流転の海 第2部 地の星 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.91
  • (139)
  • (154)
  • (170)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 1356
感想 : 79
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101307510

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一巻とは打って変わって背景も時代も異なり、そこもまた魅力なんだけど、主人公が経験を積んでどんどん変わっていくのを見るのも楽しい。倫理的にとても考えさせられた一冊でした。

  • 愛媛県南宇和が舞台。
    近所なので、景色が目に浮かぶよう。
    病弱な妻と子供のために田舎へ戻ってきたのだけれど、自然の中でのびのび過ごすのは良かったようだ。
    熊吾は、子供の頃から豪快な男だったよう。人はそう大きく変わるものではないということか。
    こんな豪快な男は田舎ぐらしでは刺激が少ないかも。

  • 読まないまま社会人になってしまった、宮本輝。面白い。熊吾の人間味溢れる魅力にはぐいぐい引き込まれた。書き方が上手いので、買い置きした3部まであっという間に読んでしまった。

  • 読了。

  • 第2部は熊吾の故郷、南宇和が舞台。
    固有名詞がすべて分かる不思議さよ。
    うちの前の道を牛のアカが通っていったのかも!?
    しかし驚いたことに、熊吾が故郷に抱いた閉塞感は
    戦後の当時も現在も変わっちゃいません。

  • 5月23日~6月1日

    五十歳で初めて子を授かった松坂熊吾は、病弱な妻子の健康を思って、事業の志半ばで郷里に引きこもった。再度の大阪での旗揚げを期しつつも、愛媛県南宇和の伸びやかな自然の恵みのなかで、わが子の生長を見まもる。だが、一人の男の出現が、熊吾一家の静かな暮らしを脅かす…。熊吾と男との因縁の対決を軸に、父祖の地のもたらす血の騒ぎ、人間の縁の不思議を悠揚たる筆致で綴る。

  • 熊吾の器の大きさに心打たれた。

  • シリーズ第二作目。
    舞台は一転、熊吾の郷里である愛媛県の南伊予郡へ。
    都会で存分に手腕を揮っていた熊吾が、息子の健康の為におそらく自身にとっては限りなく退屈な、田舎での暮らしを選択する。

    物語は、幼い頃の熊吾を知る地元ならではの登場人物達が多く登場し、都会とはまた違った田舎ならではの血なまぐさい事件も起こる。

    そしてクライマックス。
    衝撃的な場面であるはずなのに、何故か郷愁を感じる。
    懐かしくて切ない、幼き日の思い出。

    故郷の空を眺めながら幼馴染の最期を知った熊吾は、再び街へ戻ろうと思う。

  • 流転の海の続編。

  • あらぶる牛をしとめるシーンは迫力あり。伊佐男が自決する前の熊吾とやりとりのシーンは妙にしっとりしていた。最後の菜の花畑のシーンは第三部の人であふれる大阪の地を象徴しているのかな。

全79件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮本輝の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×