不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879262

感想・レビュー・書評

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  • 社会心理学の基礎的な部分の説明等わかりやすく、信頼し合うためや、協力し合えるような状態になるには、心理的にどのような状況が必要かがわかりました。
    そういえば、読むのは2回目です。なぜかもう一度読みたくなって読んでみました。1回目に読んだときは、色々な事例が書かれているけど、結局何をすれば良いのかは書かれていないなぁと思いました。その部分はやはり変わりませんでしたが、どんな心理状況が必要なのかはわかったので、何をすべきかを考える事はできるようになりました。
    どうすれば良いのかなぁという事を考えることができるようになっただけで、やっぱり具体的な施策は思いつきませんが、何かしら思いつけそうな気がしてきました。そういう意味では、やっぱりもう一度読んでみて良かったと思いました(っていうか1回読んだだけで理解できていればもう1度よまなくったって良いんでしょうけど...)。

  • 平成24年9月5日読了。

  • 職場がなぜ協力し合えないのか等等。
    頷けることが多々あって、苦笑やら反省やら。
    自分や職場を省みるきっかけに。
    意識しなければ変えられないけど、変えて行きたい。
    そう思わせてくれる内容。

  • 最近この手の組織開発関連の本を読むのが好きなんですが、コンパクトながらなかなか情報量の多い一冊です。共著の割には全体を通じてこういうことを伝えたいのかな?というメッセージ性もあるし、わかりやすいです。タイトルは編集者の思惑で付けられた感はありますが、新書なのでそんなものでしょう。
    ケーススタディでGoogle、サイバーエージェント、と並んで関西の歯科医院が出てきたところには驚き。こういう歯医者さんもあるんだなぁ、と、全くの異業種ながら感心してしまいました。
    一つ一つの内容の掘り下げが甘いのはやむをえないところですが、読みやすく解説しているという点では非常によい一冊だと思います。

  • 前半の分析は、抽象的で価値がない。
    後半の会社例は若干参考になる。

  • 最近はどの組織もリストラの嵐が吹きまくり、人事面では窮屈になっている所が多く、ひとりが休んだり辞めたりすると仕事が回らなくこともあるのではないだろうか。仕事も専門性が高くなり、タコ壷化が進んでおり、誰も周りを見ようとはしない。そして誰も組織を良くしようなんていうインセンティブなど持ち合わせない。昔の日本的経営の様に無駄と思われたことも、本当は無駄ではなかったのではないだろうか。アメリカで成功している企業は昔の日本企業のようなことをやっているではないか。

  • 思わず題名にひかれて手にとった一冊。
    今、世の中にはギスギスした職場が蔓延している。
    組織上の問題などいろいろあるけれど、やっぱり
    1人1人が相手のことを知ろう、つながろうという気持ちが
    大事なんだな。

  • 成果主義といわれて久しい日本。その日本企業の職場が、最近おかしくなってきていると言う。その問題点・原因に迫り、対処方法まで記した書。

    私も、それほど長い年月会社員をしている訳ではないのだが、確かに本書に記されているように最近の職場の雰囲気は、自分が新入社員だった頃の雰囲気に比べて、変わってきている。どこがどう変わってきているかと具体的に説明する事は出来ないのだが、全体的にクールで、他人に関わる事を避ける傾向が見えるような気がしますし、自分にどういうメリットがあるかを物凄く気にする社員が増えてきている気もします。これほど短期間に、ここまで会社の雰囲気が変わるのかと驚くところもありますが、それは、やはり会社のマネージメント層にもその責任の一旦はあるんですよね。自分も反省です。

    この本の伝えたかった事は、目的意識の醸成と、社員間のコミュニケーションの重要性ということなのではないのでしょうか。サイバーエージェントの件は目的意識の醸成をどのように行い、維持していくのかと言う事ですし、ヨリタ歯科クリニックの件は、スタッフ間のコミュニケーションの円滑化による仕事への参加意識の向上のような気がします。

    自分ができる事は小さな事しかありませんが、職場で挨拶を励行するなどの、小さな事からコツコツと、職場の雰囲気を向上させて行けたらいいなぁと思いました。

  • 私が社会人になった20年前は、色々騒がれていたにも拘らず、社員旅行や終業後の勉強会等のインフォーマル活動が盛んでした。研究所から徒歩3分の寮に住んでいたこともあり、またリストラ・分社化前であったため研究所に500人も勤めていたこともあり、一種の村のようでした。

    私の属していた部だけでも100名以上いて、入社1年目に部の社員旅行の幹事をやらされた時は大変だったという思い出があります。その後バブル崩壊、合併(グローバルスタンダードの導入)により、そのような風習はなくなり、当時首切りに関係した人たちがリタイアを迎えた頃から、この本で取り扱っている”不機嫌な職場”がクローズアップされてきたと思います。

    昔に戻るのが良いとはけして思いませんが、今のままでもダメだと思います、正反合というように、新しい方向性が見つけ出せればと思っているところにこの本に出会いました。

    この本で紹介されている会社が少しは参考になるのではと思いました。特に<グーグルが従業員を採用するときのポイント(コワーク、セルフスタータ)(p97)は参考になりました。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本企業は各人の仕事の責任範囲を曖昧にし、人の能力や実態に合わせて責任範囲を伸び縮みさせるような方法で組織を運営している、これが過去においては上手く作用した(p41)

    ・この曖昧さのデメリットとして、1)最低限の仕事の成果が担保されない、2)無駄な業務が温存されやすく生産性が悪化する可能性がある(p43)

    ・旧世代の人間は仕事の範囲が曖昧であったために、自分の仕事の前後工程や関連工程を常に意識する必要があった(p51)

    ・グーグル創業者の二人の「創造的環境へのこだわり」は、管理やお金を信じるのではなく、人間の協働や相互に影響を与え合う行動の結果生まれるものを信じている(p94)

    ・グーグルの面接で最も重視するのは、スキル以外に、1)他のグーグルの人と一緒に働けるか(=コワークができるか)という点と、2)その人が自分で動ける人か(=セルフスタータ)という点である(p97)

    ・グーグルの経営者が重視する環境のデザインとは、1)仕事環境のデザイン(職場環境+評価の仕組み)、2)価値観の徹底(フラット階層、相互尊重、フェア)である(p103)

    ・寄田歯科クリニックでは予防を強化した、予防のフロアは医師ではなく歯科衛生士が主役となった(p134)

    ・目標設定(正月の宿題)において、心・仕事能力・体、生活の3項目において、「仕事が上手くいっているときの状態」と「上手くいっていない状態」を比較して、どのような状態になれば3項目が良好に成るかイメージしてから、目標設定をする(p138)

    ・共有化とは、全員が納得して「腑に落ちている」状態、目標の設定をして伝達しても共有化にはならない(p148)

    ・プロとは「それしか知らない人」ではなく、「その仕事を顧客にとって最高パフォーマンスで提供できる人」のことである(p158)

    ・インフォーマル活動を通じて得られる人間関係情報は、あくまで企業にとっての隠れベネフィットであり、前面にたつものではない、人が行きたいと思うかはその中に”工夫”がなされているかである(p165)

    ・サイバーエージェントにおいて社内ブログやイントラネットが有効利用されるのは、その内容が面白いから(p166)

  • 不機嫌な職場=協力できない殺伐とした職場ということで、読んでいてウチの会社でもあると思った箇所は多い。
    酒の肴にちょうど良い。
    うまくいっている事例を数社挙げているが、まぁこれも普遍的ではないと思う。
    組織運営には正解があるわけでなく、その中にいる自分が何をするかが重要だと思う。
    自分の行動以外をどうにかすることは基本的にできないのだから。。。
    この本がまとまりなく感じてしまうのは、正解のない問題に無理に回答しようとしているからと思う。

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