ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101228013

感想・レビュー・書評

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  • ボクわ小澤征爾もカラヤンも昔TVで見たことわあるが、ハッキリ云ってオーケストラの指揮者がどうしてどこが偉いのかわサッパリ解らない。 今風に云えば「指揮者なんてロボットでも出来るでしょう。AI付きなら尚に良し」である。
    がしかしこの本わ理屈ヌキで面白いので、自分のことを”音楽的な人”とか思って居る方わゼヒ読んでみてくだされ。m(_~_)m(すまぬw)

  • 小澤さんの夢に向かう姿がかっこいい。
    そして家族に対しても筆まめな姿に驚いた。
    どうやら日本という国は好きらしい。

    小澤さんについてけっこういろいろなことが分かった。
    海外に行くのが困難な時代に自分の夢に向かって行動して行くのがすごいと思うし、私ももっと頑張ろうって思えた。

  • この時代に日本人がヨーロッパに渡って指揮者コンクールで優勝するというのが、どれほど大変なことか想像もつかないけど、そんなことをまったく感じさせない飄々とした文章。巨匠たちとの交流も面白い。

    どちらかというと、まだ旅の途中という感じだけれど。

  • さらっと書かれているが、多分この当時の(そして今もか)日本人が欧米クラシック音楽の世界でのしあがるのは並大抵のことではないのだろうと門外漢でも想像はつく。
    そんなことはほとんど関係ないとばかりにひたすらある若者の冒険譚が展開される。それこそヨーロッパ、アメリカを縦横無尽に軽やかに駆けているように見えて読んでいて心が弾む感じさえある。
    これはなかなかの好著、あまり期待していなかった分もあるかもしれないが是非ご一読を。

  • 凄い 船でヨーロッパへ向かって2年半で錦を飾って帰国。実際には血の出る様な苦労もしたろうに微塵もふれていない。だから読後さわやかさが残るのだろう。手術も経験された今、「それからのボク」を早く読んでみたい

  • 音楽にはあまり関心がない僕でも知っている小澤征爾の自伝。と言っても、小澤がまだ欧米から帰ってきた段階で書いたものだから、半生記のようなものか。50年以上前に出版されていて、大分古い。
    勧められて読んでみたけど、読んでいて気持ちのいい文章でした。解説にもあったように思うけど、とにかく全体的に瑞々しい。
    ベルリン、パリ、ニューヨーク、日本・・各国各地域のオーケストラに関する考察の箇所も素人が読んでも面白い。日本は今でもクラシックとかジャズと言った分野の音楽は、特に欧米のような水準で一般的に浸透しているとは言い難いと思う。日本の伝統的な音楽って何だろう?日本にとって音楽とは?

  • 私が初めてアメリカ留学したときは、とにかくびびっていた。英語が上手じゃない、馬鹿にされる、怖い、どうしよう、とおどおどしていた。筆者は音楽がとにかく好きで、友達どんどん作って行き、新しい場所、新しいことにどんどん挑戦していき、そして優しい。

    音楽は大好きだけど、クラシック音楽は知識がないと駄目とつい思ってしまい手付かず。そうじゃない。オーケストラを聞きに行きたくなった。旅がしたくなった。

  • 高校時代の恩師があんまりにも「小澤征爾小澤征爾小澤征爾小澤征爾」とうるさいもんで、父の本棚で偶然見つけた際に読んでみた一冊。今まで指揮者としての彼しか知らなかったので、まさか本当に本を出しているとは思いもしなかったのだ。てっきり恩師がボケたのかと……。それはさておき、内容はあの小澤征爾自身が実際に体験したむちゃくちゃな音楽修行である。まず、出発の方法から何かオカシイ気がするが、当時と現在は全く違うから良しとしよう。というか、正直羨ましい道中である。何気なく音楽に対する考察も出てくるし、その論じ方も思わず頷いてしまうもので、結局楽しく一気に読んでしまった。そんなわけで、今では父の本棚から私の本棚へとこっそり移動させた。未だにバレていないので、このままシラを切り通そうかと考えている。

  • 音楽家、指揮者の小沢征爾さんが若いころ音楽の勉強をしにヨーロッパを旅して回った時の記録。わたしも旅は好き、見知らぬ土地に出会うことは最高にわくわくする体験だと思っています。だからこの本を手に取ってみたんだけど、ああこの人は音楽と共に生きている人なんだなあ、と思った。小沢さんは異国の街を描写するとき、町並みや人の様子について語っていても、「それがいかに音楽的か」っていう風に語るんです。ああわたしも、こんな風に、何かしら世界に向き合うための視座が欲しい。音楽がある小沢さんがうらやましい。

  • 自分が初めて海外を旅した思い出が脳裏によみがえってきた。機上からアメリカの西海岸の地が見えた時の興奮……

    国際的な指揮者の氏が駆け出しの頃に書いたエッセイ。先の見えないままフランスに渡り、その後チャンスを掴みニューヨーク・フィルの副指揮者になるまでのストーリー。
    みずみずしい感性に読んでいるオイラも一緒になってドキドキしてしまう。

    フランスとドイツとアメリカと日本のオケのアンサンブルの違いなんかはとても興味深かった。実際に演奏を聞いてみたくなった。またバーンスタインの仕事部屋のカレンダーには三年先の予定まで書き込んであったらしい。マエストロのおよそ芸術家らしくない一面だが、その自己実現方法は試してみる価値がありそうだ。

    「いくらいろんなことを経験したつもりでも、緊張がそのたびに新たなのは不思議だ」
    本当にそう思う。いつになっても新しいことに挑戦し続けていきたいものだ。

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