不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879262

感想・レビュー・書評

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  • 相手からの応答・反応というコミュニケーションが弱くなっていることで、
    対人の関係性も希薄になり、組織としても弱体化する。
    馬にんじんによる金銭的インセンティブから、内発的・根源的感情に訴えるために「手ごたえ」を与えることで、協力関係を引き出すことができるとのこと。

    つながりという意味では良くも悪くも、インフォーマルな活動は減ったなーと思う。社員旅行とか無くなったしな。
    リアルな「人となり」を知るチャンスが減っているのは感じる。

    「タコツボ化」は現在進行形だなー、どうしたものか。

  • 立派な人事制度ではなく、「ちょっと組織をよくする仕組み」が組織に活力をもたらしていることがあります。この本では、そのような「仕組み」にスポットをあてて、組織に活力をもたらすヒントがまとめられています。

    ・なぜ、あの会社にはビリヤードテーブルがあるのか?
    表向きの理由は、社員の息抜きだけど。。。

    ・「感謝」「認知」は大きなインセンティブ

    ・若い社員は「会社の上司と飲みにいくことがイヤ」なのではなく、「あなたと飲みにいくことがイヤ」なのかもしれない

    ・「属人性の排除」と「仕事の共有化」は、組織を強くする

  • 正に今の職場がギスギスしたおかしな感じ。
    なんでだろう?という疑問だらけで。

    この本はたまたま図書館で見かけて借りてみた。

    8割方は肯ける状況に思わず解決策や参考になる対処があるのではないか?と読み進めてしまいました。

    結果としては、風土の問題である事がわかり、改善するにも3年はかかりそうだなと感じた次第。

    明確で効果が見える対策は難しく、組織のあり方と会社と個人の関係を見直す必要があるようだということは、よくわかりました。
    とは認識しつつ自分が影響を与えられるところから変えていきたい。

    1.役割構造
    2.評判情報
    3.インセンティブ

    協力し合える組織をつくる!
    ⇒築城三年落城一日

    なかなか難しい。

    旧態以前の今の日本の会社(自分の会社はなおさら)の在り方と
    社会背景も大きく影響していると感じずにはいられません。

  • ■書名

    書名:不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか
    著者:河合 太介、高橋 克徳、永田 稔、渡部 幹

    ■概要

    あなたの職場の雰囲気は大丈夫ですか? 「困っている人がいても助
    けない」「部署内での会話がない」「チャレンジしない」。いま多
    くの日本の職場が病んでいる。その構造を明らかにし、解決の鍵を示す。
    (From amazon)

    ■感想

    職場の問題点(重い雰囲気、縦割り社会、自分優先、非協力的)と、
    それに対する対応策?が記載されています。

    恐らく大企業のほとんどは、ここの挙げられているかどれかに当て
    はまるのでは?と思いますね。
    だからこそ、共感する人も多いわけで。

    それに対する、解決策、企業の具体的な事例が3社紹介されていま
    すが、まず、サイバーエージェントはありえないでしょう・・・・
    もう一つはグーグルですし。グーグルは分かりませんが、サイバー
    が問題点の無い職場とは思えませんけど。

    解決策にしても抽象的には正論を言っているとは思います。
    ただし、読みにくいです。
    話が色々な所にとっちらかっている印象があり、所々で解決策を
    提示しているのですが、なぜか、すんなりと頭に入ってきません。

    共著となっているからかもしれませんが、言いたい事がまとまって
    いない印象があります。

    もっとシンプルに、

    ・原因
    ・対策(企業)
    ・対策(個人)

    の3つに絞り、分かりやすく記載して欲しかったです。
    後は、もう少し、具体的な解決策が記載してあるとより良かった
    と思います。
    (まあ、原因が分かっているのだから、後はそれを無くす方向に考
    えれば、ある程度分かる気もしますが。)

    読みにくさ、具体例のIT企業を除けば、それなりに面白いし、解決
    の糸口はつかめそうな本だと感じました。
    (根本は、企業がトップから解決すべき問題ではありますが・・・・)

    ■気になった点

    ・人が壊れる事は、個人の問題ではなく、企業の組織マネジメント
     風土、価値観や行動原理の問題である。

    ・リスクを減らしていくためには、ルールを決めて、ルールを守る
     だけでは対策にならない。みんなで一つの事例を通じて、考え
     行動していくという状態を作り出すことが重要である。

    ・希薄化した人間関係になるほど、他者が脅威となり、他者を否定
     してでも自分を守ろうとするものである。

    ・交換が行われるためには、「信頼(相手が協力してくれる期待)」
     が必要である。

    ・自分たちが安心して、支えあって、働ける医院でなければ、患者
     さんに余裕を持って接する事などできない。

    ・仕事は楽しくなければ、前向きになれない。

    ・信頼関係、協力関係の構築には、3年はかかる。

    ・目標は設定するだけでなく、全員が納得していなければ意味ない。
     全員に納得してもらうには、言い続けるしかない。工夫をして
     一人ひとりに毎日目にしてもらい、理解してもらうしかない。

    ・発言や提案は、「まじめに取り上げる」ことが大事。
     選考の途中経過、結論を本人にフィードバックする。

    ・プロというのはその仕事を最高のパフォーマンスで提供できる
     人の事である。

    ・若い人は「あなたとの飲み会が嫌い」、「あなたとの旅行が嫌」
     なのかも知れない。

    ・会社が主催する旅行が楽しいものでは無かったら、わざわざ休日
     を返上していくものではない。

    ・長期的利息構造が失われている原因は、
      - 会社を当てにする生き方の崩壊
      - 転職機会の増大

    ・協力とは、人と人の間で何らかの交換が行われる現象である。

    ・外発付動機である以上、協力の自発性は乏しい。
     内発的動機付にする必要がある。
     内発的動機付けには、「相手から何か返ってきた」という感触が
     必要である。

    ・人から何かしてもらったら、「ありがとう」というのは当たり前
     である。

  • ■ 協力し合える組織をつくるための工夫

    A.共通目標・価値観を皆が“のってくる”形で共有化する。

    B.異動をしても損をしないような仕組みをつくる。

    C.魅力のあるインフォーマルな活動を行って、評判情報を流通させる。

    D.外発的動機づけではなく、内発的・根源的感情に訴えかけることによって、自発的な協力行動を促す。

    E.内発的・根源的感情に訴える際は、相手に「効力感」という感情を与える。

    F.企業は、効力感をもたらす「感謝」「認知」という感情の持つ力にもっと注目し、全ての人が感謝や認知の喜びを享受できる機会を整えることが大切である。

  • 自分の今の職場は、不機嫌までいかないにせよ、なにか疲れた雰囲気が蔓延しています。

    前にいた部署と大きく雰囲気が違っていてびっくりしているのですが、なにか現状を変えることができるか(というか自分が居心地のよいようにできるか)をずっと考えている、という状況で読んだ本です。

    この本を読んでも、これを実行すれば明日からばら色という答えが見つかるわけではないです。「職場の改善は先の長い話になる、即効性は期待しないほうがよい」というのがあちこちに出てきます。

    しかし、現状に関する共通認識をもち、それに対する感情をシェアするところまでは今の職場でもできるんじゃないかな、と感じました。あと、ありがとうという気持ちを率直に表すこともできるでしょう。たぶん。
    そこから先のすすめかたは、職場によって千差万別と思います。

    書いてあることは当たり前かとおもいますがよく整理されている本です。

    2008/07/31

  • 今の日本、どこの職場も雰囲気悪いんじゃないだろうか?

    おおらかで、朗らかで、皆の笑いが絶えない職場。
    それが理想で、その方が能率も、効率もあがり、
    生産力もアウトプットも倍増するはずなのだが。。。

    皆がそれに気が付いているのに、できない。
    無力感を感じてしまい、組織を良くするなんて
    考えることも億劫だ。

    失敗を恐れ、ルールに縛られ、挙句の果てに
    ルールを作るという仕事までこさえてしまって。

    楽しくいこうぜ!イージーに行こうぜ!
    本書は、特効薬にはならないけど、
    何とかしようという思いは伝わります。

  • 共通目標・価値観の共有化、本気でやるインフォーマル活動、認知のインセンティブ

  • 「わかるわかる、わかるわー」と、つい言っちゃいそうなほど的確なことを言っている。
    すごく清潔なことが書いてあって、でも、すごくバイタリティのある人じゃないと行動に移すには難しいんじゃないなかなぁ、とか、こういう本こそ上に立つ人たちが読むべきなんじゃないかなって思った。
    まあ、その他人任せを止めろっていってるのがこの本なんだけどね。
    果たして私のような企業の末端の人間ができることなんてあるんだろうか、なんて考えてしまう一冊でした。

  • 刺激的なタイトル。

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