王への手紙 (上) (岩波少年文庫 574)

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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145748

感想・レビュー・書評

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  • できるだけ早く、王に手紙を届けよ。ティウリに与えられた任務はこれだけ。馬に乗り、息をひそめて、森を進む。角笛、ひづめの音、迫ってくるのはだれ??

    (『キラキラ子どもブックトーク』玉川大学出版部より紹介)

    「騎士になるための最後の試練の夜に、助を求める声に応え、思いがけず重大な使命を与えられた少年ティウリ。旅だった彼を待ち受けていたのは、謎めいた隠者、陰険なスパイ、いくつもの試練・・。手に汗にぎる、オランダの大人気冒険小説。」
    (岩波少年文庫創刊70年特設サイト テーマ「冒険してる?」より)

  • 騎士叙任を明日に控えた夜、隣国の王への内密の手紙を託された少年ティウリ。秘密の任務なので追っ手はかかるし、行く先々で怪しまれても旅の目的も明かせず苦難の連続。目の前の人物は敵か味方か、という緊迫感に一気に引き込まれる。「死は、つねに、覆いをあげて迎えねばならぬ。」というせりふには痺れた。

  • 「ふたごの兄弟の物語」がおもしろかったので。

    登場人物や地名が複雑ですが、主人公ティウリに次々に襲いかかる試練にハラハラドキドキしっぱなし。

    手紙に何が書かれているのか気になります!

  • ティウリが騎士になる前夜、王への手紙を届けるという任務を果たすため旅に出る。
    行く先々で手紙を手に入れようとする敵がいるが、味方になってくれる人もいて、その人たちの助けにより無事、任務を果たすことができた。

  • 久しぶりの冒険物語。魔法が使えたり、ドラゴンが出てきたり…というようなファンタジー要素はないけれど、ハラハラドキドキ!自分は冒険物語が好きだったんだ!と思い出す。
    主人公は任務を遂行できるのか⁈無事、立派な騎士になれるのか⁈……よし、下巻へ進もう!

  • 騎士になるための最後の試練の夜、少年ティウリは重大な使命を与えられます。数々の試練に直面しながらも進んでいく主人公に目が離せません。

  • Meiさんより本の紹介を頂きました

    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

    Meiの本紹介

    王への手紙
    著:トンケ・ドラフト
    翻訳:西村由美

    主人公・見習い騎士ティウリが極秘の任務を果たすべく旅をする。真の騎士へと成長するティウリ。王国、スパイ、極秘の任務、騎士…まっすぐな冒険もの。手に汗握るスリルはあるが、安心して物語を楽しめる安定感がある。

    私は、翻訳者の西村さんの流れでこの本と出会った。9歳の時、地域の図書館の企画で西村さんが来てくださったことがあり、翻訳に興味があった私は参加。参加するにあたって西村さん訳の『ネコのミヌース』を読んだ。その時は面白すぎて授業中も机の下で読んでいたなあ…(笑)。企画には高学年くらいのお姉さんたちが多くて、西村さんは『王への手紙』を紹介していた。『ネコのミヌース』が面白かったものだから、すぐに『王への手紙』を借りて帰って読んだ。さすがに少し難しかったけれど、楽しく読めた。高学年になってからも読んだが、正直、面白さは中学年の時の方が上かな、と思った。意味とか漢字とかはわかるようになったけれど、剣や盾ひとつで何ヶ月も想像して楽しかったから。でも、年齢や興味のあること等で物語も捉え方が変わるから面白い。

    どの年代が読んでも面白いと思うが、上下巻あり低学年、中学年くらいだと少しきついかも。

    感想に性格が出やすいので注意(笑)

    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

    2019/11/08 更新

  • 中学1年生の課題図書の候補として、「岩波少年文庫」から選書しました。

    主人公はティウリという騎士見習の少年。
    騎士となる叙任式の前夜、最後の試練を受けている最中に、助けを求める声を聞きます。掟をやぶり、その声に応えたティウリは、図らずも国を越えて隣国の王へ手紙を届けなければならないことになります。彼を追う「赤い騎士」や「灰色の騎士」、正体の見えない密偵など様々な危機が立ちはだかりますが、冒険の過程で得た「旅の仲間」とともに、与えられた試練(騎士としての試練ではなく、「使命」としての試練)に邁進していきます。

    イメージとしては、少し読みやすくなった(「悪」という概念を前面に出していない)指輪物語といったところでしょうか。戦闘の描写がリアルに描かれているわけではないので、血沸き肉躍る冒険小説、という和気ではありませんが、ティウリが様々な危機を知恵や勇気、機転で乗り越えてゆく姿は応援したくなりますし、下巻の展開も含めて続きが気になります。

  • 正直に意思を強く持って生きることを教えてくれる物語。小学生高学年から中学生くらいまで向けですが、少年の心を持った人(女性でも)なら誰にでもお薦めです!
    上下巻あり、長いですが、読み始めると最後まで一気に読み進めてしまいます。
    お子さんへのプレゼントにもいいと思います!

  • 面白かった!
    以前から何度か借りては読めずに返していましたが、今回やっと読了することが出来ました。読書が軌道に乗ってきてからは読み進めるのも早く、以前はどうしてつまずいてしまったのかと思うばかり。以前どこまで読んだか確認したら、礼拝堂で何者かに話しかけられるところぐらいまででした。まだほんの序の口ではないか!
    主人公のティウリが白い盾の黒い騎士に会ってからは、物語の魅力がぐいぐいと引っ張っていってくれます。正直、読みにくくしているのは、冒頭の古い書物の書き写しだと思う。笑

    このお話は、翌日騎士になる予定だった16歳の少年・ティウリが、白い盾の黒い騎士から王への手紙を託され、その秘密の任務を果たす為に旅に出るお話です。
    架空の国が舞台ではあるものの、魔法や竜が出てくることはなく、イメージとしては中世ヨーロッパのイメージ。
    冒頭に王国の地図が載っており、それを見ながら旅路を想像するところや、主人公が困難の全容を知らず、追っ手に追われながら旅をするところなど、上橋菜穂子さんの守り人シリーズに共通するところもあり、守り人シリーズが好きな人は楽しめる作品だと思います。

    上巻で一番心に残った場面は、灰色の騎士たちとミストリナウト城での出来事。
    自分が帯びている任務の意味も分からず、敵や追手が何者かもわからないまま、ただ騎士であるという(正確にはまだ騎士ではないが)高潔な意思だけで、相手の心を動かしたティウリの勇気を称賛したい。
    また、その前の、森で彷徨う場面も、空腹と真っ暗な森を想像しながら、とても入り込んで読みました。ティウリがいずれ、「森の小屋のマヌケ」のマリウスの再開できることを祈りながら。

    地図がある冒険小説はいいなぁ、と思う。

  • 積んでいた本を読む。
    童心に帰ったようにどきどきと読む。
    安心して読める。

  • ダホナウト王国の16歳の少年ティウリは、父のような勇敢な騎士になるため、騎士叙任式の前の晩、礼拝堂で過ごす。
    誰とも話さず、明日の叙任式を迎えることができれば、騎士となれる。
    だが、そこに来た見知らぬ人の依頼を受け、ティウリは言葉を発し、礼拝堂から外へ出ていく。
    それは彼の冒険の始まり。
    彼は、依頼されたことをやり遂げることができるのか。
    家に戻り、騎士になれるのか。

    おもしろずぎて、一気に読んでしまう。
    どこにも嘘がなく、正直なのに、設定はハラハラどきどき。

  • ひょんなことから、隣国の王へ手紙を届ける役目を引き受けてしまった少年ティウリの冒険。
    文章が読みやすく、爽やか。続きが気になる。

  • 下巻も読了。正統派冒険小説。ハリウッド的こけおどし全くなし。中世ヨーロッパが舞台で、騎士がたくさん出てくるが、ドラゴンだの、魔物だのは出てこない。
    いろいろな危険が主人公にふりかかるが、死者の数は極めて少ないし、主人公が殺すこともない。
    でも、物語自体が面白く、主人公が良い子すぎることもあまり気にならない。
    安心して子どもに手渡せる。
    実際は立派でない騎士もいただろうし暗愚な王もいただろうが、そういうことを考えない、まっすぐな子どもにはとてもいい。大人としてはちょっとものたりないけど。
    でも、上下巻でこのボリューム、対象は「中学生以上」となっており、内容的に妥当だと思うが、これだけの本を読む力がなくても、イマドキの刺激に満ちた(それこそ死人や化け物がたっぷり出てくる)小説が十分読めるので、表紙もタイトルも地味な、これに手を出す中学生はなかなかいないだろう。
    小学校高学年で読む力のある子にもぜひすすめたい。

  • 中世騎士譚。騎士達が格好いい。気付いたら一気に読んでいた。下巻に突入だ。

  • 主人公や出会う人々が魅力的。
    手に汗握る展開に,ぐいぐいお話に惹き込まれます。
    王道のロードノベル。

  • 面白かったです。16歳のティウリに理不尽とも思える過酷な使命が下され、忠実に真っ直ぐに使命を果たそうとする。ティウリの傍で私も寄り添い息をのみながら読み続けました。

  • 面白い。一気に上下巻読み切ってしまうでしょう。
    特に男性は、こういった冒険譚に弱い。
    夢に満ち溢れた少年時代を思い出そうぞ
    中年諸君。

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