- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101207919
感想・レビュー・書評
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つねに脳内に檀蜜がちらついていた
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時代物×SFが新感覚で面白かった。話の終わり方はあともう少しなんとかならなかったのかなぁ…と思ってしまった。
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連作短編集。ところどころ、あっという捻りが加えられていて、楽しめた。続編もあるらしく、また読みたい。
江戸時代の日本に似た架空の場所を舞台に、機巧人形の伊武(イヴ)を中心とした話が語られる。人形とはいっても、知らない人にはそうとわからない完全なオーパーツの機巧人形。そのからくりを、限られた人とはいえ江戸時代の人が、説明書なしに修理できるほど理解できるというのは、お約束。 -
文庫化。
普段、時代小説は殆ど読まないのだが、本書は面白かった。作中に漂う色気のようなものが好きだ。続編もあるらしいので楽しみ。 -
想像の100倍面白かった。もっと早く読んでおけば。
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2018/01/16読了
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スピンオフをアンソロジーで読んで、面白かったので本編を購入。奥深い、味わい深い面白さ。
生身の人間と変わらない外見や動きを備えた機械人形が存在するようなSF性と、武士や忍びが活躍する江戸風の舞台。歯車やバネがみっしり詰まっているのに、関取に想いを寄せたり願掛けをする人形。由来も仕組みも説明のつかない、この時代の中で浮いた存在である伊武に、久蔵も甚内も惹かれているが、伊武自身が何か行動して物語が動くわけではない、というところも良かった。信じたり欺いたり、助けたり殺したり・・・動いてかき回すのは人間だ。だから行動に破綻や不可解さはなく、時代小説のように読んでいける。SFに寄りすぎていないバランスが好みだった。
「どうやってその証を見せる」
「あるからこそ、今、それを失うのだ」
機械人形に心は宿るのか、という命題も組み込まれている。
「人の体をどんなに細かく腑分けしても、機巧と同様、その人の心を現すものや感情や記憶を思い起こさせるものなど、一切出てこないのだ。――振る舞いの中に命がある」
それと装画がカッコよくて忘れられないインパクト。くじらの模様の帯を持つ"太夫"。 -
機巧人形と人…
江戸時代の日本に似た世界が舞台でしたが、将来来るかもしれないアンドロイドと共存する世界…の、先駆けのようなものを感じました。
人の魂は何処に宿るのか?
アンドロイドに魂は宿るのか?
人と何が違うのか?
考えさせられました(哲学的な意味で)。
と、さらにですが、物語としても凄く面白いです。続編にも期待できます。