注文の多い料理店 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040010

感想・レビュー・書評

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  • 題名は知っていてとても有名な物語。30歳過ぎて初め読んだ。内容と題名の組み合わせは、斬新な発想で、ミステリーのような謎解き感を一瞬感じるものの、そこまで予想外な展開でもない。この時代の言葉のチョイスと丁寧な物言いが好き。

    最後の一文が何を言いたかったのかわからず、気になって少し薄気味悪い気持ちがした。少し時間を空けて解説を読んでみようと思う。
    「しかし、さっき一ぺん紙くずのようになった二人の顔だけは、東京に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。」

  • 注文の多い料理店は面白かったけど、それ以外は世界観が独特すぎて、イマイチ理解は出来んかったかも。口ずさみたくなる歌は読んでて気持ちいい。

  • 初めて宮沢賢治作品を読みました。
    表題作はタイトルと結末は曖昧に知っていて、「折角だからちゃんと読もう」と手にしました。
    他は知らないお話ばかりで新鮮でしたが、どれも注釈が別ページ……最後でもなくちょっと半端な位置にあるので、逐一戻るのが面倒でした。
    それでも独特かつポップさもあるようなお話が多くて楽しめました。
    また違う作品も読んでみようと思います。

  • 解釈が難しかったので1個1個調べて読んでいった。
    また勉強して読み直したい。

    難しいが強かった。

    最後の解説のページはすごく勉強になりまた、読むと一層物語の構成が面白く感じた。

    賢治の世界観は苦手だったかもしれない。。

  • こどもによむ

  • 注文の多い料理店まで読んだ。

    最後って食べられないんだね。
    初めてのお客さんだったのかな?
    それとも何度も実験を繰り返してもうすぐ完成なのかな?
    言葉って受け取り方次第なんだなぁ。

  • 冬の日の澄んだ星空のよう。目を凝らしてじっと眺めていると、真っ暗な闇の中に繊細な光がちらちらと輝き始め、いつの間にか満天の星を抱えている。どこか寂しくて哀しい気持ちに包まれながらも、誠実に我慢強く慎ましく、蹴られても打たれても、相手を思い遣って許す。そんな生き方は不器用で損ばかりに思えても、必ず誰かの胸を打つ。

  • 手元にあるのは、クラッシックスではなく昭和55年の改版22版角川文庫。①宮沢賢治の序が付いているほか、②菊池武雄さんの初版本挿絵も復刻されている。さらに付録として③『注文の多い料理店』新刊案内、④注釈、⑤弟さんの解説「兄、宮沢賢治の生涯」、そして⑥小倉豊文さんの「新しい古典復刻の弁」、⑦石森延男さんの「宮沢賢治の作品」も付されている。最後に⑧主要参考文献と⑨年譜と、文庫とは思えない贅沢な内容となっており、これらの資料と合わせて読めば宮沢賢治作品の理解も深まると思います。また、私は出張で訪れた岩手で盛岡方言などを耳にしましたが、あの優しい温かみのある「音」を知り、この作品への親近感がさらに高まったように感じます。

  • 本屋さんで何か面白そうな本はないかなとブラブラしているとき、ふと宮沢賢治の本が目にとまった。
    懐かしいなあ、「注文の多い料理店」は面白かったなあ、と思ったら、なんだか無性に読みたくなった。
    ということで購入。

    表題作をはじめ九作。
    当時の表紙や挿絵などが入っており、そこには“イーハトヴ童話”とある。
    イーハトヴというのは理想郷として虚構化、あるいは幻想化された岩手県、とある。故郷である岩手県に理想の地を重ね描いた賢治の世界なのだなと感じた。宮沢賢治は誰もが知る作家のひとりだと思うし、「注文の多い料理店」や「風の又三郎」など内容は知らなくてもタイトルに憶えのあるひとも多いだろう。わたしもそうだが、知っている気になっているだけで、実は宮沢賢治の作品をロクに読んだことがない。

    今回読んでみて、どの作品も文章のリズムがあり詩的だと感じた。
    「注文の多い料理店」が読みたかっただけなのだが、読んでみると面白い。

    「どんぐりと山猫」も、あたたかみのある物語で好きだ。

    「烏の北斗七星」は、戦前らしい勇ましい文章で時代を感じる。

    どの作品にも東北の訛りから伝わる朴訥としたあたたかみ、動物が主役になることも多い童話らしさ、身の程を弁えた控えめな人間性が表れている。

    解説や年表にもページが多く割かれており、宮沢賢治を改めて知るために参考になる一冊だった。

  • 童話集・とても印象の深い話ばかり。
    注文の多い料理店は面白い。電信柱は考えて歩くのはユニークである。どの話も独特の世界観。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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