終わった人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.79
  • (122)
  • (323)
  • (186)
  • (32)
  • (5)
本棚登録 : 2355
感想 : 265
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938761

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 7年前自分が退職した時の事を思い出しながら読みました。
    東大出のエリートではないけれど、主人公と同じく競争社会で育った私、常に数値で自分を評価される時代でした。
    いい大学、いい会社、いい結婚?!
    誰の為に頑張ってるのか?
    相通じる思いがたくさんあり懐かしくもありました。
    でもようやくいろんな想いから解放され
    今は自分が楽しいと思える事、自分が心地よいと思える事をやっています。
    穏やかな時間を大切に生きていきたいと思います。

  • 2021.10.2
    後半までは一気読みでした。
    それからは大人な事情が色々辛かったけど、勉強になりました。
    全編通して読みやすかったです。
    1つ思うのはその歳まで生きてるだけで立派って事。そして夫婦揃って格好良い!
    娘さんも確信つく事言うけど、今後終わった人になる時はどうなるのか…
    そういう風に世代交代していくのだろう。
    格好良く歳を取りたいと強く思いました。

  • すごくリアルに描かれていて、「老い」という恐怖をとても近くに感じました。
    「自分もいずれこういう体験をするんだろうなぁ」って何度も思いましたし、思うたびに歳をとるのが怖くなりました。

  • 定年後、燃え尽きてしまった主人公を中心に進むストーリー

    「思い出と戦っても勝てない」という言葉が一番印象に残っている。
    私の定年はまだまだ先だが、どうしても過去の良かった時と比較してしまう時がある。この言葉を思い出して、目の前の今をひたむきに頑張ろうと思った。

  • 退職後、非常勤のような状態で働いています。すっぱりとやめる勇気もなく、これからの生き方を模索しているような感じです。いろいろとこれからの生活について考えるきっかけになりました。

  • 自分はどっちだろう。

    「終わった人」になった時、
    悠々自適に老後を楽しめるのか。

    はたまた、主人公の様に
    もっと仕事をしたい、
    能力を生かしたいと渇望するのだろうか。

    そもそも、自分は自営業なので
    「終われない」気もするが。。

    筆者の言う様に
    「終わった人」としての
    着地点は大差ないのかもしれない。

    定年と言われる年齢までまだ先だが、
    主人公とともに色々と考えさせられた。

    その時が近づいたら、改めて再読してみよう。

    時々出てくる、カンパリや、
    ブッカーズなどのお酒に
    「おっ」と反応してしまうのは職業病(笑)

  • 評価に迷うなあ。。読みやすかったので☆4にしたけど、読み始めて半分くらいまではずっと主人公にイライラしてた。

    定年後、「終わった人」になるかどうかなんてその人次第なのでは。仕事を全うするのは褒められることだけど、その後の人生がこれでは。。趣味もなく、見栄っ張り。しかも恋とか。。仕事人間でロクに恋愛経験もないエリートに多い気がする。
    でも最後の決断は良かったかな。

  • 非常に面白く読んだ。夫の状況はかなり一般的ではないし、妻の設定も、素敵だけど実際可能かどうかとは思うけれど、夫の悩む心境などにリアリティがあって、他人事とは思えず読んだ。故郷に帰る…という結末は、故郷に思い入れのない身としては、違う結末も読んでみたかったなと思ったが。

  • 自分の人生も今後どうなっちゃうんだろうって漠然と不安になった。老後の人生を楽しむと今を我慢するくらいなら今から目一杯やりたいことをやる人生で後悔なく散りたいな。

  • 男女の違いかな。
    この年代の女性はね、もっと前に生前葬を味わっていて、そこから生き返っていく術を学んでいますよ。
    ...と思うのは、私だけ?(笑)

全265件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1948年秋田市生まれの東京育ち。武蔵野美術大学卒業。1988年脚本家としてデビュー。テレビドラマの脚本に「ひらり」(1993年第1回橋田壽賀子賞)、「毛利元就」(1997年NHK大河ドラマ)、「塀の中の中学校」(2011年第51回モンテカルロテレビ祭テレビフィルム部門最優秀作品賞およびモナコ赤十字賞)、「小さな神たちの祭り」(2021年アジアテレビジョンアワード最優秀作品賞)など多数。1995年には日本作詩大賞(唄:小林旭/腕に虹だけ)に入賞するなど幅広く活躍し、著書に映画化された小説『終わった人』や『すぐ死ぬんだから』『老害の人』、エッセイ『別れてよかった』など多数がある。元横綱審議委員で、2003年に大相撲研究のため東北大学大学院入学、2006年修了。その後も研究を続けている。2019年、旭日双光章受章。

「2023年 『今度生まれたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内館牧子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
恩田 陸
凪良 ゆう
朝井 リョウ
伊坂幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×