- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103328810
感想・レビュー・書評
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マクドナルドでこんな事を考えて、こんな事をしてきた、という著者のエッセイのようなもの。マクドナルドという看板無しに考えたら、なんてことのない良くある内容の自己啓発本だった。体現している事はすごいと思いますが、もっと濃い内容を期待してました。
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自称マクドナルド・バカという、元、日本マクドナルド(株)社員の告発本(?)のような内容です。ある意味、暴露本ですね・・・。マクドナルドの裏事情がよく分かり、マクドナルドがもっと好きになってしまいました。本編は3章にまとめられ、ストーリー性もあり、一気に読むことができました。
初版 2012年9月 -
私は最近はマクドナルドのヘビーユーザーである。理由は簡単、安く読書したりモノを書ける処は此処とあと一カ所ぐらいしかないからである。もはや、添加物が云々などとは言ってられない。
この伝説的な「最優秀店長」が実践するカスタマーサービス並びに店舗運営には、あらゆるサービス業が傾聴しなければならない事がたくさんある。
特に、「そのビジネスが生み出している価値を全従業員が共有出来ているか」とか、「バイトの教育は仕事を教えるのではない、初めての仕事をする彼らに人として社会に貢献出来る大人に成長させること」という「学んだこと」を書いている。これは、大切な視点だと思う。
しかし、である。持ち上げて落とすのが、私の書評がよくやる事なのだが、この人の労働感覚はいただけない。鴨頭氏は何度も「自分ひとりが空回りする」ことを自ら諌めているが、本気で反省したのだろうか。
自分に大きな仕事を任された時に、就業時間外で仕事をしたこと(つまりサービス残業ですね)を全く悪いことだとは思っていないのである。それどころか「(他のスタッフたちが)休みなのにわざわざ無給で掃除をしに来てくれる人もいました」とサービス残業を奨励している。マクドナルドで相当上まで登りつめた人間がこういう認識では、下の労務意識は追って知るべしである。
鴨頭氏は、マクドナルドのマニュアル主義を価値が共有出来ていれば、本当のサービスになると強調する。しかし、私は時々スタッフが切り出す前に「ここで食べます」と言って注文するのだが、三回に一回は何処で食べるか聞いてくるのである。「学校では教えてくれないスキルや、お客様からの感謝の言葉。そして仲間とのかけがえのない思い出。お給料だけでなく、今しか出来ない経験を供給すること。それがクルーとして働いて頂くみなさんへの、私たちの約束です。」と、毎回マクドナルドを食べる時に見える敷き紙に書いている。
本当かな~
というのが、偽らざる感想である。
内容説明
涙と感動にあふれたお店こそ、ボクの本当の学校だった――マクドナルドのアルバイト経験者は、これまで実に260万人。ごく普通の高校生でも「輝く人材」に大変身させる「マクドナルド流人材育成術」には、人を「やる気」にさせるための工夫が満載だった。お客様満足度日本一、従業員満足度日本一、売上げ伸び率日本一の「三冠」を達成した「最優秀店長」がその秘密を大公開!
2012年11月16日読了 -
ただの自叙伝ではない。
働くことの価値、人は誰でも輝けるということ、チームで働くということの素晴らしさ、そして本当のリーダーシップ、育成力とは。
そんなことが著者・鴨頭さんのイキイキとした語り口から学べちゃいます。
どんどん読み進められて、それでいて言葉のひとつひとつに重みと深さがあって、まさに人生の先輩にとっても素敵なお話を聞かせてもらった直後のあのホクホクした感じが、本を読むだけで感じられます(^-^)
チームの力を引き出したいと思っているリーダーには必読の書! -
圧倒的な当事者意識と行動が自分スタートであることがとても素晴らしいと思いました。どんどん周りも巻き込みながら、自分と自分の関わる人のより大きな成長を実現されていった過程がとても素敵ですね。そして、マクドナルド愛は誰にも負けないと言い切れる熱い想いですね!
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20冊目。
マニュアルは、そのビジネスモデルの生み出す商品やサービスを”具体的にどのような行動で実践するか”について記した、「お客様が求める標準レベル」を満たしていく育成ツールとして存在しているのだが、それだけでは没個性的なサービスを生み出すリスクもあるため、あくまで”そのビジネスが生み出している価値”を共有した上で、マニュアルをスタッフに提供するシステムになっている。
勝ち負けの意味なんて最初から用意されているわけではなく、勝つことだけを考えて、自分の限界を超えるチャレンジをしてみた人間にだけ、新しい人間に出会えるという意味が見える。
「As long as you're green you're growing.
as soon as you're ripe you start to rot.」
仕事を任せる時にただ「こうやっといて」とアクションだけ伝えるのではなく、”その仕事の価値と目的を伝える”ことで、責任がモチベーションに変換される。
2、3回言っても行動が変わらないからと言って諦めてしまうのではなく、淡々と繰り返し伝え続けることで、相手に「自ら自分の行動を変える」という変化を起こすことができる。
免停処分のおかげで、正確な発注業務へのこだわりが生まれたり、助けてもらう必要があることで周囲と親しくなったり、というように、問題を成長のチャンスに変えることができる。
絶対にアルバイトを一人も辞めさせないために、”お互いを知り、仲良くなること”が大事と考えるようになり、その結果、一人ひとりの言動に敏感になる。
「俺の行動を見てれば分かるだろ」と思うことなく、自分がどんな思いで入社し、どういう状態を作りたくて、どんな行動をしているのか、ということを本当に言葉で伝えていかねばならない。
「信じられるかどうかではなく、信じると決めてしまう。」 -
マクドナルドで働く従業員のエピソードと共に、マネジメントとモチベーションについて体験談として書かれている。マクドナルド経験者にとってはお馴染みの固有名詞が出てきたりして、読んでいて面白いなと思えたが、半面、未経験者にとってはイメージしづらいのではないかとか思ったり。
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働くことの意義とマネジメントの本。
マネジメントの内容としては、エピソードは色々書かれてはいれども、承認欲求と自己実現欲求をいかに上手く満たすか。本書で述べていることはこの一点に尽きるように思う。
働くことの意義については、本書を読んでもあまりピンとこなかった。
まだ自分が目の前の業務に追われてそこまで考える余裕がないゆえか、本書に書かれている数々のエピソードを自分の体験に置き換えるところまで至らなかった。
マクドナルドを知る本としてはどうでしょう。
この著者が店長を務めた店では確かに書かれている通り、素晴らしいマネジメントを行い、「日本一人を育てる企業」としての日本マクドナルドの良さがよく分かる。
ただ、同様に本書では、著者が着任する前は活気もなく業績も良くない店舗というのが何度も登場する。
つまり、必ずしも日本マクドナルドの社員が「人を育てる」プロではないということも同時に読み取れるのであり、まさに「店長次第」の会社なんだな、というのが正直な感想。 -
成長する個人や組織のスタンスについて
マクドナルドにアルバイトで入社して、マネージャーになり、社員登用されて最優秀店長にまでなった鴨頭嘉人さんの本。
マクドナルドのアルバイトアルバイトオペレーションの話なんだけど、
あまり細かい技術の話ではなく、仕事への向き合い方、顧客と自分のありかた、従業員間での協力、部下への接し方といったスタンス面の話が主な内容です。
サービス業に限らず、高いテンションと意識を組織全体で持つことが出来ると楽しいし、パフォーマンスも上がるよね、というのが全体の考え方。
弊社もかなり近いマインドを持っている気がするので、
やはりマック経験者が多いのも納得出来ますね。
「競争」をポジティブに捉えられる素養がこういった組織には必要だと思います。
リクルート出身者の本が数多く出ているように、なんとなくマクドナルド出身者の本も今後もっと増えるような気がしてきました。