あの庭の扉をあけたとき

著者 :
  • 偕成社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036430505

感想・レビュー・書評

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  • やはり佐野さんはちょと変わってる。
    そう思った一冊。
    主人公ようこちゃんは佐野さんのようです。

    お父さんと散歩していると大きなお屋敷の庭におばあさんがいました。
    すごく強情で無愛想なおばあさん。
    ジフテリアにかかり入院したようこが見た夢とおばあさんのむかしが繋がって、ようこは不思議な体験をします。
    悲しかったおばあさんの過去、不思議な体験が気持ち悪くて怖かったようこは
    13歳になってやっとおばあさんに会いに行きます。


    乱暴だなあと笑ってしまう言葉遣いがあるので、大人は心配するかもしれない。

    そしてなんとなく、これは大人が読んだほうがよいような気がする。
    言葉遣い云々とかはさておき、昔子どもだった人のための物語と思う。
    対象は児童だが一般向きだ。

  • きょう借りてきて先ほど読了。佐野洋子さんの読み物ははじめてかな。
    空白の部分の空気感が、すごいなぁと思う。ぎゅぎゅっとつまっているわけではなくて、でもただよっている何かはあって。どうでもいいなかからことばになったものが文になっていて、それはほかのことばでもよかったのかもしれないけど、やっぱりそれでなくてはならなかったんだろうな。ほかのシーンを描いてもよかった。ほかの話題を選んでもよかった。でもこのひとつひとつを選ばなければ、このおはなしにはならなかった。
    一貫した強情っぷりと、突き抜けた爽やかさをともに感じる。

  • おばあさんと女の子の不思議な話。
    おばあさんの70歳になったけど私は70歳だけでなくてその時々の私をもっているという台詞がとても印象的でした。そう考えると年をとるのも悪くないなって思いました。

  • わたしは、70になったけれど、70だけってわけじゃないんだね。

    70までの全部の歳をもっているんだ。


    歳を重ねるって、、変わり続けるというよりも、そういう色んな

    自分を抱えているということだよなぁ、、はっとしました。

    すっと異世界に連れて行かれているのに、既視感のようなものが

    あって、臨場感のある描写。佐野さんの本は読み終わっても

    何かが心に残っていくなぁと思います

  • 傑作!

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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