- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003243527
感想・レビュー・書評
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世界の構造に対する虚無感がさらに募った
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自然や風景の描写や心情表現がとても美しくて、魅力的だった。車輪はギリシア神話(?)の、運命を象徴するもののことで、心身ともに健康で美しい思い出に溢れた時代と、知識。おとなからの押し付けでからだも心も壊していく神学校時代のことを車輪の下にしているのかなと思ったが違った。
何度か読み返したくなる本。 -
小学4年頃のお気に入り
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3回読んだ
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この若造の甘ったれ感が嫌いな人もいると思うけど、自分は好き。何せ、年を食った今でも甘ったれなので。
子供の人生が周りの大人の都合で決まってしまうってことはよくあることだと思うんだけど、よくあるってことが実は怖い。アシストしてるように見せかけて、実は目隠しした少年を自分の都合の良いように歩かせてるんだと思うと怖い。
それにしても情景の描き方がキレイ。どんどん引き込まれていく。目の前にその世界があるかのように。ここでその形容詞か?!って思うこともあるけど、まあ時代が違うし。言葉は生き物。
結局はみんな自分中心なんだから、自分中心に生きないと損。そう言われてる気がする。そうしないと戦車にひかれるぜ。 -
主人公の気持ちと、みずみずしく描かれる森林や河の様子が胸に響く。期待されながら学校に入り、大人が確信しているひとかどの人物になるために勉強を重ねてきた主人公が、友情を知り、愛情を知り、仕事を知って…これからだったのに。
成績や教師への従順さでしか生徒の値打ちを測れない教師、大人たちが招いた結果なのか。だけどそういう気持ちは思春期の誰でも経験する。周りを信頼せず、自分を素直に表現しない主人公の性質も、結果に寄与した気がする。もちろんそれができないのが思春期なのだけど。 -
誰しも経験したことのある、教師との相克について考えさせられる作品