最後泣いちゃうので外で読まない方が良い。真澄さん、ほんと絶妙にこういう人いるよね!ていう嫌な性格の人で、でもそれがミドリと出会ってからだんだん良い方向へ変わっていくので、応援したくなる。あんな嫌な人だったのに。家族の複雑な心境も、その経過も、読ませ方が巧い。まんまと泣かされた。悲しいんじゃなくて、出会えて良かったね、となる。たとえ短い間でも、お互い幸せだった日々、その手触りの記憶。

2024年4月14日

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読書状況 読み終わった [2024年4月14日]
カテゴリ 文芸

ラジオをきっかけに、ちょっと不思議な短編オムニバス。食べ物や飲み物がよく絡む。紙カツ美味しそうだった。ありそうにないけどあったら面白い様々な職種。うっすらと恋愛の話。ラジオから流れる声。あったなぁ、昔、台所にラジオ。台所ではたいていなんらかの作業をしているのでラジオは聞き流すことが多かった。でも不意に耳が拾うこともある。不特定多数へ向けての語りが、自分一人に向かって放たれた運命みたいに思うこともあった、かもしれない。

2024年4月14日

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読書状況 読み終わった [2024年4月14日]
カテゴリ 文芸

廃墟の屋敷から見つかった白骨に関しての聞き取り調査。面白く読みやすかった。対象者が屋敷での思い出を語り出すと、情景が鮮やかに浮かぶ。しかしそこで語られることと、秘されることがあった。後半は警察を名乗って調査する若い男の正体、さらにその依頼者の正体がわかる。ヒナの実父についてはそういうことだろうな、と思っていたけど。誰かのための嘘。その誰かがいなくなってからも隠され続けた秘密。市川は正しかった。けれど正しさだけでは人を救えない。ヒナと太一郎のいびつで滑稽な親子の時間が、お互いへの祈りであったと思う。

2024年4月13日

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読書状況 読み終わった [2024年4月13日]
カテゴリ ミステリ

筆耕士というものを初めて知る。ホテルマンの力と書家の遠田、こんな結びつきを思い付く発想力も凄いし、なにより書の描写が詩のようで流れるように読まされるし頭に思い浮かぶ。力は話しかけやすい体質というが、感受性が高いのだろうなぁ。相手の立場になって考える。子供相手でも丁寧で謙虚。遠田とは友達、ではなく相棒だという。どうぞ末永く。本文の外に猫の足跡、謝辞にニヤッとしてしまう。

2024年4月4日

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読書状況 読み終わった [2024年4月4日]
カテゴリ 文芸

将平のことはあまり覚えていなかった。思い詰める人だなー。弁当屋さんに押しかけ弟子とは。餃子の食べ比べがとにかく美味しそう! ネコタさん案件、仕事とはいえ、千春が辛抱強く付き合って 教えているのは尊敬。面倒くさい客いてさーとか愚痴るよ普通。ユウ君は千春とタマキを二人にして心配じゃないのかな、などと。でも次の話でユウ君から千春への矢印もちゃんとしっかりあるんだとわかって安心。1冊通して千春の揺れ動く心が、収まるところに収まっていく過程があって良かった。結婚するんだね、良かったー。

2024年4月1日

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読書状況 読み終わった [2024年4月1日]
カテゴリ ライトノベル

モラハラ彼氏持ちの若菜に首を突っこむ千春。でも若菜の危なっかしさに、保護欲わくのがわかるかも。宇佐さんは良いキャラだった。おせち嫌いな人は別にいなかったような。口取りって知らなかった。これも美味しそう。きつねとたぬき因縁のいなり寿司。冷えるとそんなに不味くなるものなのか。進路でもめる父子、お互いを思いやりすぎてすれ違ってるのをスパカツで解きほぐす、強引(笑)ユウさんの父親との話は、こんなに拗らせる程のことかな?と思った。終盤の急激な展開にひゃーってなった(笑)。結局遠恋になるのかな、この二人は。

2024年3月26日

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読書状況 読み終わった [2024年3月26日]
カテゴリ ライトノベル

初デートが年下の女の子の後押しとは。 他人の夫婦関係にめちゃくちゃ首突っこんでしまって抜けない感じの千春。帰るタイミングあった気がするよ・・・。話を聞かない弟と話せない姉の相思相愛ぶり。お互い恥ずかしいね。千春母とユウとの初顔合わせ。心配かけたくない、ではなく見栄っ張り、という一言になるほど。

2024年3月24日

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読書状況 読み終わった [2024年3月24日]
カテゴリ ライトノベル

シリーズ2作目。ご飯描写がどれも美味しそう。しかし千春、そんなに相談しやすそうか??占い師さんといい佐倉さんといい他人に信頼寄せすぎでは。無害そうな他人だからこそいいのかな。幼なじみのこのみはきつかった。こんな言動されたらもう縁切るよ普通。昔からの友人という立場がそんなに惜しいものかな?結果的には良い方に転んでるけど、モヤモヤした。なんか人間関係が過干渉多くてたまに引っかかってしまう。ユウと千春は一歩前進でなにより。

2024年3月17日

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読書状況 読み終わった [2024年3月17日]
カテゴリ ライトノベル

5編の短編。あらゆる情報を公平に俯瞰して真実に辿り着く葛さん、隙がなさ過ぎで周囲から浮いてそう。カフェオレと菓子パン位しか隙がない。それぞれの事件の展開はミステリーとして面白い。「崖の下」は凶器が全く予想外でひぇってなった。痛い。「ねむけ」目撃証言と怠惰と責任の問題。「命の恩」そこまでする・・・重すぎる。「可燃物」悲しい動機。火を恐れるあまりの放火とは。「本物か」銃のことだと思っていたらそっち。アレルギー問題もきついけれども。不運過ぎる。

2024年3月9日

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読書状況 読み終わった [2024年3月9日]
カテゴリ ミステリ

短編でするすると読みやすいが、共感できない男目線が多くて辛い。大体しっぺ返し食らうのだけど。ヒレの話はまぁまぁ良かったけど、この先輩の元彼、後輩の親父じゃなかろうな、て思ってしまって。エロティックさはあまり感じられない。なんて不味そうな描写をされるのだ。最後のも、そこが肝なのだろうけど、小学生同士でもうだめだった。エロより拒否感出ちゃうな。ラストの女の子の仕草まできつかった。解説は良かった。近藤史恵さんはジビエ関連の作品あるし。あと以前読んだ黒川裕子さんの「ケモノたちがはしる道」も思い出した。

2024年2月24日

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読書状況 読み終わった [2024年2月24日]
カテゴリ 文芸

時代物。読みやすく面白い。無宿者だった少年と、水戸光圀の因縁。様々な能力のある少年少女たちを集めた拾人衆。辻斬りに火付けに盗人集団。決着付かないままなので、続編があるのだろうか。このままでも良いような気もするけど。了助が良い子なんだよなー。大人達がみんな成長をにこにこ見守ってる感じ。光圀はそれだけじゃないけど。 ドラマ化の話どうなったの、と調べたらすでに放送してた!見逃してたー。でもあらすじ読んでいったら原作とは所々改変されていたのでどうかな。別物として楽しめるかな。

2024年2月10日

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読書状況 読み終わった [2024年2月10日]
カテゴリ 歴史・時代物

冒頭が謎すぎて、どんな畳み方をするのかと思ったが、なるほど。結局幻覚オチかーとやや残念。そこに至るまでの理論は大変面白かった。京都の立地が大体わかってるのもあって、想像しやすい。そしてとても切なくていい話。

2024年1月27日

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読書状況 読み終わった [2024年1月27日]
カテゴリ ミステリ

久しぶりに火村シリーズ。前世の縁で繫がった会と殺人事件。野上さんの一人出張が紀行ぽくてちょっと楽しかった。しかも邪険にしてたミステリ作家に歩み寄っている!(笑)これまでの事件に国名付けている、などとわりとメタ的な発言のアリス。二人の神戸街歩きも楽しい。
ミステリ小説としては、まあまあ。突拍子もない動機がメインだけど、火村はちゃんとロジックで絞り込んでいる。二人の関係の踏み込みすぎない所がもどかしくもあり、これで良しとも思う。

2024年1月20日

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読書状況 読み終わった [2024年1月20日]
カテゴリ ミステリ

面白かった。
普段蓋をしてる生々しい命のこと。
その延長線上に(もしくはもっと直線的に)作られている血肉を持った自分について。
頭では理解していても、実感が湧かないこと。千里の気付きが尊い。考え続けて、生きなければ。
しかしこのテーマなら、もっとページを分厚く、話も重厚に出来た気もする。ゲームや動画、画面越しに触れる世界が多い小中学生には良い入門書となりそうだけど、大人にも読んでほしい。

2023年12月29日

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読書状況 読み終わった [2023年12月29日]
カテゴリ 児童文学

中学生女子の視点で日記含まれるので、昔思い出して時々痛々しくなる(笑) 将来の夢なんて持ってたかなぁ。とりあえず進学で、その後のことは具体的なことなんて何も無かった気がするし、とっくに迎えた将来である現在も、別に何者かになれてもいない。まぁ生きてるし日々それなりに楽しく過ごしてるし。樹々はミックスであるリクにも柔軟で、そのままを受け止めてくれる素敵な女の子だ。ラストの急な展開に父親同様にびっくりするけど、リクにとっては広い世界への扉だったのだろうな。チョコでオレンジピール入ってるの大好きです。

2023年12月19日

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読書状況 読み終わった [2023年12月19日]
カテゴリ 児童文学

以前にNHKドラマで見て、気になった原作。原作では佐伯はあそこで退場するのか。へー。分人、という考え方が中盤からやたら押してこられて、ちょっと辟易。わかるけど、全てそれで片付けるのも乱暴かな、と。ドラマはとても丁寧に分かりやすく作られていて良かったな。佐伯を演じた阿部サダヲさんが好きで…佐伯はほんとに気持ち悪いんだけど、あのラストの佐伯は神々しさすらあった。照明がそう狙ってたね(笑)

2023年8月25日

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読書状況 読み終わった [2023年8月25日]
カテゴリ 文芸

下巻にまとめ。

2023年8月25日

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読書状況 読み終わった [2023年8月25日]
カテゴリ 文芸

宮部さんの時代小説新シリーズ。捕物とあるから、北一さんが十手預かりになるの??と思ってたら、まだ16歳なのかー。それでも文庫売りで身を立てようとしてるのだからすごい。実直で身の丈を知っていて、けれどまだのびしろがある北一。周りの人達も、そりゃ助けたくなる。冒頭からいきなり亡くなった千吉親分の影が濃いが、北一と人との縁を結んで見守ってくれていそう。おたまさんはちょっとアレだけど。喜多次も義理堅くて強くて良いな。この先も楽しみ。

2023年8月12日

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読書状況 読み終わった [2023年8月12日]
カテゴリ 歴史・時代物

探偵物の短編集なのかと思ったら、普通にいつものぶたぶたさん。今までに登場した設定のスピンオフみたいな作品であった。元編集者のマスターにホテルマン、海の家カフェに医者、カウンセラー。確かにどれも人の抱える悩みや謎をなんとなく解いてるな。「悪魔の叫び声」、うーん、間違いでよく家の電話にかかってきてピーガー言ってるけど、悪魔とまでは思わなかったかな。「女の子の世界」は想像したより深刻な話だった。「うち」ていう一人称は慣れなかったけど。そして出てくる食べ物がまたどれも美味しそうだった。かき氷食べたい!

2023年7月17日

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読書状況 読み終わった [2023年7月17日]
カテゴリ 文芸

久々に陰陽師シリーズ。初っ端から二郎真君に哮天犬が出てきてわくわくしてしまう。凄いの呼び出すな晴明…。依頼者の父が亡くなってるので後味はいまいちだが、いやでも祟られて当然だったよあれは。道満の話も良かった。本題前の萱鼠たちが健気で可愛いしそれを愛でてる道満も面白い。
月にまつわる話が多かったな。博雅の笛もよく役立つ。人も人でないものも、博雅の笛で心を解される様子。蟬丸がいるとセッションしたくてそわそわしてる博雅かわいい。

2023年7月17日

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読書状況 読み終わった [2023年7月17日]
カテゴリ 歴史・時代物

平家の盛衰記を清盛の義弟頼盛の目線から描いた話。大河ドラマと映画「犬王」で得た知識で付いていく。あまりフィーチャーされなかった頼盛の視点は目新しいかもだが、白拍子の絡みが中途半端だったな。若木さんの歴史小説ということで期待したけど、若木さんらしさは抑えられてしまってた。小烏丸と抜丸が不意に出てきて、某刀のゲームやってるのでおお、となった(笑)

2023年7月17日

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読書状況 読み終わった [2023年7月17日]
カテゴリ 歴史・時代物

最終巻。流れはなんとなく想像通りだったけど、美沙ちゃんと秀晴が街へいって、という展開は予想外で面白かったな。柊子さんが出産で危なかった時もだけど、とにかく怒濤の料理尽くし。打ち上げ花火の終盤みたいにどんどん出てくる(笑)。そしてどれも美味しそう。ノエがいなくなった後の街にも、ノエがいる。というのはちょっと都合良すぎない?と思うのだけど。生まれ変わったで良いと思うんだけどね・・・。

2023年6月30日

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読書状況 読み終わった [2023年6月30日]
カテゴリ 文芸

7巻は短編4つ。どれも良かったけど「内なる声」が好きだったな。つばめで料理修業。秀晴なんか真っ先に仕込まれそうなのに、ここでは食べる専門だな・・・。まぁ一通り自炊はできる人だから放置されてるのか。この街での特異点な川、が前巻からいきなりクローズアップ。触れると記憶が一時的によみがえる?なんだかギリシャ神話の忘却の川を連想。レテの川。あちらは忘れるんですが。

2023年6月24日

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読書状況 読み終わった [2023年6月24日]
カテゴリ 文芸

6巻は長編。エレベーターの事故に巻き込まれた人たち。謎の少年と、行動力高い藤原さん。いいから食べろって思った。それでは話が終わってしまう。今回は餃子が美味しそうでした。昔は家で作ってたけど、今は大体冷凍や、王将でテイクアウトの餃子だなぁ。川と兄弟。切ない話だった。現世に行くと生前の思い出がなくなっていくという設定、今更だけどうまいな。うまいけど悲しい・・・。藤原兄弟がメインだったけど、母子や店員さん、街には来なかったけど女子高生、それぞれ良い人たちが助かって良い話だった。

2023年6月21日

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読書状況 読み終わった [2023年6月21日]
カテゴリ 文芸
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