教室に並んだ背表紙

著者 :
  • 集英社
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感想 : 215
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716948

感想・レビュー・書評

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  • 舞台は中学校の図書室。友だちにクラスに学校に世の中に、それぞれ思春期特有の違和感や劣等感を持つ少女たち。と司書先生の物語。
    わかりすぎるくらいわかるその心模様。あのモヤモヤは今思い出しても苦い。でもそれもあっての今。どうか乗り越えらますように。大丈夫。いつかはみんな大人になるから。図書室はいつでもあけておく。

    • スツールで読む本さん
      そうなんですよね。過去があるから今の自分がある。なんだか読みたくなりました。ありがとうございました。
      そうなんですよね。過去があるから今の自分がある。なんだか読みたくなりました。ありがとうございました。
      2022/05/12
  • 学生生活の人間関係が描かれている作品。
    こんな司書の先生がいたら、学校生活で悩んだときにもそっと支えてもらえそう。実際に味方になってくれる大人に出会うのは難しそうなので、子どもが中学生になる頃にそっと本棚に忍ばせておこうと思う。

    今時の言葉遣いもあり、今中学生や高校生の子達にも読みやすそう。

  • 4.2
    →相沢さんの作品はこれで2冊目なのですが、どちらも中学生が実際に抱えていそうな悩みや問題が描かれていて、すごく読みやすかったです。
    短編集で、登場人物は同じでも視点が変わっていくことによって、毎回違った見方が出来ました。
    言葉遣いも現代のものが多く使われていて、小説として新鮮でした!

  • 中学という狭い世界の中で、
    顔色を伺って、息をひそめて生きる女子達。

    私も一歩間違えればどうなっていたのやら。
    何とか中学を乗り切ったのは、
    運が良かったとしたか言えない。

    学校の中に逃げる場所があるのは大事だ。
    保健室でも、相談室でも、図書室でも。
    どこでもいい。
    どこでもいいから、逃げてほしい。

  • 司書をしているものとして、読んでよかったと思う本だった。
    しおり先生の言葉遣いや質問の仕方など安心できる雰囲気が想像できて、こんな司書になりたいと思う
    生徒も一人一人悩みがあって、なかなかその悩みと本を繋げることが難しいけど、物語を通していろいろな感情を知れることが本の醍醐味だということを再認識できた。

    何気に1番納得した言葉は、
    「眼が文字の上でつっかえてしまって、なかなか書いてある言葉が頭の中に入ってこない」
    だったな〜。何故か頭に入ってこない日があるんだけど、それを眼が文字の上でつっかえてしまうって言い方が的を得てて笑っちゃった。

  • しおり先生が色んな学校の図書室に行く話なのかと
    思ったけど。
    そうか、そういう事だったのか。

    学校、学年、クラス。
    小さいようで大きい組織。
    小さい世界かもしれないけど
    学生の子たちにとったら
    学校が全てで、クラスでどう生きていくか
    それは学校生活を送る中で重要なこと。
    すぐにグループが出来て、
    クラス内でのイメージが勝手に出来上がっていく。
    側から見たら分からないことだらけなのに
    他のグループの子たちと交流することって
    きっと稀で。
    じっくり話す事も少ないから
    個人の本質を知ることはもっと稀で。

    そうしたすれ違いを見た話でした。

    色んなタイプの学生に読んで考えてほしいと思った本でした。 


    小説家の人たちって
    勿論みんなすごい読書家で本がすごく好きなんだろうけど
    相沢沙呼さんの本って
    なんだか、本に対する情熱というか。
    作者に対する願いというか。
    それがなんだかすごい伝わってくる作品が多い。
    、、まだ3冊しか読んだことないけど、、、。 

  • 学校の図書室に来る女の子達には、それぞれの抱える物がある。そんな気持ちにそっと寄り添ってくれる司書のしおり先生。劇的に状況が変わるわけではないけれど、少しずつでも変わっていければ。

  • 読みやすいし内容には納得がいくんだけど。

    先に先に進みたいって言う話にはならなかった。
    好みの問題なんだけど。

  • なんともかわいいお話

    時代がぽーーんと飛ぶ

    なんか・・・どーも

  • 中学生女子の自意識過剰っぷり。
    「そういうの、パス」と簡単に否定できたり
    「詰んだ」とすぐに考える視野の狭さや考え方の拙さ。それが若さなのだろうな。

    けど、自分の学生時代とは隔世の感が、、、

    ---
    違和感を覚えた箇所。
    ・「いやね」先生はわたしを見て笑う。「先生だって、結婚してるのよ」(p.74)←「いやね」「だって」って何だろう?

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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