百鬼夜行シリーズの番外編です。主人公は「絡新婦の理」に登場した呉美由起と京極堂の妹・中禅寺敦子です。
シリーズ本編と比べると、推理小説としては今ひとつでしたが、物語の結末で美由起が啖呵を切るのは痛快でした。
また物語で取り上げられているテーマが、現在にもつながる問題だったのも良かったです。
これまでシリーズの番外編はどこか馴染めなくて読んでいませんでしたが、美由起と敦子の活躍はもっと読みたいと思いました。

2024年5月16日

読書状況 読み終わった [2024年5月16日]

再読ですが、個人的には広げた大風呂敷がうまく畳まれていない気がして不完全燃焼な感じでした。
唐突に現れたラスボスは、何となく中途半端な役回りでしたし、関口から始まった物語の締めは、関口と妻との再会まで描いて欲しかったです。
全体の感想は、やはり登場人物が多すぎかな。(^^;
1人が複数の名前を持っていたりして、誰が誰なのか迷うことも多かったですしね。

2024年5月14日

読書状況 読み終わった [2024年5月13日]

上巻に続いて再読です。混乱した状況は、ますます混沌としてきました。作中の登場人物たちだけでなく、読んでいる読者の方もも自身の存在を揺さぶられた気分になる内容ですね。過去の事件関係者が、数多く作品に登場しますが、少し大風呂敷を広げすぎた感んもありますね。

2024年5月12日

読書状況 読み終わった [2024年5月12日]

再読です。そろそろ状況が収束するかと思いきや、さらに混沌としています。下田で起きている不穏な動き。木場の行方。そんな中で、華仙姑が語った自分や日常についての話が興味深かったです。

2024年5月11日

読書状況 読み終わった [2024年5月11日]

再読です。消えた村の謎、怪しげな宗教、催眠術、過去作の登場人物の再登場と、個々の要素は面白そうのに、お話が「宴の始末」に続くこともあり、すべては不可解なままです。
関口の扱いも酷すぎますし、読後感が良くない作品ですね。

2024年5月8日

読書状況 読み終わった [2024年5月8日]

再読ですが、とても面白かったです。
張り巡らされた糸が、解きほぐされてゆく面白さ。物語の冒頭へと循環する構成の美しさ。
さらに、過去に刊行された作品との繋がり。単独の作品として読んでもでも面白いですが、出来れば本作の刊行前に発売された作品すべてを読むと、より作品の奥深さが感じられると思います。

2024年4月29日

読書状況 読み終わった [2024年4月29日]

分冊版で再読。榎木津、木場、それぞれの活躍がありながらも、それすらも蜘蛛の計画の内という構造が凄い!
それでも、最後の最後でようやく京極堂が重い腰を上げました。以前に読んだことがあるはずなのに、後半の展開をあまり覚えてなくて、新鮮な気持ちで再読できてラッキーかも。(^^;

2024年4月28日

読書状況 読み終わった [2024年4月28日]

分冊版だと、サクサクと再読が進みます。
別々に起きた事件の裏には、背後でそれを操る者がいることが次第に明らかになっていく過程が面白いです。よくよく事件に巻き込まれる、伊佐間と今川の惚けた味わい。真相解明に奮闘する木場。例によって腰が重い京極堂。それに織作の個性的な女性たちが興味深くて、以前読んだことがあるのに、ますます面白くなってきました。

2024年4月28日

読書状況 読み終わった [2024年4月28日]

ノベライズ版を何度か読みましたが、今回は分冊版で再読してみました。持ちやすく読みやすいですが、いつもの厚みと重みがないのに違和感もありました。(^^;
今回は目潰し魔に絞殺魔、そして厳格な女学院で行われる謎の儀式。しかし最初の事件が起きた時には、京極堂たちは前作の箱根の僧侶殺人事件の真っ最中という時間の重なりも面白いです。

2024年4月26日

読書状況 読み終わった [2024年4月26日]

再読です。不可解な謎に翻弄されながらも、禅の歴史や思想を知ることができて、読み応えがありました。
第1作に登場した人物が再登場したり、この後の作品に登場する人物が出てきたり、シリーズが1つの大きな物語としてつながっているのが楽しいですね。(^^)

2024年4月24日

読書状況 読み終わった [2024年4月23日]

大地3部作も、この巻で完結です。3部では、王虎の息子・王元の視点から物語が描かれます。優秀だけれど、どこか煮え切らない王元の言動にイライラすることもありましたが、全て読み終えてみると、王元が抱えている生きづらさは、現代の私たちの生きる苦しみと重なるようにも思えます。
自分の意思と無関係に、慣習や制度を押しつけられるのは辛いですが、逆に自由にも責任や選択肢の多さという新たな悩みの種が生まれます。
自分に与えられた時代や境遇の中で、よりよく生きることの難しさを考えさせられる作品でした。

2024年4月10日

読書状況 読み終わった [2024年4月10日]

百鬼夜行シリーズ3作目の再読です。おぼろげに内容は覚えていましたが、それでも面白かったです。
2作目はバラバラがテーマでしたが、この作品では無関係と思われた事件が1つにまとまるのが凄いと思いました。
どこか惚けた雰囲気のいさま屋が、いい味を出していて印象に残りました。

2024年4月8日

読書状況 読み終わった [2024年4月7日]

多読や学習アプリで英語の勉強をしていますが、今ひとつ進歩が感じられなかった時、この本を見つけました。
私の場合、基本的に切実さや勉強時間が足りてないことを思い知りました。(^^;
AIや機械翻訳の進歩で、外国語を学習に時間をかける必要があるのか迷うこともありますが、異なる文化を知ること、そして学ぶことの楽しさは、機械任せでは得られないと再確認することができました。

2024年3月31日

読書状況 読み終わった [2024年3月31日]

これまでに刊行された、創元SF文庫の解説本です。
創元SF文庫は、「ダーコーヴァ年代記」が刊行された頃が一番よく読んでいました。ダーコーヴァが途中で刊行中止になったのが今でも悔しいですね。(^^;
この本を読んで残念だったのは、興味がある作品を見つけても高確率で絶版になっていることでした。紙の本として再刊するのが無理なら、せめて電子書籍として気軽に読めるようにして欲しいですね。

2024年3月28日

読書状況 読み終わった [2024年3月28日]

京極夏彦さんの、高校生を対象とした講演をまとめた本です。言葉の限界、言葉に囚われる危険などを話されていて、予想外に面白かったです。

2024年3月24日

読書状況 読み終わった [2024年3月24日]

「姑獲鳥の夏」を再読した勢いで、2作目も再読しました。
バラバラに思えた物語が、思わぬ形で再構成されるのが面白かったです。特に後半の怒濤の展開は凄いです。
とはいえ、バラバラな人体がテーマな内容なので、グロテスクすぎるところがあって、小説だから何とか読み通せましたが、映像化された作品だったら確実に無理だと思いました。(^^;

2024年3月24日

読書状況 読み終わった [2024年3月24日]

物語は王龍の息子たちから、孫たちの時代に移ります。
王虎は息子・王元を、自分と同じ軍人にしようと教育しましたが、王元は祖父のように土に惹かれていまました。
しかし育ちの良い王元は、農民たちの生き方を醜いと感じて、農民になりきることもできません。
やがて王虎の下を飛び出した王元は、都会の住む義理の母娘と暮らすことになりました。近代化が進んだ都会では、若者たちは古い慣習を嫌い、自由気ままに生きていました。王元は、そんな生き方にも溶け込むことができません。

2024年3月24日

読書状況 読み終わった [2024年3月24日]

かって挫折した作品を、ようやく読了。中巻までと異なり、下巻では作中時間がジャンプしながら怒涛の展開だったのに驚き圧倒されました。巻末の付録や用語解説も、作品世界の奥深さが感じられて良かったです。
続編の新訳も発売されて、この続きを読んでいくのが楽しみです。

2024年3月18日

読書状況 読み終わった [2024年3月18日]

「麦屋町昼下がり」「三ノ丸広場下城時」「山姥橋夜五ツ」「榎屋敷宵の春月」の4作品が収録されています。
どの作品も質が高く、読後の爽快感もあり、満足度の高い1冊でした。

2024年3月16日

読書状況 読み終わった [2024年3月16日]

過去に何度か読みましたが、久しぶりに再読しました。
独特の文体と世界観には圧倒されましたが、結末をおぼろげに覚えていたせいか、面白さよりも進展の遅さに少しイライラしました。京極堂をはじめとした登場人物は、それぞれにキャラが立っていて魅力的でしたが。

2024年3月13日

読書状況 読み終わった [2024年3月13日]

王龍が亡くなり、物語は彼の息子たちの時代になりました。
3人の息子たちは、王龍の言いつけに背き、それぞれの理由で土地を手放していきます。長男は放蕩に、次男は強欲に、そして三男の王虎は、軍隊を率いて地位を築こうとします。
物語のメインは王虎でしたが、堕落した老将軍を見限り、独自の勢力を育てていく様子は、なんだか三国志を読んでいるようでした。

2024年3月11日

読書状況 読み終わった [2024年3月11日]

さくら剛さんの久々の新刊です。
道徳、組織、認識、幸福の4つの章で、どのような考え方があるのかを、わかりやすく解説している本です。それぞれの主義について、かなりかみ砕いた解説がされていて、わかりやすかったです。最後の幸福の章だけは、先人たちがどう考えたかよりも、著者自身の考えが前面に出すぎていて、少し物足りませんでした。

2024年3月10日

読書状況 読み終わった [2024年3月10日]

プログラマーがソースコードをどう認識しているかを、脳科学の視点から考える本でした。興味深くはあったけれど、ある程度以上のプログラミング経験者なら無意識にしていることに、名前づけした以上のものではない気がしました。

2024年3月6日

読書状況 読み終わった [2024年3月6日]

作品名は知っていましたが、これまで未読でした。
第1部は、貧しい農家の王龍とその一族の運命の変転が描かれました。不作の影響で餓死しかけ、一度は故郷を後にしますが、土地を手放さなかった王龍は再び故郷へと帰り、大地主として成功しました。しかし豊かになっても、家族には問題が多く、年老いた王龍の心が安まる日はありません。
この巻では、極限状況の中でも生き延びようと努力する王龍たちの姿が心に残りました。その心の支えになったのは、彼が故郷に残してきた土地でした。

2024年2月24日

読書状況 読み終わった [2024年2月24日]
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