黒猫の三角 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 524
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734806

感想・レビュー・書評

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  • メインキャラ4人が独特で面白い。
    引用文、犯人、名前
    様々なところに伏線を張られている。

    読了後はプロローグだけでも読み返すといい。

  • S&Mシリーズを全て読了したので、Vシリーズ1作目の本書に手を出すことにした。S&Mシリーズと同じく、登場人物たちのキャラクタが非常に魅力的。
    ただ、本書に関しては、密室トリックがいただけない。それでも、最後のどんでん返しは見事。

  • 納得がいかなすぎる
    確かに犯人の意外性はあったけれども肝心の密室トリック雑すぎませんか…
    酒本さんは勿論だけどそれだけじゃない、もし誰かひとりでも部屋に向かわずホールで様子を伺ってたら成り立たないよね
    運に頼りすぎじゃない?ご都合主義すぎない?
    なんかこれ、すべてはfになるの時にもうっすら思った気するな…

    あと森さんは常人には容易に理解できないような理論で話すキャラクターがお好きなんだなぁと…(二作読んでどちらもそう)…趣味…なのかな…

  • これは、驚いた。え、まじで⁉、と。
    こんな形のどんでん返しがあるとは…!

    お話は、森さんらしい雰囲気で、なんだか理系で知的な語り口で進むので、安心して読める。
    だからこそ、最後にすべての前提がひっくり返って、びっくり。
    仕組みに気づいてから、パラパラと読み返すと、確かに、そうと分かる要素が散りばめまれていて、計算づくの上で構成されていることが分かる。

    「なんとなく人を殺してみたかったから」という、殺人の理由は、怖い。その異常性とか、狂人だからとか、そういう「理由」を探そうとする気持ちになる。
    そういう状態を、ひょいと越えるような結末。理由を明らかにするのではなく、そういうものだ、と示して、話は終わっているように感じる。
    それが正しいのか正しくないのかは分からないけど、こんな風に考えるのは、私が凡人だからだろう。

  • Xシリーズに先に手を出してしまったから、真犯人が暴かれたところで「え?なんで〜?」と腑に落ちず、でも最後まで読んでスッキリ!
    まさかの仕掛けに相変わらず脱帽です。
    動機に重きを置いていない森博嗣ミステリィ安定の構造に安心感。
    Vシリーズは、突拍子もないキャラ設定の人が多いように感じるのは、まだまだ森ミステリィ初心者という証拠なのかしら?
    にしても、苗字も名前も読みにくくて、何度も登場人物紹介ページと本編を行ったり来たりした。

    久しぶりにシリーズ物を読み始めることにワクワクしている!

  • いや~そう来たか~。   
    面白かった。     
    いや~まさか探偵が推理しないとは思わなかった。   
    まさか探偵役がいないとは思わなかった。   
    そう来てしまったかーって感じ。 信じていたのに……。 


    とっても良いキャラクターたちですので、このシリーズも楽しめそうです。

  • Vシリーズ(というらしい)一作目。
    格安アパート:阿漕荘に住む住人たちと隣の立派なお屋敷桜鳴六角邸…の片隅の離屋:無言亭に居候している元所有者だった瀬在丸(せざいまる)紅子が主な登場人物。
    個性あふれる登場人物たちは、名前も個性的。保呂草(ほろぐさ)潤平、小鳥遊練無(たかなしねりな)、香具山紫子(かぐやまむらさきこ)、ついでに紅子の元執事の根来機千瑛(ねごろきちえい)と、この名前が何か後にキーになるのでないのなら、やめてほしいと懇願するレベル。こんな個性的な名前の人間が同じアパートにかたまってたまるかという感じです。
    シリーズの最初である事件は、相変わらずそう来るかという結末。推理物に関しては深読みはあまりしないたちなので、疑いもせずに読了してしまったのでした。
    元旧家の御令嬢だった瀬在丸紅子は、森さんお得意の天才タイプですね。
    でもS&Mシリーズより読みやすいです。

  • Dr.森のVシリーズ第1作。お嬢様であり科学者の瀬在丸紅子、探偵であり便利屋の保呂草潤平、女装癖がある小鳥遊練無、関西弁で屈託のない香具山紫子、以上の4人がこのシリーズを形成する。お決まりの密室殺人が起きる。”ゾロ目殺人”と呼ばれ、被害者の年齢は、11、22、33、44とゾロ目になっており、今回の被害者が44歳であるため、連続殺人の匂いが漂う。さて、今回の作品は冒頭で記されているように、保呂草潤平が体験したこの事件を時系列順に追って、説明しているレポート形式となっている。(ただし、文章は小説である) 密室を謎解くヒントは、「行列」、「バッテリー」、「四文字熟語」だろうか。ミステリー定番の犯人は意外な人物と謳い文句があるが、本作はこの言葉が一番相応しいだろう。

  • 肝心の事件が些か拍子抜け。とは言え、魅力的なキャラクターが揃っているし、シリーズは引き継ぎ読んでいこうと思う。動機へのアプローチは大変興味深かった。

  • まだまだシリーズの序章

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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