黒い結婚 白い結婚 (講談社文庫)

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本棚登録 : 220
感想 : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065200360

作品紹介・あらすじ

結婚――それは人生の墓場か、パラダイスか? 古今東西の解けない謎ともいえる「結婚」に、人気作家7名が迫ります。ダークサイドから見た〈黒い結婚〉と、ハッピーサイドから見た〈白い結婚〉。白黒両面から見た結婚の裏と表、たっぷりお届けします。

黒い結婚
窪美澄 「水際の金魚」
深沢潮 「かっぱーん」
木原音瀬 「愛の結晶」
中島京子 「家猫」

白い結婚
森美樹 「ダーリンは女装家」
瀧羽麻子 「シュークリーム」
成田名璃子 「いつか、二人で。」

感想・レビュー・書評

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  • 結婚生活は甘いのか、辛いのか。

    私は黒の話の方が好きだったな。
    窪美澄さんの『水際の金魚』が特に。
    『かっぱーん』も、実際にありそうだなと。
    『愛の結晶』は少し不気味に思えたけど、面白い。
    一人目を妻が出産したら二人目は夫の番!
    いいじゃない!
    男性は妊娠出産育児を自分のこととして体験したほうがいい!つわりはものすごく辛いんだ!体調不良で仕事を休むのも、まわりに配慮しながらやってるんだー!

    白の方の『シュークリーム』は、白でいいのか?!
    私は黒じゃないかと思ってしまったよ。

  • 結婚にまつわるアンソロジーですが、黒と白でわけたのは面白いです。
    黒の方が他人事と割り切って楽しむには良いかもしれません。
    まあ、結婚がゴールではないので白でも黒でもお好きな話を楽しめば良いのではと思います。
    木原さんの「愛の結晶」はぜひ読むことをお勧めします。これが黒なのかは私にはわからないです。

  • 若い頃は恋愛の先のゴールが結婚で
    とても幸せなことだと思っていた

    時間をかけながら夫婦や家族の形が変わっていく
    夫婦の数だけ形もあって
    結婚の意味がある
    それはまさにこの短編集の最後の
    「いつか、二人で。」の一節にあったように
    夫婦の最後にならないと結婚の意味は分からない

    この本は黒い結婚と白い結婚に分かれている
    黒はダークで少し現実離れをした設定
    白は現実的な設定
    バラエティーの富んでいてどの話も面白かった
    窪美澄さん
    滝羽麻子さん
    中島京子さん
    の作品は読んだことがあるけれど
    殆どの作家さんの作品を初めて読んだ

  • 結婚をテーマにした短編。黒と白、結婚のダークな部分と前向きになれる部分と。。。ターゲットは若い人かなと思いながら読み進めたけれど最後の『いつか、二人で。』を読んでほっとした。生涯未婚という人が珍しくなくなっている中で結婚の意味をみいだしたい人が読むとよりひびくだろうな。

  • 可愛らしいジャケットデザインに惹かれて読みました。

    黒い結婚と白い結婚、
    それぞれ上下逆になっていて
    どちらからでも読めるのが斬新で面白い。

    『結婚』をテーマに
    様々なテイストの作品を読むことができる。

    特に印象に残っているのは
    白い結婚『いつか、二人で。』。
    ちょっと世にも奇妙な物語っぽさがありつつ
    あたたかい気持ちになる作品。

    これで終わり〜!?と思わず
    突っ込みたくなる作品もあり
    登場人物のこれからを
    勝手にイメージせずにはいられなくなる。 

  • 黒い結婚編と白い結婚編が上下逆になっており 前後どちらからでも読める様になっています。

    私は白い結婚編から読み始めましたがお気に入りは瀧羽麻子さんの「シュークリーム」

    黒い結婚編では窪美澄さんの「水際の金魚」

    7編の中にはシンミリ来る物、ぶっとんだ物、リアリティー溢れる物、イヤミス要素のある物と様々で、結婚と言う共通したテーマの中にも色々な形が存在し、そのふり幅も広く飽きずに読む事が出来ました。

    結婚は墓場なのか、はたまた楽園なのか、自分自身を顧みながら興味深く読めた1冊です。

  • 結婚にまつわるアンソロジー。
    黒い方が私は好みだな(笑)

    でも、最後の話はちょっとグッと来た。

  • 結婚をテーマに7人の作家が描いた作品の作品集。「黒い結婚」「白い結婚」と分かれていて、闇っぽい話の黒と、ポジティブな感じがしないでもない白。私は順番に黒から読んでいたが、もうずっとなんだか重たいもやがかかっているみたいな感覚だった。いわゆる理想形みたいな夢見る結婚、みたいなのが出てこなくて、結婚って碌なことないなと思いつつ、色々なことがありうるんだなぁとも思った。最後の「いつか、二人で。」でそれまでのどろっとしたもやもや感が救われた感じがする。

  • 結婚。それは人生の墓場か楽園か。7人のストーリーテラーが、結婚の黒白両面を描く。

  • 結婚にまつわるアンソロジー。既読の作家は中島京子だけで、他は今回が初読の人ばかり。
    タイトル通り「結婚」をハッピーサイドから書いた「白」とダークサイドから書いた「黒」の構成。私は黒→白の順に交互に一編ずつ読んだ結果最後に読んだのが「家猫」になってしまったけど、「白」を最後にした方が読後感は良かったんだろうな。
    後味の悪い話が好きな身としては「黒」の作品群の方が好み。「黒」の中では「水際の金魚」「家猫」がよかった。特に「家猫」は短編ながら構成や内容が中島京子らしい。
    「白」の「シュークリーム」は見方によっては「黒」ともとれそうな話。私は最後に「ほんとにそれでいいの?」と思ってしまったし。
    「白」では、やっぱり「いつか、二人で。」がよかった。

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著者プロフィール

中島京子=小説家。著書に『FUTON』『やさしい猫』など。

「2023年 『読書人カレッジ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中島京子の作品

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