失敗のメカニズム―忘れ物から巨大事故まで (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.47
  • (5)
  • (12)
  • (24)
  • (2)
  • (0)
  • 本棚登録 :167
  • レビュー :18
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043716012

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 大きなことでは発電所事故から産業災害、小さなことでは余所見やちょっとした間違いまで人は色々とミスをします。
    その中で、なぜ人はミスをするのか?ミスをしなくするにはどうすればよいかについて、鉄道関係の安全に従事していた著者が著述しています。
    以下気になったこと。

    ・製作側が良かれと思って作ったシステムがユーザーを混乱させることがある。
    ・医療業界は工業界に比べてヒューマンエラーやフェールセーフが殆ど整備されていない。
    ・人のエラーには入力過程、媒介過程、出力過程でのエラーがあり、根本を見極めることが必要。
    ・リーダーシップにはp,P(目標達成)、m,M(機能維持)の組み合わせがあり、両方強いPM型、pM型がより安全であった。
    ・注意とは情報処理資源の分配と考える。
    ・コンパビリティー⇒人間が自然に感じる配置
    ・標準化⇒同じ規格に統一する
    ・アフォーダンス⇒モノができる事、敢えて制限することで人の行動を制限できる。
    ・フールプルーフ⇒間違った操作ができないようにする
    ・フェイルセイフ⇒壊れたら止まる、知らせる
    ・バックアップシステム⇒壊れても予備がある。

    ・不安全行動には「確信犯型」「悪慣行型」「駆け込み乗車型」「ギャンブル型」

    ・人はスキーマを無意識化に入れて行動する。よってスキーマの途中を変えることはエラーにつながる

  • -

  • そうなの,失敗を科学的に分析した本が欲しくて,ずっと見つけられなくて,やっと見つけた本!
    何故人はミスを犯すのか.どうやってミスを犯すのか.故に,どうやってミスを防げばよいのか.
    その辺が論理立てて解説されていて,大変良い本だった.

    最後にあった,安全行動のためには,実は環境(人間関係や組織の雰囲気)の整備がとても大事というのは興味深い.

  • 行為スキーマ、疑似体験、情報処理過程(入力・媒介・出力)、エラーパターン診断テスト、情報を7個以内に分割またはまとめる、意識レベルのフェイズと人間信頼性、安全態度規定要因の因果モデル、安全するという言葉はない

  • 参考程度のレベル、理論ばかりで、具体的内容に乏しい。買って損です。

  • 2000年刊行の単行本を2003年に文庫化。

    「ヒューマンエラー」について,様々な事例をひきながら,わかりやすく解説されている。格別目新しいことが書いてあるわけではないが,読むことで多少注意深くなれるかもしれない。

  • 身近な失敗から、原発事故や列車事故、医療事故など社会問題として扱われるものまでヒューマンエラーを中心とした解説書『失敗のメカニズム―忘れ物から巨大事故まで』

    もともとは2000年に出版された同じタイトルのものを文庫化されたものなので、使用されているデータやとり上げられている事例はやや古く感じるものの、解説の流れとしてはわかりやすかった。
    著者は鉄道の安全に関わる心理学,人間工学の研究にも従事されていたこともあり、その分野のことも詳細に描かれていて興味深かった。

    シビアな事故に関する話題が多いけども、著者自身の(私的な)失敗談も交え、ユーモアを交えて解説してあるので、気楽に読むことができた。

    ヒューマンエラーや安全に関する入門書としても大変参考になる本だと思う。

    ----------------
    【内容(amazonより)】
    1994年、名古屋空港着陸に失敗し大惨事となった中華航空機の墜落事故は、思いがけない操作ミスが原因だった。忘れ物や勘違いなど日常の小さなミスも、交通事故や原発事故など大きな事故の原因となるエラーも、本質的には同じ「失敗」である。ミスをおかしやすい人や組織、環境とはどのようなものなのか。本人の意図に反して自身や周囲に被害を与えてしまう人間の行動(失敗)を「ヒューマンエラー」と位置づけ、多くの事例をあげてそのしくみをわかりやすく解説。対策を考えるためのヒントを提供する。
    ----------------
    【目次】
    はじめに

    第1章 事故とヒューマンエラー
    第2章 見間違い、聞き違い、勘違い
    第3章 ドジ型とボケ型
    第4章 注意と記憶の失敗
    第5章 エラーを誘う設計と防止するデザイン
    第6章 違反と不安全行動
    第7章 人は考えずに行動する
    第8章 安全の文化

    あとがき
    文庫版あとがき
    解説(細田聡)
    ----------------

  • 不慮の事故死は年間4万人 日本人の死因の第5位です。
    機械が故障しなくなった現代、事故の原因は圧倒的にヒューマンエラーです。
    また事故の規模も過去では考えられないくらい大規模になっています。
    いかにヒューマンエラーを予防するか、真剣な社会問題です。
    視覚の錯覚や聞き間違いなどもともと人間の感覚は錯覚jを起こしやすい構造になっています。
    錯覚を起こさない機器設計をする必要があります。
    人により間違いを起こしやすい性格の方がいます。
    情緒不安定な方、自己中心型の方、衝動性を持っている方などです。
    また人は考えずに行動することが多く、記憶低下と注意力不足によりエラーが引き起こされます。
    私たちは、常の失敗から学ぶことが大切です。

  • 以前の職場で労働安全管理をしていたので、本書に書かれていることはほとんど既知であったが、エラーに関するトピックスを広く網羅してまとめられていたので興味深く読めた。「安全衛生のひろば」なんかに出てくる特集記事の印象があったが、あとがきを見て納得した。
    ひとつ新たに得た事実は、リスクをとりやすい人にギャンブラーと喫煙者が多いということ。なるほど、だからパチンコ屋には喫煙者が多いのか。これも納得。

  • 労働安全関連の業務を担当しているので、ヒューマンエラーからの事故、災害の多さに驚き、また、ここまでやっているから大丈夫、といったことはなく、ヒヤリハットの共有、リスクアセスメントの抽出、といった活動を日々繰り返していく必要性を、さらに強く感じた。
    日常に起こるちょっとしたエラーも見過ごさずにしていきたい。

全18件中 1 - 10件を表示

失敗のメカニズム―忘れ物から巨大事故まで (角川ソフィア文庫)のその他の作品

芳賀繁の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
三島 由紀夫
池井戸 潤
ジェームス W....
ハロルド・ジェニ...
有効な右矢印 無効な右矢印

失敗のメカニズム―忘れ物から巨大事故まで (角川ソフィア文庫)はこんな本です

失敗のメカニズム―忘れ物から巨大事故まで (角川ソフィア文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする