ガダラの豚 3 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087484823

感想・レビュー・書評

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  • 舞台は、アフリカの事件から7ヶ月後の東京へ。大生部らに掛けられたバキリの呪いは消えていなかった。アフリカ取材・番組関係者が次々と変死していく。石野ふるみ、清川慎二、ミスター・ミラクル、秋山ルイ。バキリの目的は志織の奪還と関係者全員の死だ。ジャブ漬けの元プロデューサー馬飼は、視聴率を当て込んでアフリカロケと殺人事件の関係をテーマとした特番企画をテレビ局に強引にねじ込む。そして番組当日、更なる惨劇が…。

    最終巻では、あまりにもあっさりと、しかも残忍な手口で関係者が次々惨殺されていく(清川や秋山ルイはいいキャラだったのに、如何にも残念)。しかも、主人公達は友人・知人の死をあっさり受け入れてケロっとしている。まるでB級ホラー映画を見ているようだ。読んでいてドン引きしてしまった。

    第3巻はかなり期待はずれだったな。

  • やっぱりそういう終わり方か〜って思ってしまった
    ハッピーエンドにしなくてもいいのに
    道満に納に3人とも病室で並んで療養のラストシーンで最後はお茶目な『学者は嘘はつかん、よく過ちをおかすだけだ』という感じのもので締め括られていが途中の作り込みがすごかっただけにラストどんでん返しで期待したけどハッピーエンドか〜と
    おもってしまった。
    呪術を題材にしている本だから最後に鳥肌がたつような終わり方でもよかったなーっておもう
    1、2はすごくよかった!はじめての中島らもさんだったけど読み終えたスッキリ感はとてもよかった、とにかく作り込みとアフリカの知識量が凄まじい感じた。

  • 1巻2巻はまじでおもしろいから読むといいぞ

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    通訳のムアンギ、テレビクルーたち。6人もの犠牲者を出して大生部は娘を取り戻した。「バナナのキジーツ」の志織を奪いに呪術師バキリは東京に来ている。番組関係者の回りでは次々奇怪な事件が起こる。司会者嬢の惨殺、清川の変死。元・プロデューサーの馬飼は大生部一家と大呪術師バキリが対決する生番組を企画した。光と影、呪いと祈り。テレビ局の迷路でくりひろげられる世紀末スペクタクル大団円。日本推理作家協会賞受賞作。

  • 1巻の新興宗教の悪を暴くところは良くありがちやけど面白いなと思いながら読んで、2巻は突然アフリカ行くから浮世離れしてる感ありつつもなかなかのめり込みそのまま読んだ3巻、知ってる人がぽいぽい死んでいくし清川くんもっと活躍しそうなもんやのに意外とあっけないし後半に行くにつれて内容の薄さと失速感は否めなかったかなーと。二巻まではまだしも、最後の方はもう完全SFやし、んなアホな展開すぎてついて行けへんかった感はあった。けどそれぞれ違った面白さはあったから自分に合わへんかっただけなんかな。仰々しい表紙の割に中身が軽くて読みやすかった、ただ殺され方はぐろい。

  • 1巻目は面白かったし期待値が高かったのだけれども、巻数を重ねるにつれ物語の密度がどんどん下がっていってしまった。

  • そっか~、こういう結末か~。最終的に呪術はありって方向でいくのは全然良いとして、最後にスプラッタ系というか、パニック系というか、そっちにいってしまったのは、個人的にはう~ん…って感じ。もちろん、皆を軒並み満足させるような展開なんて無い訳で、私的感情が大いに関与しての上記評価だとは分かってます。ただこういう、展開そのものをダイナミックに変動させてしまうようなのがイマイチぴんとこないんだと思います、私。"悪の教典"とか"OUT"みたいな、最後の展開にがっくり来た作品たちと、ちょっと印象が重なりました。まあ全体を通じては、面白かったですけど。

  • 想像した物とは違ったが大満足。
    ラスト近くには少々ご都合主義な展開ではあるが、そんなことをねじ伏せるぐらいに面白かった。
    肩に力が入らず、眉間に皺もよらない極上の娯楽作品。

  • 2012.10.13読了。
    今年42冊目。

    初中島らも!
    面白すぎて一気読み。

    超能力や呪いを題材にしたこの作品。
    実際にあった世間で騒がれたことを元に描かれているので興味深かったし、衝撃的だった!
    特に呪術や超能力に関しての部分は面白かった。
    超能力なのか、トリックなのかの暴きの部分もだし、日本でも聞いたことあるけど、アフリカの呪術の人の心理を利用しての治療、ある種の洗脳みたいなこととか。
    私たちにはきっと真実が見えていない、見れないことってたくさんあるんだろうな。
    思い込みや無知によって。
    一巻目のオウム的宗教団体にハマっていく逸美の姿を読んでいて思った。

    そしてテレビ業界の話も面白かった。
    確かに人の不幸や、自分たちが優位だと感じられる内容、くだらない番組が多いのは事実。
    そしてそれを求めている視聴者がいるのも。

    テレビの部分を読んで特に、こういうこと考えてると生きてくのがやになりそうだなとも思った笑
    人間やめたくなるというか。
    実際読み終わったからいろいろ考えてたらちょっと暗い気持ちに...笑

    それをこの本では大生部のキャラがうまく和らげてくれてた気がする。
    ところどころに大生部のゆるさが出てくるおかげで、読んでて一息つけるというか。
    登場人物がそれぞれ個性的で、次々人が死んでいったけど、正直死んでほしくない人たちもたくさんいたなぁ。
    隆心和尚とか、ミスターミラクルとか。
    最後はまさかの大生部覚醒によってかなりぶっ飛んだ感じのハッピーエンドで終わり、後味は良かった笑

    まとまりないレビューになってしまったけど、とにかく面白かったー。
    ひさしぶりのヒット!

  • 堂々の完結!最後はらもらしい笑笑。が....人が少し死に過ぎたかもしれないな..せめてレイと清川、ミラクルを生かして欲しかったなぁというのが本心...これじゃあ劇だよもう。とりわけ“呪術”の雑学は大幅に深まったことに違いない、2章まではよかったんだけど..解説でも言われてた通り1章目は日本で起きた最大の宗教事件をパロ化したものでそのプロセスを舞台のみ変えたのが2章と言った感じだったかな、伏線がだいぶ回収されてない気もする。読みやすいことには間違いない。最後の
    参考資料の量見て驚愕、らも氏の熱量と博識さが伝わる代表作には間違いないものだったといえる

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科を卒業。ミュージシャン。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞を、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した。2004年、転落事故による脳挫傷などのため逝去。享年52。

「2021年 『中島らも曼荼羅コレクション#1 白いメリーさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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