世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)新装版 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 576
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001586

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の女の子がいいなぁ

  • 街とその不確かな壁と繋がってると聞いて読んでみたら、思いの外長くて時間かかったけどやっぱりおもしろかったな。
    「世界の終り」と「ハードボイルドワンダーランド」という2つの話が交互に進んでいく本。
    なんでこんなに訳の分からんことばっかり出てくるストーリーなのに面白くてどんどん読めちゃうんだろう。

  • 「失われた心を取り戻す」

    村上春樹作品の善性を感じ取れる素晴らしい読書体験だった。いつになるかは分からないけれども、いつかまた必ず読み返すことになる気がしてならない。
    村上春樹を勧めるほど野暮なことはないが、敢えて今すぐ読むことを推奨。
    きっと忘れられない作品になるはず。

  • ファンタジーと現実パートが収束した
    やっぱり現実パートが好きで
    ファンタジー世界の話は自分に合わないと思った、てか入り込めない。てめえの乏しい想像力のせいなのか、はたまた好みの問題で開き直って良いのか。

  • 読み終わった瞬間、えーーー!と思ってしまった。
    結末がはっきりしない、想像を裏切る結末だった。
    でもそれが村上春樹らしいなと感じた。

    最初2つの物語のつながりが全くみえず、上を読み終えても"頭骨"しか共通点が見つけられなかった。

    この2つのつながりがだんだん見えてくるとワクワクしてどんどん読み進めてしまったが、その後の展開が気になる終わり方だった。。笑

    読み手の想像力に任せているのかもしれないが、自分はそこまで想像することができないのでモヤモヤしてしまった。

    ほんとーーーに村上春樹の世界観と表現は唯一無二すぎて読んでて感動した。
    でも自分はハッピーエンドが好きなのかも、と思った一冊でした!

  • ラストは意外だったけれど
    このラストの展開で今までの行動が
    府に落ちました。

    自分だったら心をなくしても
    その世界にとどまるかな…

  • 面白かった…最後、世界の終わりの彼が不確かな壁のときと同じ選択をしているのか…
    そして不確かな壁では、その後の話が展開する。

    ユングの個人的無意識と集合的無意識が何かしら関係しているように思えてならない。
    計算士の研究過程で老博士が核と呼んでいるものは、個人的無意識のことなのだろうか。
    そうだとしたら主人公の持つ核の世界は本当に素晴らしい、そんなことが可能なんだろうか、と思うけど私は現実に生きる人間でそんな風に核の中が理路整然としていそうな人間を知っている。

    80年代、これからコンピュータを使えば無限の可能性が広がっているという期待の先にすでにその限界を見据えた人間計算機を生み出すという先見性。
    今では人工的な脳を再現するという方向に変わりつつはあるけど、やはり全て規則正しくあるというコンピュータの限界を村上春樹は感じていたのだろうか。
    世界の終わりに描かれる機械的な生活とそのコンピュータの限界とが重なるようにも思える。

    不確かな壁と交互に読み直したくなる作品。
    きっとこれは2作品でひとつなんだ。

  • とても不思議な話だった。
    結末が特に不思議。
    納得感はあるんだけど、腑に落ちきれてないような。

    続編があるみたいだから楽しみ。

  • 僕(の意識)が消滅するまでの残り1時間。
    公園の売店ポップコーンの袋を10袋買って、そのうち9袋を鳩のためにばら撒いたってエピソードが想像すると壮大で大好き。
    自分が消滅する前に何を想うのか。
    想うのは終りに近づくまでの限定された期間に目にした啓示的な日常のささやかなことばかりで、出会った人たちを思い出して祝ひとりひとり“祝福”をするシーンはグッときたけど、主人公に倣って私も泣かなかった。
    泣き出してしまいたくても涙を伴わない悲しみもある。

    ちょうど中途半端に「カラマーゾフの兄弟」の上巻と中巻を読み終えて、「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」に運命的に寄り道したけど、この読む順番もしかして「スターウォーズ」の観る順番が4→5→6→1→2→3→であることが正しいことくらい正しかったかも。
    末っ子のアリョーシャの引用されている言葉が死ぬ前にぜひ思い出したいくらいよかった。

    自分の心が呼応するものごとをしっかり聞き取れるように耳を澄ませていたら、どんな世界で生きることになっても大丈夫なんだと思う。

  • 10年ぶり4回目の再読らしい。持っているのは新装版ではないが、便宜上こちらで登録。4月の新刊に向けての復習。

  • 主人公の無意識下の世界。一角獣に図書館にダニーボーイ。なんと簡潔で閉ざされた世界なのだろう。わたしの世界も壁で閉ざされて、図書館にある何冊かの読み古した本と、ランニングや散歩のための道があれば、それですべてなのかもしれない。いつのかわからない雨上がりの匂い、帰り道の電灯の下にちらつくオレンジ色の雪、オルガンの音。意識を失う主人公と共に、断片的なものを思い出した。

  •  2回目の挑戦でやっと読破。しかし、半分も理解できていない。誰か解説してくれ。
     あと2回は読まないと本質は理解できないと思う。たが、このような哲学的な小説は好き。

  • むっっっず
    正直よく分からなかったけど、まぁファンタジーというか独創は大事ってことは伝わった
    結局影と一緒になぜたまりに入らなかった?
    森に残るということは中途半端じゃないか?
    色々解説読んだけどあまりしっくり来ない
    俺には早すぎたか…?
    むずすぎる
    むずいもんはむずい

  • 話の展開は少々遅いが、現実にありそうでありえないような、絶妙なファンタジー要素が満載で退屈しない。
    ハードボイルド編での〝私〟の語りにおける物事の例えがことごとく秀逸で、時には細かすぎて伝わらないなとくすくす笑いながら読み進められた。
    最後は〝私〟と〝僕〟がそれぞれに選択した道を進んだことによる安心と、意外な結末を迎えたことによる不安が混ざりつつ、総じて心地よく読み終えることができた。

  • ふたつのお話の同時展開。
    やれやれ という気持ちになりがち。

  • 上巻に引き続き内容が楽しみに
    期待してしまう。
    読み終わってみるとやはりもっと完結な結果を期待してたのですが・・

  • 面白かったー!

    意外と内容を忘れていたけど、以前読んだ時と同じで、読了後は「面白かった」としか感想がわかないのが悔しい。

    またいつか読んだら何か別の感想が湧くだろうか。

    ピンクの女の子あんまり好きじゃない。

  • 感覚的にいえば、とても心に訴えかけられる話だった。
    だけど、まだ自分の本を読む力のなさも同時に思い知らされた。
    感情の説明もできないし、頭の中がまとまらない。
    少し時間をおいて、もう一度上下とも読み直そうと思います。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「頭の中がまとまらない」
      面白いからドンドン読み進めてしまうけど、暗喩が多くて、「?」のオマケ付きになっちゃいますよね。極端なコトを言えば、...
      「頭の中がまとまらない」
      面白いからドンドン読み進めてしまうけど、暗喩が多くて、「?」のオマケ付きになっちゃいますよね。極端なコトを言えば、それを、どんな風に解釈しても良い訳なので、暫くして再読したら別の何かが見えるかも。。。
      2013/01/05
  • なんでこんなに面白いんだい。
    彼女の脱ぎ捨てられた衣服は、彼女自身よりも彼女だった、みたいなところすごく好き。

  • 世界の終りのクライマックスがとても好き。
    突拍子もないフィクションの世界設定を、読み進めるうちに自然に受け入れられるようになっていくのが不思議。よくこんな話思いつくよなぁ。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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