「いじめ」をめぐる物語

  • 朝日新聞出版
3.17
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本棚登録 : 191
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022513052

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの通り、いじめをテーマにしたアンソロジーだ。
    好きな作家が多く寄稿しているので楽しみに読んだのだけれど、テーマがテーマなだけに暗かったりシュールだったりする短編が多く、読後感がいいとは言い難かった。
    メンタルが落ち込んでいるときに読むとけっこうへこみそうな気がする。

  • 2015.11.3.萩原浩さん『サークルゲーム』小田雅久仁さん『明滅』越谷オサムさん『20センチ先には』辻村深月『早穂とゆかり』中島さなえ『メントール』いじめをテーマにしたアンソロジー。テーマがテーマだけに重苦しい作品だったがそれぞれ個性が光り読み応えがあった。サークルゲーム、冒頭の保育園児、いじめを解決しようとする教師、どうつながるのかと思っていたらこういうことか…と…。そして納得のいく結末でよかった。越谷さんの作品はすごく意外な結末、命をどう考えるか、普段の子供達には読んで欲しい作品だった。辻村深月さんはそこまで深刻なことはないが、相変わらず女性の心の思い出の中に沈む暗いものを描いていてよかった。

  • 「いじめ」短編集、5話。

    見つける側だったり、友人の事だったり
    過去の事だったり。
    色々な状態ででてくる、いじめの話。
    3話目が、ええ?! という読後感です。

    4話目の辻村さんが目当てで借りたのですが
    恐ろしいまでに冷静で、相手を叩き潰しています。
    いじめた側、いじめられた側。
    思い出をどこに分類するか否か。
    TVでやってるいじめと違うから、というのに
    そうかもしれない、と思いました。
    しかし、屈託なく連絡をしても人によっては
    非常に不快に感じるかと。

  • 『いじめ』をテーマにした5つのアンソロジー。テーマが『いじめ』なので、内容が重たくて大人として、いろいろ考えさせられる作品である。いじめといってもいろいろな種類のいじめがあり、現代のいじめはSNS(主にLINEやtwitterなど)を使用して、いじめを行うため、昔のいじめよりハードなので、読んでいてとても苦しかった。いじめられてる子より、いじめてる子が読むといじめられてる側の気持ちがわかるのかなと思ったりした。

  • ○サークルゲーム「萩原浩」仕返し、モンスターペアレンツ、正義感教師
    ○明滅「小田雅久仁」読んでいてつらい、
    △20センチ先には「越谷オサム」ありきたり、勇気を出して、後の祭り
    ○早穂とゆかり「辻村深月」大人になってからの仕返し、女は陰湿、
    ×メントール「中島さなえ」女性独特の妄想

  • 「いじめ」をテーマにした5つの短編を収めた競作アンソロジー。
    いじられる側・いじめる側、各々の立場からの話。
    競作の場合には、良かった作品とそうでもなかった作品とが、どうしてもある。
    最後の作品がもっとよかったらなー。

  • 2015 10 13読了

  • なるほどー・・・思っていたような内容とは違ったけど、これはこれでありだなぁ・・・意表を突かれた越谷さんに1本!

    サークルゲーム 荻原 浩 ★★★★
    明滅 小田 雅久仁 ★★★
    20センチ先には 越谷 オサム ★★★★
    早穂とゆかり 辻村 深月 ★★★★
    メントール 中島 さなえ ★★★★

  • テーマが「いじめ」だけに、あまり面白い話ではない。
    子どものいじめ、いじめ・いじめられた者が大人になった時の関係、大人のいじめ、それぞれどれもエグイ。

    5話のなかでは、ダントツで「辻村深月」のが良かった。

  • 萩原浩、小田雅久仁、越谷オサム、辻村深月、中島さなえ、5名の作家が「いじめ」をテーマにした短編を綴るアンソロジー。

    クラス内のいじめ問題に取り組む教師、いじめられていた親友を救えなかった少年、いじめを苦に自殺をしてしまう少年、いじめられていた女、いじめていたのに無自覚だった女、様々な「いじめ」に関わる人たちが登場します。

    帯に書かれた「学校で、職場で、ネット空間で……いじめと関わったことがない人、いますか?」というコピーが印象的な一冊です。
    いじめをしてしまった人、いじめられた人、いじめを傍観していた人、いま、いじめられている人。みんな、どこかしらの立場に立ったことがあるのではないでしょうか。

    空気と同じくらい、どこにでも存在している「いじめ」。目に見えないから、感じないから、それは「いじめではない」と言えますか?この本を読むと「ああ、あれはいじめだったのか」と気付くことができるかもしれません。

    5人の中に好きな作家のいる人、コピーに惹かれた人、「いじめ」という言葉が心のどこかに引っ掛かるという人、ぜひ手に取ってみることをオススメします。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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