- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043480012
感想・レビュー・書評
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江國香織3冊目。ちょっと、わかってきたかもしれない!表層をふよふよと漂う心の動きが。
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読み終わってからもずっと登場人物たちのことが頭から離れず、その人たちの日々にもう一度触れたくなりまた読み返しています。
「きらきらひかる」がずっと大好きでしたが、それと並ぶくらいに印象的な、好きな作品だなと思いました。
簡単に言ってしまえば泥沼なストーリーのはずなのに、なんだか心地よく、誰のことも憎めないのが不思議な気持ちになります。 -
生活の描写がやっぱりすきだなあ
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大好きな本です。
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素敵な文章を書きますね 江國さん
日常を
日常的にすんなり描いて湖底まで引きずり込んでいく。男と女はリズム。作者と読者もリズムかな -
別れを切り出した相手の好きな人が乗り込んできて一緒に住むなんてシチュエーション、絶対に嫌だ。
でも、別れる原因になった華子にはなんか不思議なものがあり、読んでいても嫌いになれなかったです。
江國香織さんの小説に漂うこの雰囲気はなんだろう?
クセになりそうです。 -
華子というアバター。
最後まで理解出来なかった。
華子なんて存在しない。ハナコだ。
ハナコは逃げて逃げて逃げ切った。
かなりドロドロであるはずの状況なのに、誰一人酷い人はいなくて、修羅場感もない。
登場人物全員が、夜をむかえる手前の、ぼんやりとした夕暮れの向こう側に何となく存在している感じ。
作者は、よくここまで雰囲気と雰囲気と雰囲気での力ずくで、最後までこんなにボンヤリと描き切ったなと思う。スゴイ力技だなと感じた。
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かなしくて、こわくて、しずかで、
でもここちよくて、でもやっぱりかなしくて、
きれいで
どう言い表わしたらよいのか困る小説だった。
梨果と華子が湘南の別荘でいっしょに布団をしいて寝ているシーンがすごく好きだと思った。
あの瞬間が永遠になって欲しいと思うくらいどうしてか好きになった。
華子については本当にめちゃくちゃなことをしているのに、不快にはならず、すごく不思議なひとだと思った。 -
梨果の恋愛観に共感こそしないが、元恋人とどこか魅力的な華子との関わりの中でのゆっくりとした時間の流れに切なさと愛おしさを感じる。
江國香織さんの小説はどれも気温が低く、色彩も淡くて好き。