抗生物質と人間――マイクロバイオームの危機 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316794

感想・レビュー・書評

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  • 医療に関する専門寄りの新書というよりエッセイに近いか。著者の主張の中には科学的根拠がまだはっきりしていないものがあるが、臆せずに注意深く書いている。

  • 人体は、その内部に共生する微生物(マイクロバイオータ)との集合生命体である。かって考えられていたより微生物相(マイクロバイオータ)が数や種類が多く、その全貌はいまだ明らかではない。著者は近年の抗生物質の乱用が体内の微生物の生態系(マイクロバイオーム)を破壊し、人体にも悪影響を及ぼしている可能性を示唆している。すなわちアレルギーや免疫疾患、肥満などである。抗生物質の感染症を治癒する薬効は捨てがたい。著者は抗生物質の乱用を控えてマイクロバイオームと共存する道が未来の医学であるという。

    一般の風邪の患者にたいして抗生物質を処方する医者は、SNS等にヤブ医者だから注意すべきだろう。

    家畜に抗生物質を投与するのは病気を予防するためだけではなく、成長が促進されるからもであるというのは知らんかった。ヨーロッパの一部の国では家畜に抗生物質を投与するのは禁止されているというので日本の畜産行政は遅れていると言える。

    いまや人間や家畜の体内の窒素原子は自然の窒素定着菌によるものではなく人口的なハーバー・ボッシュ法によるものが大部分であるというのは驚いた。

  • 抗生物質の多用による耐性菌の危機

  • ワシントン大学の肥満マウスの研究の説明が分かりやすすぎて感動、買った。飢餓の母親から生まれた子供は肥満になる話も面白い。抗生物質がいかに人を救い、今は逆の健康問題を生み出しているか問題提起。腸内細菌の話がたくさん出てくる。

  • ヒトは腸内細菌をはじめとする常在菌との複雑な混合物であるかもとの仮説のもと、ポスト抗生物質の時代をどのように生きていくのかを問うもの。私も抗生物質に救われたとともに、おそらく、失ったものもあると感じているだけに、考えさせられました。

  • 借りてきた、、

  • 抗生物質ってまだまだ最近発見されたものと知って驚き。ペニシリンを始めて投与された方も最近まで生きていたとか。自分の生まれる前には確立された薬かとこれを読むまで思ってました。勉強になった内容。

  • 東2法経図・開架 B1/4-3/1679/K

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著者プロフィール

長崎大学熱帯医学研究所・国際保健分野主任教授。1990年長崎大学医学部卒業。長崎大学大学院博士課程病理学系専攻修了(博士医学)。東京大学大学院医学系研究科博士課程国際保健学専攻修了(博士国際保健学)。京都大学、ハーヴァード大学、コーネル大学、および外務省勤務等を経て現職。著書に『ハイチ――いのちとの闘い』(昭和堂)『感染症と文明』(岩波新書)『新型インフルエンザ』(岩波新書)ほか、翻訳書にジャック・ペパン『エイズの起源』、マーティン・J・ブレイザー『失われてゆく、我々の内なる細菌』、マイケル・L・パワー/J・シュルキン『人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学』(以上みすず書房)ほかがある。

「2017年 『人はなぜ太りやすいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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