ヘンな論文 (角川文庫)

  • KADOKAWA
3.66
  • (25)
  • (52)
  • (45)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 759
感想 : 63
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044003340

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 紹介されていた論文を検索してまで読んでしまった。そのくらいおもしろかった。

  • 確かに変な論文ばっかりなんだけど、思ったほどぶったまげたり、笑っちゃったりはしないものでありました。そもそも”論文を面白く紹介する”ってのが難度が高いんだろうなあ。

  • 世の中には、こうもヘンな(勿論大マジメな)論文があるんだととても関心した。著者が後半指摘している研究の本質には感銘を受けた。実際に、インスタントコーヒーをスプーンでかき混ぜると音が高くなってとても感動した!

  • 真面目に不真面目な学問の世界。

    院生だった頃を思い出す。学習じゃない、研究をすると言ったら、自分の疑問をトコトン追求できる環境があることに嬉しかった。確かにタイトルを見れば「!?」と思うような論文が挙げられているが、本人たちは至極真面目に、この研究が社会に役立つ、世界を変える、と思っている。その熱さに乾杯。

    一人ひとりが情熱を注いだ成果の上澄みだけ掠め取っていく輩がいることに、そうたいした研究じゃなかったけれど自分なりに時間と情熱を捧げた一人として、激しい怒りを感じます。

  • "大まじめな珍論文を、芸人の嗅覚で突っ込みながら解説する知的エンターテインメント本!"。 ―― https://bookmeter.com/reviews/68939902

  • 研究とはエンターテイメント。
    偉大な?謎の前に、ああだこうだ。
    プロセスと結果の面白さ。

    珍論文には役得がないかわりに、純度の高い情熱が詰まっている。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00250185

  • (2023/07/28読了分)続編の「もっとヘンな論文」読了を機に再読。やっぱり学問はたのしい、論文読むのたのしい!という思いをあらたにしてくれた一冊。河原町のジュリー、公園の斜面に座るカップルの観察、湯たんぽコレクションと考察といった研究から、「男がどういう言い訳やストーリーをつくって、心のバランスを保っているのか」を明らかにしている研究まで!小林茂雄先生の「深夜の繁華街における顕れる路上滞留行動の特性」てのはタイトルだけ紹介されてたので、自分で探してみたら、渋谷センター街で夜中にたむろっている人を観察したり、インタビューしたり、地図上にこのへんはこんな人がたむろってる、こんなことをしているというのをマッピングしたりしてて、ざーっと眺めるだけでも楽しい論文でした。(2018/01/29読了分)表紙に惹かれ、手に取り、目次を読んだだけで、興味をそそられる、珍論文に基づいた研究が目白押しでそのままレジへ。研究の醍醐味、好奇心の幅広さ、対象への熱烈な愛情、そして剽窃への戒め、まで語られる。ワクワクしつつ一気に読み切ってしまった。これは絶対に続編も書います。歴史学徒の端くれだった時期もあったので、その頃のことを思い出しつつ。しかし、歴史系はここまでぶっ飛んだ研究にはお目にかかったことないなあ。以下備忘録的に。/河川敷のカップルの生態の調査に、男女二人ずつの擬似カップルで当たらせたら、1組が本当にカップルに!それをはじめ小林茂雄先生の論文、興味をそそられるのばかり。喫煙所における見知らぬ他者への声のかけやすさ、対面中における携帯電話の使用を促進・抑制する空間的特徴…。夫婦関係に不満がない、奥さんとの関係は良好、奥さんへの愛情がある、彼女とも真剣、と言う婚外恋愛している男性6人へのインタビューに基づいた研究。研究を、人間とは何か/この世界とは何か、今どうなのか/今までどうだったのかの、4つの組み合わせであると喝破/原因を解明するプロセスが何よりも重要。/大道仮説実験の塚本浩司先生の活動、もう少し追いたい/珍論文研究をやっていて味わい深く思うのは、ほとんどの論文の末尾の「課題と展望」/研究者は、明らかにしたいことに向かって、ひとつひとつの論文を連続ものとして書いている。したがって、一篇の論文は「点」にしかすぎないが、彼らは将来的に「線」出会ったり「面」にしていくつもりで書いている。しかし、それらは門外漢から見れば「だろう」とか「可能性がある」ばかりであまりに淡い点にしか見えない/湯たんぽ研究家宅にお邪魔した時、奥様がお茶とお菓子を運んで来てくださり、「奥様はどの湯たんぽが好きですか?」と聞くと、黙って首を振っただけ、というのが一番印象に残ったシーン。

全63件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1976年東京生まれ。漫才師「米粒写経」として活躍する一方、一橋大学・早稲田大学・成城大学で非常勤講師もつとめる。早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程修了。文学修士。日本初の学者芸人。ラジオのレギュラー出演のほか、雑誌連載も多数。主な著書に『これやこの サンキュータツオ随筆集』『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』『ヘンな論文』『もっとヘンな論文』(以上、KADOKAWA)など。

「2021年 『まちカドかがく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

サンキュータツオの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×