プラテーロとわたし (岩波文庫 赤 733-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003273319

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  • 内容紹介(amazon)
    真っ青な空と真っ白な家が目にいたいほど明るい,太陽の町モゲール.首都マドリードで健康をそこなったヒメーネス(1881-1958)は,アンダルシアの故郷の田園生活の中で,読書と瞑想と詩作に没頭した.月のように銀色の,やわらかい毛並みの驢馬プラテーロに優しく語りかけながら過ごした日々を,138編の散文詩に描き出す.

  • 詩人の感性が凝縮されたエッセイ。ロバのプラテーロへの愛情が、作品に柔らかい光をそそいでいる。
    「道ばたの花」という章がある。まさに詩のような短い文章。娘が弾いた、同じ題のピアノ曲に情景がぴったりで、びっくり。

  • とあるギタリストのコンサートで耳にした作品。ギターの音楽はすばらしかったが、そのもとになっている散文詩ということで読んでいます。静かで平坦な、これといって盛り上がりもない、何かが起きているのに何も起こらないような、そんな世界が見えました。

  • ファンラモン・ヒメネスさんのロバ、プラテーロ。
    時には、優しく。
    時には、物悲しく。
    そして、全文を通してスペインのモゲールという町の穏やかさが描かれている。
    小さく、か弱い動物を静かに慈しむ目。

  • ノーベル賞受賞詩人の詩集です。
    易しい言葉で、人生の深淵を水彩画のように、みずみずしく描いています。アンダルシアからの風を感じられます。小さきものたち(人も動物も含めて)を見つめた詩です。
    一生、手元においておきたい一冊です。
    最近、藤城清治氏がプラテーロを題材に影絵制作をしていました。そちらも素敵です。

  • 絵本の専門雑誌
    「MOE」にて紹介されていた本。

  • 江國香織がエッセイの中で紹介?しててずっと気になってたので読み始めたけど…だめだったー苦手なんだ、詩って。また機会があったらチャレンジしよう。
    (06/07/13)

  • 期待に胸をふくらませて開いた本の世界で、お金を払わなくても手に入るという意味で無価値な、ひそくいろの空と鳥の子いろの雲をつないだ真珠いろのコインを集めて、心の貯金をするように、風景の彩りに一つ一つ名をつけていくように、ピアノの音の特別なひびきを耳にして、長い伝統を受け継ぐように、ボロ布をぬい合わせたような不穏な風景を、美しき襤褸の風景へとねじるように、わたしは時を走った。
    夢のしずくが土瀝青を染めて、完ぺきな歩道へと変わりゆく。家族や友だちとわたしは、その歩道を駆けてゆこうとする。夢から夢へ。愛から愛へ。

  • 真っ青な空と真っ白な家が目にいたいほど明るい,太陽の町モゲール.首都マドリードで健康をそこなったヒメーネス(1881-1958)は,アンダルシアの故郷の田園生活の中で,読書と瞑想と詩作に没頭した.月のように銀色の,やわらかい毛並みの驢馬プラテーロに優しく語りかけながら過ごした日々を,138編の散文詩に描き出す.

  • ノーベル文学賞作家ヒメーネスがロバのプラテーロを熱烈にかわいがる話です。
    もう本当にかわいがりすぎて読んでいるこちらまでロバってなんてかわいくてやさしくて美しい生き物なんだろうという気になってしまいました。
    そして、愛するものと見る世界のなんと哀しく、美しいこと。
    この本の挿絵がまたかわいい。土手に額をすりつけるプラテーロとか背中に背負った花をもぐもぐ食べてるプラテーロとか見てるだけで笑顔にさせられました。

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