凜として弓を引く (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065257074

感想・レビュー・書評

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  • 弓道というテーマや主人公が関わる人々はとても魅力的で良かったです。知らない言葉や専門用語が多かったことが読みづらかったのですが、シリーズ化されているようなので読むうちに解消されるのかもしれません。

  • 正確に書くと星3.5。
    主人公が天才型ではなく、感情移入がしやすいと思った。
    弓道をテーマにしているので、弓道の面白さや、綺麗さがこの話の面白さに加わっていると思った。
    キャラクターも分かりやすい。

  • 久しぶりに弓道の小説を読みました。
    登場人物が「弓道のアニメを見て興味をもった」というセリフがありましたが、これは「ツルネ」かな?とも思います。

    家族全員、弓の稽古をしてきた家庭で育ったので、弓の「道」という要素になんの違和感もなく私も稽古をしてきたのですが、やはり「現代社会」とは直結しない(あるいは、その繋がりが意識しにくい)という主人公の感情は、特に高校で部活として弓に触れる人達にとってはむしろ当たり前な感覚なのかもしれません。
    そういった意味では学びに繋がった部分もありましたし、主人公を指導する方の台詞には、我が身を振り返らされるものもありました。

    続編もあるようですので、読んでみようかと思います。

  • 高校入学を目前にして弓道に出会った少女が、弓道を通して成長していく物語。
    弓人である作者が書いた、弓人の、弓人による、弓人の物語。
    スポーツ青春モノでもあるから、学生生活とか、出会いとか、フクザツな環境なんかも適当に散りばめられ、楽しく読めました。

  • 部活動ではなく、
    地域の弓道会に所属することで
    いろいろな世代の人に揉まれていく女の子が主人公。
    厳しいことを言ってくれる人が
    一番の味方だったりするんだよなあ。

  • 弓道を知らない者が、少しその世界を垣間見させてもらった感じ。
    単に弓を引くだけではなく、普段の生活や考え方も見つめ直すというあたりが興味深かった。
    近くにこんな弓道場があったら、是非通いたい!

  • 青春スポ根好きだから楽しかった。根ってほどではないけど。碧野さんが弓道されてるって知らなかったなー。いいなー。楓は年寄りすぎだろって思うけど、やってみるとそうなるのかなぁ。

  • 高校入学前、引っ越してきたばかりで行き場が無かった楓は、ふと立ち寄った神社の弓道場で弦音を響かせる少年に魅せられる。その気はなかったが、なりゆきでそこの弓道会の体験入会をする事に。人見知りで流されやすい楓が、弓道との出会いによって少しずつ変わっていく…

    「道」と付く物は、全て礼儀作法があると言うのは納得でした。弓を引く前に礼儀作法から。中々受け入れるのは難しいかもしれませんが、それが出来ている人の所作は美しいです。
     流されやすい楓だけど、性根が素直だからこそ向いていたんだと思います。

    一目惚れした乙矢と善美兄妹がどうして母に弓道を禁じられていたのかと言う理由も切なかったけど、それを乗り越えられて良かったです。
    乙矢と楓の友達としての関係から進まずヤキモキでしたが、善美のナイスアシストでハッピーエンドでホッとしました。

  • 弓道についての描写が細かく、作者の方の「弓道が好き!弓道が楽しい!」という気持ちが、文章の端々から伝わってきます。
    専門的な用語も出てきますが、作中で解説があるので、知識がなくても問題なく読み進めることができました。
    登場人物の内面の描写がもう少しあると、ストーリーに深みが増し、さらに楽しめるのでは、という印象も受けましたが、全体的に軽いテンポで進むので、総じて読みやすく、文庫で持ち運びも便利なので、通勤時間などにサッと読む一冊としておすすめです。

  • 武道ってやっぱりいいねぇ、としみじみ。
    なにか一つでも「道」の付くことをやっているとそこからいろんなものがつながっていって世界がすごく広く深くなる。たくさんある「道」をたどっていくとひとつの根につながっているような気がする。
    主人公の女子高生が飛び込んだ「弓道」という世界。礼に始まり礼に終わるその「道」の始まりに立った彼女の小さくて大きな成長をずっと見守っていたい、そう思った(続きが読みたい)。
    学校の部活とは別の場所でいろんな年代の人と一緒に何かを学ぶということも彼女にとって大きな変化だろう。
    タイトルも素敵だ。まさに「凛として」いる、弓道は。

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著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。大人気シリーズ作品「書店ガール」は2014年度の静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」を受賞し、翌年「戦う!書店ガール」としてテレビドラマ化され、2016年度吉川英治文庫賞にもノミネートされた。他の著作に「銀盤のトレース」シリーズ、「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』などがある。

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