スタジオジブリ物語 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
3.73
  • (10)
  • (28)
  • (21)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 803
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087212686

作品紹介・あらすじ

「宮さんに『大事なことは、鈴木さんが覚えておいて!』と言われた記憶をたどるとしたら、今しかない!」
(「あとがき」より)

【おもな内容】
『風の谷のナウシカ』がきっかけで誕生したスタジオジブリ。
長編アニメーション作品を作り続けてきたその軌跡は、波瀾万丈の連続だった──。
試行錯誤の上に生まれる企画から、スケジュールと闘う制作現場、時代を捉えた宣伝戦略、独自の経営法まで、その過程のすべてを、最新作までの27作品ごとに余すことなく網羅した。
鈴木敏夫責任編集で、今明かされる40年の物語。

【目次】
第1章 マンガ連載から映画へ。『風の谷のナウシカ』
第2章 スタジオ設立と『天空の城ラピュタ』
第3章 前代未聞の2本立て。『となりのトトロ』と『火垂るの墓』
第4章 『魔女の宅急便』のヒットと社員化
第5章 新生ジブリと『おもひでぽろぽろ』
第6章 『紅の豚』『海がきこえる』と新スタジオ建設
第7章 『平成狸合戦ぽんぽこ』と撮影部の発足
第8章 近藤喜文初監督作『耳をすませば』とジブリ実験劇場『On Your Mark』
第9章 未曽有の大作『もののけ姫』
第10章 実験作『ホーホケキョ となりの山田くん』への挑戦
第11章 空前のヒット作『千と千尋の神隠し』
第12章 三鷹の森ジブリ美術館の建設と徳間康快の死
第13章 新人監督による2本立て。『猫の恩返し』と『ギブリーズ episode2』
第14章 時代を反映した『ハウルの動く城』とジブリの独立
第15章 新人監督宮崎吾朗の『ゲド戦記』
第16章 人間が手で描いた驚きに満ちた『崖の上のポニョ』
第17章 米林宏昌を起用した『借りぐらしのアリエッティ』
第18章 時代の変わり目の渦中に作った『コクリコ坂から』
第19章 力を尽くした『風立ちぬ』。その後の引退と再始動
第20章 8年の歳月を費やした『かぐや姫の物語』
第21章 若手監督を中心にした新制作体制の編成『思い出のマーニー』
第22章 高畑勲が支え、導いた『レッドタートル ある島の物語』
第23章 ジブリ初の3DCG作品『アーヤと魔女』
第24章 宮﨑駿82歳の新たな挑戦『君たちはどう生きるか』
あとがき

【編者略歴】
鈴木敏夫(すずき・としお)

1948年、愛知県名古屋市生まれ。スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。
徳間書店で『アニメージュ』の編集に携わるかたわら、1985年にスタジオジブリの設立に参加、1989年からスタジオジブリ専従。
以後ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。
著書に、『読書道楽』(筑摩書房)、『ジブリの文学』『仕事道楽 新版――スタジオジブリの現場』(ともに岩波書店)など多数。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「君たちはどう生きるか」を観て甚く感動しその気持ちの昂ぶりを保ったまま一瞬で読み上げた。
    宮崎駿さんと高畑勲さんのような、情熱に加え深い教養を持ち合わせている人間に心底憧れる。
    この本を読んだ上でまたジブリ作品を一周してみようと思う。
    買おうか迷っている方、絶対に読むべしです!

  • 宮さんこと宮﨑駿とで立ち上げたスタジオジブリ。
    そこから生まれた幾つもの作品どれもが凄まじく大変な製作だった。
    宣伝戦略からキャラクターの背景や理由・思いが語られているのはすごく納得感。
    節子と清太で描きたかった課題、なぜポルコは豚だったのか、「生きろ。」というキャッチコピー、ホーホケキョの真相、カオナシの存在、キムタクの起用、何度もあったように見られる引退撤回など、読んでてなるほどと思った。
    読んでてそのシーンも思い出せる自分はやはりジブリ好きなんだなぁと改めて感じた。
    295冊目読了。

  • ●なぜ気になったか
    スタジオジブリは、宮崎駿さんだけでなく鈴木敏夫さんがいたからこそ日本の宝となったと断言できる。未来の『君たちはどう生きるか』にも言及されたジブリの歴史、読みたい

    ●読了感想
    物語というか歴史記録。ジブリの作品とそれが生まれる経緯が中心で流し見で読了。いろいろあったであろう内側のドタバタはさらっと触れているくらいで期待外れ。別本での出版を期待してしまう

    #スタジオジブリ物語
    #鈴木敏夫
    23/6/16出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/43ZFDHC

  • ジブリ作品制作のあれこれがギュッと一冊に詰め込んだ内容。作品毎に時系列でエピソードや制作裏話が書かれてるので、自分の好きな作品だけ読んでもいいと思います。ただプロデューサーである鈴木敏夫さんの編集なので作品毎の配給収入、受賞歴、宣伝の苦労話、スタッフ集めなどが中心になるので、作品への掘り下げ、考察はないのでご注意を。

  • Amazonランキングに入っていて、購入した一冊です。
    表紙の字と絵からジブリが溢れています。

    読み始めて最初に思ったのは…「これは社史」でした。

    記憶的なエピソードというより、
    記録として残しておかなければいけない内容と、
    社内の人や関係者が読んでも良い内容かな、と。

    私がジブリに関わる仕事をしていたら、
    もう少し受け入れ方、読み方が違ったかも。

    なので、これを読みながら、
    「風の帰る場所」も併読していましたが、
    丁度よかったです。
    現実的にビジネス的に動いていることと、
    当時を語る宮崎駿のインタビューで
    バランスとりながら読んでました。

    ジブリの社名の由来、
    各映画の制作された裏側や意図、
    どう売り出すかの宣伝活動。

    本書の最期の方に、
    引退した宮崎駿の最新作制作に向けて、
    鈴木さんがどんな思いだったかが書かれていて、
    そーなんだあ、と。
    「君たちはどう生きるか」という映画製作について。
    鈴木さんと宮崎監督のやり取り。
    思わずほっこりしました。

  • ジブリの全作品の制作過程がまとめられている。1作品ごとは短いがだからこその読み易さはあった。作品毎の制作の様子を知りながら、同時にスタジオの歴史も網羅できるようになっていて上手い。
    鈴木さんが監修されてるからなのもあるが、ジブリにおける彼の重要性を知ることができたのは大きかった。今まで何もしてないのにちやほやされている人のイメージがあった。すみません。
    作品を出す時に、それは時代に合っているのか、出す必然性はあるのか、伝えたいことは何か、を常に考えているスタジオなんだね。これが宮崎・高畑・鈴木のお三方には前提としてあるのがすごいと思ったし、見る側としても信用できているのは、こういうところなのだと思った。

  •  映画を観に行きジブリ熱が再沸騰したので、最新作にも少し触れられている本書を購入。スタジオジブリの歴史を時系列順に整理し、制作過程や宣伝手法等詳しく書かれている。宣伝を極力しない宣伝はハウルの時にも実践されていたとは初耳だった。未視聴作品も制作の経緯などを読んでいくとどんどん興味が湧いてくるので、あと4作品ぜひ近いうちに観たい。ここで終わりではなく、これからも続いていくスタジオジブリの歴史を楽しみにしている。

  • ジブリの新作「君たちはどう生きるか」が公開となる。その日までに、ゆっくり時間をかけて読みたいと手に取った。ジブリ作品を全て観てきたわけではないものの、自身の人生における大事なプロットが、作品や作品の公開に関連づけて思い出されることがある。ジブリの歴史を知り、改めて観たくなる作品名を知ることとなった。そして、この本は、組織、チーム、リーダーなどがどうあるべきなのか、ということについても、その一例を示していると思った。

  • 高畑勲と宮崎駿という2人が、いかに偉大でいかに頑固者であったかということがわかる1冊でした。またそれに付き合う鈴木敏夫という方の柔軟さも。
    改めてナウシカからの1作1作を、それこそワンカットずつしっかりと見たいなぁと思いました。
    ジブリと言う会社があった時代に生まれてきてよかったなぁと思います。

  • 情報を総集めしたモノです。ジブリの歴史を知るには良い一冊

全42件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。1948年、愛知県名古屋市生まれ。
徳間書店で「アニメージュ」の編集に携わるかたわら、1985年にスタジオジブリの設立に参加、1989年からスタジオジブリ専従。以後、ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。宮﨑駿監督による最新作『君たちはどう生きるか』(23)が、米・ゴールデン・グローブ賞のアニメーション映画賞を受賞した。「仕事道楽 新版──スタジオジブリの現場」「歳月」(ともに岩波書店)、「スタジオジブリ物語」(集英社)など、著書多数。2021年、ウィンザー・マッケイ賞を受賞。

「2024年 『鈴木敏夫×押井守 対談集 されどわれらが日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鈴木敏夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×