と思ったら、時代違ったし、なんなら今実世界で関わってる人の子ども地代と出会ってた
    みたいな
    自分の子どもたちに読んでもらいたい作品。
    十代のときに読んだら響くものありそう。

  • とっても引き込まれて読み進んだ。
    涙もこぼれた。
    でも後から色々疑問が湧いてくる。
    タイムパラドックスやら、その魔力はどこから、何かを何かに差し出したゆえなのか? などなど。
    でもこころや仲間と一緒に、一年間を過ごしたような気持ちになり
    暖かい思いに包まれたのは確か。

  • 読み終わった後に最高!と思うぐらい面白い。

    最初は事情がある子供達が城に集まって、成長しながら学校に行けるようになるのかなぐらいに思ってた。 

    後半にみんなそれぞれ生きてる年が違う事がわかって、
    まさかの"オオカミさま"がリオンのお姉ちゃんだったとは。
    さらに最後のエプローグで喜多嶋先生がアキだとわかった時は衝撃的だった。

    城で救われたアキが現実ではみんなの心を救っていたんだと思うと感動で胸がいっぱいになった。

  • 中学生。

    やりたいのにやれない、言いたいのに言えない。
    どんな願いも叶うし、助けてくれる人もいる。

    眩しいなぁ、中学生。

    どんどん引き込まれた。
    こういう境遇ではなかったし、気持ちも一切わからないけど、一人ひとりに乗り移っていくことができたし、読了後は優しさに包まれる。

  • こーれーは!面白かった!さすが、と言う感じのストーリー展開。いつもはなかなか先が読めないのですが、今回は早々に謎解きできてしまいましたが、自分の答えが合ってるのか?と言う点でも楽しく読めました。
    たかが、学校。学校だけが全てではないよ。大丈夫。子供たちに伝えたいです。

  • 読みやすくて面白いとは思うけど、
    こういうフィクション好きじゃない。あまり入り込めなかった

  • この物語を組み立てるために、どんなノートを作ったのだろうか?物語の起点の兄弟から、ここまで翼を広げることができるのだな。面白かった。

  • 最後ずるいよー。

  • 最初なかなか読み進めできなかったんだけど
    後半に行くにつれて、物語に引き込まれた。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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