カウンセラー (小学館文庫 ま 2-14)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094037944

感想・レビュー・書評

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  • 催眠シリーズ。
    今回は少年犯罪に纏わる話。
    殺戮シーンはやけにリアルで、うわぁ…と目を背けたくなりました。
    血みどろシーンほんの一部なので許容範囲内でした。

    想像もしたくないけれど、もし自分の子供が…と考えると、私は母親のした事が理解出来る。
    あーやっぱりやめやめ。
    こんな事少しでも考えたくない!

  • 加害者が少年であるゆえに人権を法の下で守られ、被害者の家族はただひたすら苦しむ。少年犯罪がベースになった小説はいくつもありますが、いつも納得がいかない気持ちになります。
    この本では被害者の家族である女性教諭が復讐に立ち上がります。復讐が終わっても彼女の心の闇の深さは変わりません。

  • 家族を失った女性の壊れて行く様が克明に描かれており、ワクワクはした。

  • 面白い❗
    家族を殺されたピアノの先生が
    変わっていく。
    分かりやすいストーリーで
    一気に読みきれる。

  • 一家四人惨殺ー。突然の惨劇が小学校の女性教諭を襲う。その凶悪な犯行は十三歳の少年の手によるものだった。法の壁で守られているとはいえ、家族を殺害した重犯罪少年への憤りと憎悪は抑えきれない。彼女を復讐へと向かわせる何かが心の中に宿った。不登校の児童を立ち直らせるため独自の音楽療法を用いる彼女に、かねてから注目していた臨床心理士・嵯峨敏也は、少年犯罪の果てに墜ち、一線を越えた彼女の“もうひとつの顔”を目撃することに。

  • 読書録「カウンセラー」3

    著者 松岡圭祐
    出版 小学館

    p215より引用
    “彼らは自分たちの都合しか考えていない。
    教育の理念は突き詰めれば次世代への愛であ
    るはずなのに、彼らからはなんら愛しみを感
    じられない。”

     臨床心理士を主人公とした、長編サスペン
    ス小説。
     東京上野アメ横、中古の軍装備品を扱う店
    の奥で、一人の老人が店をやっている。酔い
    ながら、客に来てほしいとも思わずに続ける、
    その店の売り物とは…。

     上記の引用は、児童の不登校の解消に尽力
    した教育者が、犯罪被害にあった後、手のひ
    ら返しをした役人たちに対する思い。
    ビジネスを行う上で、不利になる情報だとで
    も判断したのかもしれませんね。
     現実にも起こっている、刑罰に問えない未
    成年の子供による重大犯罪をテーマとしてい
    ます。重く考えさせられる話です、せめて
    興味本位で被害者を追い掛け回さないように
    なればいいと思います。

    ーーーーー

  • 「ヒトが死なないミステリー」を標榜する筆者にしては珍しくヒトが殺されることから始まるものだが、死んでも死ななくてもそれ自体に魅力を感じているわけではないので関係ない。ええ~?そうくる?という予想も付かない展開は相変わらずですげぇなあ、と感心しきり。何度も読み返す一冊。

  • ミステリーっていうより
    精神的におかしくなっていく
    女の人を救う
    カウンセラーのお話

    なんかあんまりない
    伏線も回収されてなくて
    おもしろくはなかったかも。

    あのカウンセラーが
    魅力的である必要あるの?
    なんかあの助手の
    恋愛感情とかいるのかな?って。

    ただ色んな側面で興味湧いた!
    現場の人のお話
    聞いたことなかったから
    TAT検査って
    1枚だけで心理状態の
    判断とかしちゃって
    いいものなの?とか疑問!

    そしてそれだけで
    わかるんかな?って疑問!

    でも面白そう∩^ω^∩

    臨床心理士が
    信頼されるためのポイントって
    心理査定の専門家であることが
    すごく大きいと思うから
    もっと専門的な知識
    深く知りたいな。

  •  自身の演奏力だけでなく、その音色から弾き手の心も思考も感情も何もかもを感じることができるという、ピアノにおいて類いまれなる才能をもっている教師の響野由佳里は、文部科学省にもその能力を認められて表彰もされ、幸せの絶頂であった。だがしかし、ある日13歳の少年の身勝手な犯行によって父と母と息子と娘を一度に惨殺され、地獄に突き落とされてしまった。そして彼女は密かに復讐を決意する。

     嵯峨敏也主役の「催眠」シリーズ第3弾。時系列的には「千里眼の死角」で美由紀とのある意味別れを経験した後になるのかな?倉石診療所も辞めて、小倉メンタルヘルス・クリニックで働いている嵯峨。朝比奈とも美由紀とも違う職場で働いている。今回、嵯峨は結構攻撃的というか、そんなことまで直球で言っちゃう?というような場面が多かったな~。自分だけが彼女の犯行に気づいていて、なんとかしなければという使命感が強かったんだろうけどもっとソフトに攻めるイメージがあったので、このあたりはやっぱりちょっと性格的な変化として描かれているのかも。特殊能力があるからこその展開は、最近だと「ナイチンゲールの沈黙」で読んだが、それよりは納得もいくしやり方もスマート。ただ最後が、誰もかれもがいわゆる精神的な病気でした的な終わり方はなんだか納得がいかない。最初の13歳の加害者少年も復讐されてあっけなく殺されてしまうので、なぜそこまでの凶行に至ったのかなどがほったらかしだし。あと、銃を彼女に売ったヒヒ叔父の自殺は完全にご都合主義だよね。

  • 松岡さんにハマる予感?
    嵯峨野というカウンセラーが、両親そして2人の子を少年によって殺された音楽教師と出会う。
    その音楽教師はピアノの音色で人の心情を読めちゃう力の持ち主。
    でもその先生は少年が罰せられなかったことを悔しく思い、その犯人を殺す。
    さらにそれがエスカレートして、少年の関わる事件の犯人は全て。。。
    それを、カウンセラーの力として、ゆっくり働きかけ、自白させる。
    カウンセラー。うん、なんか複雑な仕事。でも物語には読み応えあってよかった

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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