ガダラの豚 3 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484823

感想・レビュー・書評

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  • 第3部を読んでいて、これはコメディなのか?
    と思ってしまった。

    展開がぶっ飛んでいて、その大雑把な感じが笑えた。

    登場人物も全員なんか変。
    感情がないというかリアリティに欠ける。

    仲間があれだけ死んでるのに冷静すぎるだろ。

  • 読み易い事もあり、一気に読みきってしまったが、三巻ともなるとエンターテイメント性に拍車がかかり、最初に感じたような不気味で怪しい魅力が薄れてしまったのが残念だった。だが、読んでいても疲れない、なんだか明るく迫力のある映画を観た後のような爽快感を与えてくれる、楽しい作品だった。

  • 勢いで読み切ってしまった。スペクタクル大作これにて完結。不穏な描写をとにかく重ねて、終盤にそれがはじけるように地獄変を描いたのが気持ちよかった。それでいて当初予想していたよりも随分爽快なラストで、これもまた凄みだ。
    ここまで呪術、宗教、民俗を精細に描きながらもそれらをすべてエンターテイメントに取り込んでしまう贅沢さ。バキリとの決闘で大生部教授の秘密が明らかになったが、あの設定(をあの展開でそのまま使うこと)は少し無理があったのでは……とは思ったものの、そんなことは別に気にならないくらい、とにかく面白かった。
    あとこんなにたくさん参考文献取り込めるバイタリティがえぐい。すごい。

  • 長編でも一気読みできる面白さはあったと思うけど、オチがぼくには薄すぎた。

  • 怒涛の展開。オチまできれいについて、グロくて悲惨な内容のわりには読後感すっきりでした。

    蟻とか蝿が襲う様子とか、酔ったときの感覚とか、らもさんの体験も多少含まれてるんだろうか。

    登場人物がバッタバッタとやられて追い込まれる大生部一家。せめて○○は助かって!とか、最後の教授のアレには、んなアホな!と笑っちゃったり、感情が忙しい。

    呪い穴で暗示にかけられた人々が殺人鬼になる様子は、ちょっとつまづいた人をテレビやネットで無関係な人間が袋叩きにするのと同じだよな、こっちのが正義のふりしててタチ悪いなーと薄ら寒い思いです

  • 大生部一家に起きる物語。
    東京を舞台にした大スペクタクル回。全編通して、対象年齢高めのライトノベル風味で読みやすかった。

  • 以下三巻の感想。

    二巻から三巻にかけて、会話のテンポが機転がきいて良くなっていく。呪術や麻薬で突拍子もないことが起きるし人はすぐ死ぬしで、予測がつかない。かなりスプラッタなんだけど、まあまあハッピーエンド。私の下の人の感想が的確。

    あの人は死なないでほしかったな。

  • 吃驚仰天とはこのこと。リリパットアーミーの公演では、気のぬけたぬるいサイダーみたいなおっさん味全開でちくわを投げていたが。こんな才能を隠していたのか、恐ろしい。
    内容の密度、物語の吸引力、投げっ放しの伏線が混沌として、バランスがとれている。
    初の5つ星を天国にささげたい。素晴らしい作品をごちそうさまでした。

  • 1巻のインチキ信仰宗教団体の箇所はいかにもという感じであまり面白くなかったのですが、2巻より舞台がアフリカに移り、一気に大冒険モノになりました。呪術もその土地の背景や環境といった点まで説明されていて興味深かったです。3巻は日本に戻って今度はパニック映画モノ。いまいち頼りない教授が最後の最後でまさかの大活躍。めでたしめでたしと言いたいところですが、主要登場人物がちょっと死にすぎかな。

  • 2のバキリがでてきたあたりから一気読みしました。
    面白かったです。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科を卒業。ミュージシャン。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞を、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した。2004年、転落事故による脳挫傷などのため逝去。享年52。

「2021年 『中島らも曼荼羅コレクション#1 白いメリーさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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