月の満ち欠け

著者 :
  • 岩波書店
3.55
  • (186)
  • (401)
  • (413)
  • (96)
  • (31)
本棚登録 : 3167
感想 : 479
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000014083

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 映画を観たその日に読み始めた。そのストーリー展開にぐんぐん引き込まれた。原作と映画の違いがもちろんあって、どちらも面白い。もう一回映画を観て、もう一回原作を読むことになりそうだ。

  • 2017年第157回直木賞受賞作。
    本書と似たようなテーマの映画を見たことがある。
    映画は素直な動物の物語だったけど、本書はなんだか生々しい人間の話。

    その話が良いと思うか、ご都合よろしいねと思うか、それは読者の感想だと思うが、動物だと素直に読み込めた話が、生々しい人の記憶だと、私はちょっと敬遠する。

  • ある程度ストーリーは分かったつもりで読み始めたところ…構成の上手さにヤラれて、最初は全く話が見えてこず、中盤から一気に引き込まれました
    読了した今日は折しも1/17
    私は阪神大震災を西宮で体験し生かされた者の一人
    28年前の今日、きっと瑠璃と同じように想いを残して生まれ変わった人達が沢山いるんだろうな…と素直に思えました

  • 続きが気になって一気読みをしたのは、何年ぶりだろう。前知識なしに、帯の推薦文から勝手にミステリーだと思って手に取りました。
    推薦文すらも目にせず読まれることをオススメします。

    「もしあたしに選択権があるなら、月のように死ぬほうを選ぶよ。」

  • 哲彦の泣かせる言葉で物語が終わる。しかし、ページの余白から「るり」の祈りが聞こえてくる。「今度はあたしが、待つ番ね。20年後の雨の日を。はじめて会った高田馬場で。月の満ち欠けを信じて、あなただけを待っている」と。

    きっと、会うだけでは足りない。60歳近いおじさんと7歳の少女との再会だけを望んでいた?とは思えない。だから、瑠璃は呪いをかける、に違いない。生まれ変わって、と。今なら、20歳のアキラと27歳のあたしになれる、ハズだと。

    時間は「巡る」か、「過ぎ去る」か。よく訊く問いの一つです。もし「時が巡る」とき、ひとつの「生まれ変わり」が他者に影響を及ぼし、連鎖するかもかもネ。巡るのは、”瑠璃”だけでなく、”梢”も、そして、…。そんな思いにさせられる。

    最後に、疑問が2つ。①るりは、事故で会うことができなかったから、会いたいという思いで生まれ変わることができたけど、結果、次の”るり”は、前世の記憶はないと思っていいの? ②るりは、お母さんの理解があり、この年で再会できたけど、小山内さんのように17歳まで待ったら、哲彦は生きている可能性が少ない。そのとき、瑠璃の願いはどうなるのでしょうか。気になります。

  • 死んだらどうなっるんだろう?って考えると怖くなるので、輪廻転生ものは基本的に苦手です。 このテーマいろんな作家が描いてるけど、ホントに前世の記憶持ってる人いるのかな?

  • 輪廻転生について。
    もちろん映画も観てきました!
    本書☆4,映画☆2(映画についても下の方で感想書いてます)


    誰もが1度は、死後のことや生まれ変わりを考えたことがあるのでは。
    でもなんだか口に出すのは阻まれるような、言葉にするにしても難しいかんじのテーマ。
    これを題材にすることを決めた作者さん凄いです。

    私自身は輪廻転生はあると思っています。
    学生時代に本気でこれを友人に熱弁したところドン引きされました、宗教的で頭がおかしいと。
    そこからは絶対に口にしなくなりましたが、
    この本を読んで同じ考えの人に巡り会えたような気分になりました(笑)

    輪廻転生を感じている本人もその周囲も受け止めるのは大変なことでしょう。
    その葛藤や順応を上手に表現されていて
    ミステリアスで深い作品でした。

    この壮大でミステリアスな物語をどう表現するのかなと
    映画を観にいきましたが、これは酷かった。
    チープな恋愛映画を観ている感覚。
    まずキャスティングミスなのでは。
    作者さん、直木賞作品の映画がこれで正解だったんですか。涙
    出てくるべき登場人物が出てこなかったり、
    キーマンがキーマンとしての役割をしてなかったり。
    原作なので忠実再現とまではいかないでしょうが
    これは物語が若干変わってきてしまっている。。。
    無理やり映画化する必要はなかったんじゃないかなぁ。
    輪廻転生という宗教的な話を大衆に受け入れてもらうためでしょうか。
    原作は良かったので非常に残念でした。

    輪廻転生。
    まだ解き明かされてない事柄なので想像が膨らみます。

    • 土瓶さん
      SHIORIさん、こんばんは~^^
      初コメですかね。よろしくお願いしますm(__)m
      私は映画だけ観てきたんですが、なんだかつまらなくて...
      SHIORIさん、こんばんは~^^
      初コメですかね。よろしくお願いしますm(__)m
      私は映画だけ観てきたんですが、なんだかつまらなくて……。
      そうですか。原作は良いのですね。
      読んでみようかな~。
      2023/01/13
    • SHIORIさん
      土瓶さん、初めまして。
      コメント&フォローありがとうございます(^-^)
      映画観に行かれたのですね。
      土瓶さんのような感想を持った方は多いと...
      土瓶さん、初めまして。
      コメント&フォローありがとうございます(^-^)
      映画観に行かれたのですね。
      土瓶さんのような感想を持った方は多いと思います(^^;
      映画中で分かりにく部分も原作ではしっかり描かれていますのでまた違った印象を抱くと思います。
      オススメとまではいきませんが。。。笑
      お時間があれば是非☺︎
      あまりコメントを頂くことがないので上手くお返事できてるか分かりませんが。。。
      2023/01/13
    • 土瓶さん
      お返事ありがとうございます。
      私、けっこうコメントする方なので馴れて下さい(笑)
      では〜<⁠(⁠ ̄⁠︶⁠ ̄⁠)⁠>
      お返事ありがとうございます。
      私、けっこうコメントする方なので馴れて下さい(笑)
      では〜<⁠(⁠ ̄⁠︶⁠ ̄⁠)⁠>
      2023/01/13
  • 映画の宣伝を見て面白そうなので読んでみました。
    瑠璃の生まれ変わりの時系列がスーッと入って来ず頭がこんがらがった。
    瑠璃の話よりも最後の梢の話しの方が感動しました。

  • 瑠璃って名前の人が多すぎて頭の悪い私は時系列と人間関係がごっちゃになって混乱したので是非映画で観たい。けどもう間に合わないかも…

  • 原作読了後に映画鑑賞。
    映画の方は、原作のエッセンスを汲み取って、映画のために再構成された作品でした。
    ただ、原作を読んでいたから置いてけぼりを喰らわなかったのでは…と思えるこの突拍子もない展開に、どれだけの人が付いていけるのだろうという危惧はあります。
    この物語を、近しい存在を失った者にとって、ファンタジーとして捉えることも可能かも知れないけれど、ラストの瑠璃のシーンは、小説の方が好きでした。映像として映画のシーンにしたくなる気持ちは分かりますけどヽ(*´▽)ノ♪

    そんなファンタジーの起こらない、仕事に埋没の映画納めでした(; ̄ー ̄A

    有村架純、かわいいなぁ❤️

    追記
    映画は80年代のシーンが上手く描かれていますが、ただ一つ、その時代を生きた人間として気になったのは、缶ビールのプルタブの部分。今の人は知らないと思いますが、かつては切り離し式が主流だったので、少しだけ違和感がありましたヽ(*´▽)ノ♪

全479件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤正午の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
真藤 順丈
宮下奈都
凪良 ゆう
佐藤正午
三浦 しをん
本谷 有希子
湊 かなえ
桐野 夏生
佐藤正午
辻村 深月
森見 登美彦
西 加奈子
中村 文則
伊坂 幸太郎
恩田 陸
平野 啓一郎
平野 啓一郎
辻村 深月
柚木 麻子
森 絵都
東野 圭吾
西 加奈子
塩田 武士
西川 美和
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×