琥珀の夢 下 小説 鳥井信治郎

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 456
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711240

作品紹介・あらすじ

「やってみなはれ」の精神で、日本初の本格国産売りスキー造りに命を捧げた鳥井信治郎。明治大正昭和を駆け抜け、日本の洋酒文化を切り開いた。仕事と人生の意義を問いかける、伊集院静、渾身の一作。日本経済新聞人気連載を書籍化。

感想・レビュー・書評

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  • サントリーに愛着が湧いてしまう…。
    竹鶴政孝(マッサン)についても知りたくなる。

  • サントリー創業者鳥井信治郎氏を主役とした一本の長編映画を見ているようでした。
    時代も違うので当時と状況が異なるところは多いですが、物を売ることと文化を創造するのとの違いや陰徳の在り方等時代に関わらず大切なことをたくさん気づかせてくれる本です。
    志を持って生きることに憧れている方、背中を押してもらいたい方に是非おすすめしたいです(^^)

  • 2018.11.13読了
    ☆5

    図書館で借りて読んだ。
    サントリーの名前の由来や、どんな風に事業展開してきたのかなどとても興味深い内容だった。
    信治郎の従業員を家族のように大事にする姿勢、商売に対する情熱、それを受け継いでいく後継者の姿が心に残った。

  • サントリーの創業者・鳥井信治郎の生涯。初の国産ウイスキーを造るという大事業を成し遂げた商人の話。上巻の方がやや面白かった。丁稚時代の小西儀助商店で合成酒を作るあたりが一番好き。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou26301.html

  • 小西商店では薬以外にウイスキーも輸入して扱っていたが、儀助は国産の葡萄酒造りを考えていた。しかし当時の葡萄酒はアルコールに香料など様々なものを混ぜ合わせた合成酒。信治郎は夜毎、儀助と葡萄酒造りに励んだ――。

  • サントリーの企業推移を創業者 鳥井信治郎の一生にダブらせながらの下巻。ノンフィクション部分がどのくらいあるのか定かでないけれど、和製の本物ウィスキー 本物ビールという琥珀の夢を追い続けた男の物語です。上巻は私には多少辛気くさい気がしたけど、下巻は展開が速くなり面白くてひといきに読了しました。

  • 仕事との向き合い方、周りの人への思いやりなど、普段の自分の姿勢をさらに大きな器とさせる学びの要素がとても多くて、本当に読んでよかったと思う本でした。

    経営の哲学である「三方良し」(売り手よし、買い手よし、世間よし)の考え、

    奉公人たちを家族のように思いやる姿勢、

    いいことをしても、自分が一番苦労したとしてもそれをわざわざ言わない陰徳の積み方、

    各地の神社仏閣への参拝を忘れず、神様との対話をする姿、

    直感だけでなく情報収集や人との繋がりを大切にした先見の明のあり方、

    日本一、世界一を目指す探究心とゼロから生み出し逆境にも負けない芯の強さ、

    など、少しでも取り入れたいと思う素晴らしい人柄でした。

  • 面白かったです。ビールもウィスキーもほとんど飲まないけれど、サントリーの商品は知っている人がたくさんいることが本当にすごいと思いました。大地震や戦争など、歴史的事実として知ってることだけれど、色々なことに鳥井どうやって対処していくのかわくわくしたり心配したりして読み進めました。

  • サントリーは、儲けだけでなく、文化活動も盛んにやっている、稀な企業だと思う。創立者の品格が滲み出ている。ニッカとの繋がりも面白い。

  • 同族会社で争いなく順調に受け継がれてるのはすごい。
    マッサンの影響で堤真一を思い浮かべながら読んだ。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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