儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287829

作品紹介・あらすじ

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

感想・レビュー・書評

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  • ブラック&ホラー&ミステリーの短編5編
    それぞれの共通点は「バベルの会」と使用人
    独特の世界観に引き込まれます。

    ■身内に不幸がありまして
    これは面白かった。
    名家の令嬢のメイドの告白から始まります。令嬢の屋敷で起きた惨劇。そして翌年もその翌年も同様に..
    何が起きているのか?
    そして、最後の一行。うーん、そう来たか

    ■北の館の罪人
    ありがちの異母兄弟の物語。
    北の館の住人から頼まれる買い物。
    その目的は?

    ■山荘秘聞
    これは、怖い。
    山奥の別荘の管理を任された女の狂気の物語。

    ■玉野五十鈴の誉れ
    これは面白かった。
    名家ならではの狂気の世界。そして、そこに仕えていた玉野五十鈴。
    ラスト一行が効いています!

    ■儚い羊たちの晩餐
    日記形式で語られる料理の狂気の世界。狂気の料理人。
    アミルスタン羊とは
    うーん、ブラック。

    ということで、ダークなブラックな世界が味わえる物語ばかり。
    そういうの好きな人にお勧め。

  • 暗黒ミステリ...個人的には救済措置が多過ぎて暗黒と言うより曇り空。不満は無く、読者に解釈を委ねる文体は好きだ。あぁでもないこうでもないと脳内はカーニバル。楽しい。

    優美さを感じる語り口
    美しさを纏った「死」の前兆
    あくまで正常ベースな狂人
    夢想家の集まる読書サークル「バベルの会」の華やかでしかし何処か切なさを伴うこの存在感に、決して穏やかではない作品を手にしているはずなのに気分は文系女子だ。錯覚です。

    どちらかと言うと作品の中身よりも、残ったであろう人物達のその後のムフフ... で欲求を満たしていた。
    陽の当たる部屋にてお紅茶を片手に膝の上に長毛のお猫様を乗せその頭を撫でながら優雅に読んでいただきたいそんな一冊です。

  • 苦手な短編集だった…と思いきや、
    「バベルの会」という意味深な会合で繫がる
    戦前の上流階級の話
    使用人という、雇い主に抗えない忠誠を世界観に毎回ラストはおおっと驚かされます

    ラストの「儚い羊たちの晩餐」はよく回収できてて感心
    「わたし、料理は好きですが、厨娘にはなりたくありません」
    誰のための料理なのか?誰を祝福するために料理するのか?
    誰が悪いわけでもない、ネジ曲がった世界観が恐ろしく
    そして惹かれました

  • 読書サークル・バベルの会に所属するお嬢様たちの短編集。

    大満足だった満願に続き連読。
    ずっとに楽しみに積読していた作品。

    感想はズバリ、悲しい、悔しい。
    この二言に尽きた。

    アミルスタン羊やら、イズレイル・ガウやら、引用されているワードや参考文献、文学知識がない私の読書レベルでは理解到達はもとより、まったく感情が揺さぶられなかった。

    唯一、著者特有の文体によってシュールでノスタルジックな世界観が味わえたことだけが救いであった。

  • 米澤穂信さん著『儚い羊たちの祝宴』の感想になります。

    本作は5編で構成された短編集ですが、共通するのが「使用人」が登場すること。

    5編それぞれに登場する使用人は時に主に惚れ、時に主を恨み、時に主を悩ませるといった様々な物語が綴られています。本書の帯には大きく「大どんでん返し」とありますが、少しゾワッとする短編が多いのでご注意を。個人的に『山荘秘聞』の1編がミステリらしさとホラーが程良いバランスで好みでしたね。

  • 結末で覆されるとわかっていても、まんまと騙される。そして真実はどれも意外性とゾクゾクをはらんでいて、その暗黒さに良い意味でやられた。

  • このダークな雰囲気がものすごく好み。
    「満願」も好きだけどこちらの作品も良い◎
    ちょっとだけ「暗黒女子」を彷彿とさせる。
    もっとダークな短編小説だしてくださーい!!

    この話、だれかハッピーになった人いました?
    山小屋の人はある意味ハッピーか?
    どの人もみなさん心に穴が開いている印象…

  • 最後の一行で…キャ〜〜!
    まぁ、そこまでいかんか。ゾクって感じ^^;
    読後感が、かなりスッキリ??する…
    って話の集合の短編集。
    「バベルの会」という読書会に薄く繋がっている作品たち。
    みんな上流階級のボンボンやお嬢、その周りで起こるエピソード。
    やっぱ、上流階級には、闇があるな!こんな上流階級なら、私は…私は…私は…やっぱり羨ましい!
    しかし、「始めちょろちょろ、中ぱっぱ。赤子泣いても蓋取るな」って…
    怖わΣ('◉⌓◉’)

  • 短編集の中でトップクラスのものだと感じました。

    表紙絵も雰囲気がとても好きです。

    ミステリーだと思っていたが、ホラー要素が強かった。短編ごとにしっかりオチがあり、何度もゾクっとさせられた。
    ラスト一行の衝撃がすごい!

    個人的に「玉野五十鈴の誉れ」が一番良かったです。バベルの会にお邪魔してみたい、、、

    また読み返してみたいと思います。

  • それぞれの話が、読書サークル『バベルの会』に繋がりのある5篇の短編集。
    どの話もどこか悲しくて暗い雰囲気に飲まれ、ゾワゾワしてしまいます。
    好きなのは『身内に不幸がありまして』最後の一言に、うわぁ~って感じでした。
    『玉野五十鈴の誉れ』この歌がこんなに怖いものになるなんて。
    あと『儚い羊たちの晩餐』え〜っっ!?そこで終わらないで〜先を知りたいような。いや、やっぱり怖いような、、、。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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