いねむり先生

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714012

感想・レビュー・書評

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  • 先生の内面に踏む込まず、「先生」を伝えようとしているが、なにかいま1つな気がするのは、私の期待が大きすぎるのだろうか。
    先生は、本当に大好きな作家だったんだ。

  • 何年か前、テレビでたまたま先生の特集を拝見。
    名前だけしか存じ上げておらず、著作の引用やぽっこりしたお姿に惹きつけられました。
    以来、興味は持てど、作品に触れること少なく、現在に至る。
    そんな先生との交流を描いたこちら、ワタシにとって初の伊集院静氏です。
    再びのきっかけになりました。少しずつ読もう。

  • 肉感を伴った温かさがある。清濁併せ呑んで優しく微笑む、それは私の理想です。人生の道幅をこんなに広くとることができるものなんだなぁ。

  • 雀聖「阿佐田哲也」、作家「色川武大」との不思議な交遊を題材とした物語。
    読んでいて、自分はこのような世界が好きなんだと漠然と思った。
    ただそれだけだが。

    色川武大受賞歴
    1961年 - 「黒い布」で中央公論新人賞を受賞。
    1977年 - 「怪しい来客簿」で第5回泉鏡花文学賞を受賞。
    1978年 - 「離婚」で第79回直木賞を受賞。
    1982年 - 「百」で川端康成文学賞を受賞。
    1989年 - 「狂人日記」で読売文学賞を受賞。

  • 手紙、電報、1980年代、人はこんなに丁寧なつきあいをしていたのかと思うと羨ましくなりました。

    これまでの私の伊集院静氏へのイメージは

    昭和の男
    団塊世代のアイドル

    というもので、この本が1冊目だったのですが、

    その前に一流の「作家」 なのだと、思い知らされました。

    心のひだを寄せ合う、しみじみとした静かな交流に、少し涙がこぼれてしまいました。

  • 伊集院静のいねむり先生を読みました。

    著者は結婚したばかりの妻を亡くしてしまい、精神的に疲れてギャンブル依存、アルコール依存の状態になっていしまっていました。
    そこに現れたいねむり先生阿佐田哲也との交流で心の傷も癒されていくのでした。

    阿佐田哲也は「彼には八方美人の性格があり、だれにも『自分が一番愛されている』と感じさせた」という性格だったようで、それが伊集院静には良い方向に作用したようです。

    本を読んだkonnokの感想としては、阿佐田哲也はギャンブル依存でドラッグ等も使用しているということで、あまり良い印象を受けませんでした。

  • 真の師弟関係と友情が分かります。お互いをリスペクトし合い、お互いを必要とし合っている。素敵で切ない、男同士の関わり方だと思いました。

  • 阿佐田哲也との交流について書かれた自伝。
    愛情あふれた文章は阿佐田のひととなりが良く分かり、作品を読みたくなった。

  • なろうと思って なれるものでは無いけど
    先生の様な人間性に憧れを感じた。

    他人を 気遣う事の大切さを 教えられた。

  • 著者の、新婚の若い夫人を亡くした後の、人生を探しあぐねる生活の中で出会った一人の老作家との時間を描く自伝的小説。著者の人生と人間そのものがあまりにも平凡からかけ離れているために、全てを理解できない。ただ、魂の通じる大切な相手との邂逅が著者の描くテーマであるのなら、そのことは確かに伝わってくる。いずれにしても、この人の小説はいつも、美しすぎて馴染めない。男も女も、もっと平凡でどろどろした人間臭いのが好き。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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