- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101302751
感想・レビュー・書評
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バルサに助けられた皇太子チャグムと有能な相談役シュガのお話。精霊の守り人から3年、14歳になり成長したチャグム。外交という立ち位置でうまく身動きできなくても、誰かを見殺しにしようとしない姿勢は健在。
人を駒として扱うのは私もしたくないし、違和感を覚える。それでも為政者は駒として使わざるを得ないときもあるのだろうか。実はシリーズ通して触れられるこのテーマ。今後、どんな結論になるか気になる。 -
新ヨゴ皇国皇太子のチャグムが主人公のシリーズ第四弾。南のサンガル王国の新王践祚祝賀式に招かれたチャグムと星読博士シュガは、サンガルと周辺国を一網打尽に侵略しようとする南の大国タルシュ帝国の謀略に巻き込まれる。ナユーグル・ライタの目として生贄にされた少女、父を捕虜にされた漂海民の女、サンガル王血族で為政者の娘たち。それぞれの想いが交わるときに国が動く。
冒頭にパラパラとページを捲って、今回もバルサの出番少ないのかぁ〜ハズレかなぁ〜…っと思ったら、めっちゃ面白い!国の存亡を懸けた戦いが熱い!良作でした^_^ そしてチャグムの成長が垣間見れて、とても嬉しい気分に!やっぱシリーズものは主人公の成長が楽しみですよねー^ ^ -
チャグムイイ男に成長中!(^o^)今回はサンガル王国の新王即位式に招かれたチャグムがシュガと共に大活躍!海底の民に魂を奪われた少女、タルシュ帝国の侵攻、国を守る女たちの画策などハラハラドキドキ展開(;゜∀゜)みんな頑張っていたけれど、今回一番頑張ったのはスリナァだと思う(*^^*)
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チャグムは、じっと話を聞いていたが、やがて、ぽつんとたずねた。
「なぜ、知らせてくれたのだ?‥‥知らせれば、私が何を望むか、よくわかっているだろうに」
シュガは眉をあげて、苦笑を浮かべた。
「私は殿下に誓いましたから。ー陰謀を知りながら、だれかを見殺しにするようなことは、決して、させぬと」
そういって、シュガはチャグムを見つめた。
「清い、輝く魂を身に秘めたままで、政をおこなえる方がいることを、わたしは信じます」(360p)
物語の最終盤の2人の会話である。
この時点で、一つの大きな陰謀はほぼ潰えているが、チャグムの心配はその大きな流れの中に沈みそうな1人の少女のことなのである。一方で、タルシュ帝国の侵略に対する、サンガル王国、新ヨゴ王国、カンバル王国、ロタ王国の激動の国際情勢は、幕を上げたばかりのようにも見えるし、ナユグール(もうひとつの海)に代表される、人間がまだ知り得ていない「世界の謎」はまだ謎のままである。
だから、若き為政者候補のチャグムと若きそのブレーン・シュガのこの会話は、新たな大河物語に対する「決意」にもなるだろう。それと同時に、荒波の社会に出てゆく前の2人のカップルの愛の言葉のようにも思える(やらしい意味じゃなくて)。
この大河ファンタジーが、大人のみならず、子供たちにも人気がある所以(あっ、いや、子供たちに人気があるにも関わらず、大人にもそうなのだ、といった方が正しいのか)だろう。
2015年4月10日読了 -
20111027
1日 -
チャグムの物語が動き出した。
今まで虚と実の世界を行き来していたのが、実の世界で広く動き回るのが面白い。
それぞれの国の考え方や慣習、政治が違っていて、人類文化学の専門家である作者の知識が応用されているのを感じる。 -
夢の守人が少し期待はずれだったのと、バルサが出てこないので、読もうかどうしようか迷ったが、読んでよかった。
相変わらず無駄な描写がなく、展開が早いので飽きずに最初から最後まで読めた。
続きも読みたくなった。