こんにちは、ブクログ編集部です。
2023年12月の「5週連続第1位『星を編む』の著者・凪良ゆうさんに質問しよう!」ではみなさんご参加ありがとうございました。
頂いた幅広い質問に、凪良さんが答えてくださいました!
『汝、星のごとく』『星を編む』に関する内容や、インタビューでは普段きけないような質問にも答えていただきました。
すでに本を読んだ方が再び本を手に取りたくなるような、作品をより楽しめる素敵な内容です!ぜひチェックしてみてください。
『汝、星のごとく』『星を編む』に関する質問
Q.この作品を書こうと思い立ったきっかけはなんですか?
『星を編む』は『汝、星のごとく』本編で語りきれなかった部分があったため、そこを書いてみたいと思いました。
Q.この作品を作る上で最もこだわったところはどの場面ですか?
物語は終わっても、登場人物たちの人生は続いていく。たとえ何を失っても、生きている限り人は変わることができる。そして、また新しい何かを得ることができる。そんなことを考えながら、三編目の「波を渡る」を執筆していました。
それ以外で個人的に気に入っているのは、二編目の植木さんと二階堂さんの食事中の会話シーンでしょうか。
Q.『星を編む』のタイトルの由来を聞きたいです
物語は一人では作れません。作家と物語いう「星」を輝かせてくれる、「編む人」、つまり編集者さんたちに感謝を込めた話を書きたかったのです。三編のうちどのお話を書籍のタイトルにするかかなり迷いましたが、最終的に『汝』にもつながるこのタイトルを選びました。
Q.凪良ゆうさんの本に惹かれるのは、表紙の絵もそうですが、何と言っても本の題名にあると私は思ってます。本の題名は、どうやって決めていますか?
ひたすら悩みながら決めています。一番物語に沿うような言葉を探して、今日も悩んでいます。
Q.一番自分に近い、共感する登場人物は誰ですか?そして一番書きにくい登場人物は誰でしたか?
『星を編む』にはあまり登場しませんが瞳子さんでしょうか。似ているわけではありませんが、憧れと共感を持って描きました。登場人物の中に入り込んで書くのでしんどいことはありますが、すべての登場人物に愛を持って描くようにしているので、書きづらさはありません。
Q.凪良先生の1番好きなシーンはどこのシーンですか?私は、暁海が櫂の元に行くことを決めた、「わたしは愛する男のために人生を誤りたい。」のシーンが好きです。
ありがとうございます。私も特に気に入っているシーンとセリフです。元々のプロットにもあった、一番書きたかったシーンでした。
Q.『星を編む』は『汝、星のごとく』を描いた時点で構想とかはある程度できていたのですか?
はい、『汝』を執筆しながら『星を編む』のことを考えていました。結果として、『汝』が2022年の8月の刊行で、「小説現代」10月号(9月売り)に一編目の「春に翔ぶ」が掲載されました。よくがんばりました……(笑)
Q.『汝、星のごとく』の執筆中から北原先生のエピソードはお考えだったのでしょうか?『星を編む』を読んで衝撃を受けました。今ではすっかり北原ファンです!
私も、北原先生が大好きです! こんな先生がいてくれるといいですね。
Q.編集長2人の共闘が大変好きで戦友の雰囲気にこちらが綻びます。凪良さん自身が植木さん、二階堂さんのような編集者に出会ったのでしょうか?2人のような編集者が本当にいるなら素敵だなと思い気になりました。
植木さんと二階堂さんは、私の担当編集者さんをモデルにしています。皆さん、とても有能で素敵な人ばかりで、私は編集者運に恵まれていると思います。
Q.凪良さん自身の「忘れられない恋」や「忘れられない人」はありますか?
秘密です(笑)。
ブクログユーザーからの質問や相談
Q.僕は年間300冊ほどの本を読むのですが、凪良さんは、年間に何冊くらいの本をお読みになられますか? どんなジャンルの本が、お好きですか?
エンタメ中心でしょうか。話題作はできるだけ読みたいとも思っています。あとは最近はオーディオブックも聴くようになりました。
すごい読書量ですね。これからもたくさん小説を読んでいただければ嬉しいです。
Q.執筆するとき、どんな場所や雰囲気だったのでしょうか?お供(コーヒーやお菓子など)にしていたものはありますか?また、それは作品ごとに違う部分はありますか?
人がいると執筆ができないので、基本的には自室にこもって書いています。
お供は、適量のアルコールでしょうか(笑)。『汝』の執筆時には、櫂と暁海をイメージした音楽のプレイリストを作り、それを流しながら執筆していました。
Q.学生の今この本を読めて本当によかったです。大きな選択をしなければいけない時に、自分の本当にやりたい事を選べる力をつけようと思いました。凪良さんの人生のターニングポイントはどこでしたか?
やはり小説を書き出したタイミングでしょうか。最大のターニングポイントだったと今にしても思います。ときには自らが進みたい道と、周りの意見がぶつかることがあるかもしれませんが、最後まで迷ったときは自分を信じて進んでくださいね。
Q.いつも素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます。生きるって不安と希望の共存だと思うのですが、どうすれば不安な自分と共に生きていけるでしょうか?
弱い自分を受け入れること、排除しないこと、です。どう生きたって不安は排除できないと思います。こんな質問をされるあなたは、きっと真面目な方なのだと思います。そんなあなただからこそ、ときには、ダメな自分を、自分だけは許してあげることもあってもいいのではないでしょうか。
最後に凪良さんからブクログユーザーにむけて
いつも読んでくださってありがとうございます。物語がほんの少しでも、皆さんの日々の楽しみや何かの支えになれているなら、とても嬉しいです。
おわりに
今回の回答を受けて、作品をもう一度楽しむことができましたし、よく読む本のジャンルや執筆するときのマイルールなど、普段きくことをができないことをきくことができました。
凪良さんご協力ありがとうございました!
ブクログユーザーのみなさんの素敵な質問のおかげでもあります。みなさまご協力ありがとうございました。
次回も楽しみにしていてくださいね!
写真:山口宏之