虚空の旅人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302751

作品紹介・あらすじ

隣国サンガルの新王即位儀礼に招かれた新ヨゴ皇国皇太子チャグムと星読博士シュガは、"ナユーグル・ライタの目"と呼ばれる不思議な少女と出会った。海底の民に魂を奪われ、生贄になる運命のその少女の背後には、とてつもない陰謀が-。海の王国を舞台に、漂海民や国政を操る女たちが織り成す壮大なドラマ。シリーズを大河物語へと導くきっかけとなった第4弾、ついに文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • ふふふふふ、やっぱりね
    まぁこれで分かったことでしょう
    わいの人を見る目の確かさが

    そんなんもうね分かっていましたよ
    新ヨゴ皇国の皇太子チャグムがね、わいが思った通りの成長を遂げていますよ
    最初会った時からピンときてましたよ
    この子は違うなと

    はい今回はチャグムが主人公となり彼の教育係でもある星読博士のシュガと共に南の隣国サンガルに招かれ、その地で大国の陰謀に巻き込まれ…というストーリー

    そしてこの中で皇太子チャグムははっきりと自分の進む道を見定めるのです
    「人の命を大切にする王となる」と

    それでこそチャグムや(/_;)
    わいの見込んだ男や!

    これからもチャグムの成長をシュガと一緒に見守っていこうと心に誓い、サンガル王国を後にするひまわりめろんなのでした

    次巻に続く

    • 1Q84O1さん
      この子は違うなと99.99999…%の人が思ってたと思いますよ
      この子は違うなと99.99999…%の人が思ってたと思いますよ
      2024/03/15
    • ひまわりめろんさん
      うんまぁでもね
      ちょっと鼻につく言い方になって申し訳ないんですが、一般の方と違ってわい星読博士なわけじゃん?まぁどうしたって重みは変わってく...
      うんまぁでもね
      ちょっと鼻につく言い方になって申し訳ないんですが、一般の方と違ってわい星読博士なわけじゃん?まぁどうしたって重みは変わってくるよね、そこは
      2024/03/15
    • 1Q84O1さん
      星読博士…、なるほど!
      確かに、ひま師匠は星読博士っぽい
      素直に納得です!
      (否定せんのかーいってねw)
      星読博士…、なるほど!
      確かに、ひま師匠は星読博士っぽい
      素直に納得です!
      (否定せんのかーいってねw)
      2024/03/15
  • シリーズ4作目。

    今回は「精霊の守り人」でバルサに命を救われた新ヨゴ皇国の皇太子チャグムの物語。

    14歳に成長したチャグムの真っ直ぐでどんな人も大切にするところが好感が持てます。

    これまで山の厳しい自然の中でのシーンが多かったのですが、この作品は海に囲まれた島々の国へ外交に出かける物語。海辺のキラキラした感じや開放的な人柄の登場人物など新たな展開となりますが、とても面白かった。オススメです♪

  • 「精霊の守人」シリーズが
    また ぐんと ひろがった感じです

    バルサが不在ですが
    その分 チャグム と シュガが
    ますます魅力的であります

    上橋菜穂子さんも
    「あとがき」で触れておられるように
    いよいよ
    「精霊の守人」シリーズが大河小説になっていく
    その気配が濃厚な一冊であります

  • 守り人シリーズのスピンオフ的物語。
    守り人シリーズ第一弾で女用心棒バルサが助けたあの新ヨゴ皇国のチャグム皇太子が主人公の物語。

    チャグムが立派な青年に成長してて感動する。
    チャグムに仕える星読博士のシュガがチャグムを思う気持ちにも心を熱くするし、最後のチャグムの言葉に涙するシュガと一緒になって涙してしまった。

  • 守り人シリーズ4作目。

    今回は新ヨゴ王国のお隣、サンガル王国が舞台。
    新王即位式に招待されたチャグムとシュガが、サンガル王国を支配しようとするタルシュ帝国の陰謀に巻き込まれます。

    サンガル王国にもナユーグルという異界が存在し、その異界の者に憑依され<ナユーグル・ライタの目>となってしまった少女。
    <ナユーグル・ライタの目>となってしまった者は都で最大級のもてなしを受けたのち海に帰すとして殺される運命にあり、
    以前、同じような境遇で殺されかけたチャグムは放っておけず、助けたいと思う反面、皇太子としての立場が邪魔をします。

    一方、以前から少女と顔見知りだった新王の弟であるタルサン王子も、少女を助けようとしますが、
    少女はタルシュ帝国の密使であるヨゴ人の呪術師に操られており、そのせいでタルサン王子も呪いをかけられ
    兄であり、次代の王であるカルナン王子に重傷を負わせ、罪を着せられ死刑判決をくだされてしまいます。

    その後、島守りたちの謀反やタルシュ帝国の侵略など慌ただしく物語が進む中、チャグムはシュガと共に奮闘するのですが、
    なんていうか...完全にチャグムの成長を見守る母親の気分でしたね。
    立派になっちゃって。ぐすん。
    最後の言葉もよかったなあ。チャグムとシュガの関係もすごくいい。
    バルサとタンダがあのチャグムを見たらどんなに喜ぶだろう...ああ!早く会わせてあげて!なんて思ったりもしました 笑。

    あとがきで「やんちゃで真っ直ぐなチビスケ」とチャグムのことを書かれている上橋先生にもほっこりさせられ、なんとも清々しい読後感。たまらん。

  • 今回はバルサは出てこないのでちょっとがっかりでしたが、シリーズ一作目では守られてただけのチャグムが皇太子として成長しているのをみることができてなんだか嬉しくなってしまいました。

    そして前作では王宮暮らしが嫌でたまらなかった様子だったけれど、この話の終わりには
    『兵士が駒のように死なない国に…わたしが、薄布など被らずに民と向き合える国にしたいと思う。』
    と皇太子としての夢を持つ。その成長がこのシリーズを読んでいく楽しみですね。

  • シリーズ順番に読んでいるけれど、読むたびにこれが一番好き!となってしまう。

    『守り人』ではなく『旅人』の話…それが感慨深くて、それを思うだけで、バルサ見てる?って思ったり。

    この先がますます楽しみ。

  • シリーズ4作目。今回はチャグムとシュガの物語。いつものメンバーの出番が無いのは寂しいものの、代わりにイキイキとした魅力ある登場人物がたくさん出てきます。海に囲まれた南方のサンガル王国の王家のセレモニーに父王の名代として出席するため、はるばる海を旅してきたチャグムとシュガ。サンガルという国は、王こそ男系ですが、各島の長(島守り)の妻として、為政者として徹底的に教育された王家の血筋を引く女性を嫁がせるのが仕来たり。島守がちょっとでも欲を出して隣国に便宜を図ったり謀略に手を貸したりしている疑いがあると、女性たちの情報網と権限によって島守の地位を追われ、罰せられてしまう、という、とても興味深い設定になっています。もともと小規模のグループが身を守るためにゆるやかな連携を図っているうちに王国になっていった、というサンガルの成り立ち、他の国との位置関係、国に属さない海の民(新ヨゴ皇国でいうところのヤク―の存在に近い)の存在も面白い。そういうこまごまとしてち密な設定が、説明調になり過ぎずに楽しみながらさらさらスルスルと理解できるようになっているのが、本当にすごいです。ナユグとサグが揺らいで境目が曖昧になり、そこにつかまってしまった小さな子にまつわる言い伝えを中心に、サンガル王家の兄弟姉妹の性格や資質の違い、将来統治者となる者としてのチャグムの葛藤、それを見守るシュガの決意、などなど、読みどころが満載でした。海の民の娘、スリナァがとても良い子で、ずっと応援しながら読んでいました。とても面白かったです。

  • もう文庫でも出ているんですね!
    チャグムの視点で、サンガル王国での王位継承の式典とタルシュ帝国に操られた反乱の顛末。
    皇太子としては無謀だが心優しい少年チャグムの活躍。

  • バルサに助けられた皇太子チャグムと有能な相談役シュガのお話。精霊の守り人から3年、14歳になり成長したチャグム。外交という立ち位置でうまく身動きできなくても、誰かを見殺しにしようとしない姿勢は健在。

    人を駒として扱うのは私もしたくないし、違和感を覚える。それでも為政者は駒として使わざるを得ないときもあるのだろうか。実はシリーズ通して触れられるこのテーマ。今後、どんな結論になるか気になる。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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