1Q84 BOOK 3

著者 :
  • 新潮社
3.75
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感想 : 1891
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  • Amazon.co.jp ・本 (602ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534259

感想・レビュー・書評

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  • いろんなテーマが見え隠れする本。
    私が読み取れたものは次のものたち…
    ・20何年前の、淡い光を放つ恋心。
    大人になるまで誰とつきあっても誰ともつきあわなくても、ただ一人を想い続ける。言葉も交わさないまそれぞれの時間が流れ、お互いが想い続けていて望み通り結ばれる。
    奇跡だけど、ありえないと思ってしまうけど美しくてうっとりする。どちらかが死んでしまうと思っていたけど(予期悲嘆)、ヨカッタ(涙)
    それこそを生きる意味と断言する、壮大なラブストーリー。時空も越えてますから。接触する前から、精子も飛ばして妊娠してますから。想像妊娠じゃないよ。
    ・子を宿す
    そう。青豆が妊娠をする。ちいさなものを宿した青豆から孤独が去っていく。私にはこの子がいる。離れられない。守るしかない。
    私もおんなじ思いを抱いたことがある。
    だんなとケンカして別れようかと思ったとき、寝ている娘を見ながら「だんなと別れてももうひとりじゃないんだ」と、何とも言えない、うれしいような責任が重すぎるような複雑な気持ちになって涙がだーだー出た。きっと母になった人はなんどか抱く感情なのだ。
    ・各種友情
    対タマル。互いの心情を可能な限り理解しようとし、信頼する。粋でスマートで、会話も仕事もまた惚れ惚れしてしまう。なんかおもしろいし。
    対2人の女友達。レズッぽさがしばし覗くのもどことなく美しい。
    ・親子について
    親の存在。
    幼い頃は絶対的なその存在。逃れるのが2人ともだいぶ早いが、単純に好き嫌いでも合う・合わないでも説明しきれない、親子のつながり。


    途中で気づいたけれども、この話の中にはイヤなやつというのが出てこない。みんなどこか好感が持てたり憎めなかったりする。
    牛河でさえ、孤独なそれまでの人生が徐々に明かされ、気の毒な最期を遂げるとお疲れ様…とねぎらいたい気持ちになる。かわいそかわいそ。
    牛河、他の2人同様、やはり孤独。容姿は悪い意味でかなり目立つタイプであり、家族でも浮いていた。でも自分の能力、粘り強さ、…を正当に評価し、最後の仕事を詰める前で一歩及ばず。日の当たらないところにいても、自分を信じるっていうのは人生を生き抜くために大事だね!と教えられたよ。


    フレンチの料理のタイトルみたいな、各章の名前もなんか好きだ
    な。


    レビュー続く…かも

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この話の中にはイヤなやつというのが出てこない」
      そう言われれば、そうだ。
      読み終わった時に、不思議に感じたのは、その所為だったんだ、、、
      「この話の中にはイヤなやつというのが出てこない」
      そう言われれば、そうだ。
      読み終わった時に、不思議に感じたのは、その所為だったんだ、、、
      2013/04/24
  • ※ネタバレ注意
    (スマホだとネタバレ設定がうまくいかなかった)

    超ロマンチックな恋愛物語(だとおもう)。

    愛と意思の力で運命(リトルピープル的存在)に立ち向かう、とても勇気の湧く物語でした。

    1Q84の世界はこことは違う世界として描かれているけど、そこがどんな世界であれ、僕たちは不条理な世界に生きていかなくてはいけない。

    でも、この世界で本当に大切な人と同じものを見ているということは(例えば二つの月)どんなに幸せなことだろう。

    リトルピープルや二つの月が何を意味するのか、良き者か悪き者か読み解けなかったけど(あるいは中立?)、愛と勇気で立ち向かい、運命を切り開く。

    僕らも人生を生きていく上で、リトルピープル的存在に運命を支配されているだろうと思う。それは「悪い予感」であったり「否定的な感情」であったり、様々な形でリトルピープル的な存在が僕たちの人生を悪い方向に導こうとする。
    でも、それだけじゃなくて、リトルピープル的存在に愛と勇気で運命に対抗できるんだという力強いメッセージを感じることができました。


    (スマホで書いたので見直しできてない。後で書き直そう)

  • 初読。
    BOOK2より初めてBOOK1を読んだ時の興奮が蘇ってきたぞ!

    しかし、当然 BOOK4に続くものだと思っていたら
    BOOK4は出るのか!?いやそれだと1Q85になってしまう、
    前段階のBOOK0か?
    と、諸説あるのですね。

    確かにハッピーエンディングっぽいけど、
    いやいやいや、まだまだ謎は全然放置されてるでしょ!
    これで終わったら…と思ったけど春樹氏はBOOK2を書き上げた段階で
    終わりのつもりだった、とか。えー!
    でもそうやってジリジリ待つのも面白いものね。

    で、BOOK4。
    天吾と青豆になんと牛河sideが加わって謎が解き明かされていく。
    ミステリー色が強くなって頁をめくる手を急がせるぞ!

    一度死んで生まれ変わった看護婦ーはあの彼女なのだろうしー
    タマルの仕事場面や天吾の父親のNHKの集金や
    ついに出会えた天吾と青豆、そして虎が反転した世界、
    一気に動いたことと、ふかえりは?教団は?リトルピープルとは?
    という残された謎、でも全てがつまびらかになるとも思えないかな?

    今巻は青豆の潜伏中でも規則的に繰り返される生活の描写、
    天吾の準備の早さなどが個人的ツボ。

  •  おもーーいなぁと思いながらもなぜか
    読むのが止まらなくて。というような感じを
    持ちました。

     NHKの集金人さんがすごく恐怖。
    ああいう種類の怖さを感じられるような
    小説を読むのってはじめてかもしれません。

     最後がハッピーエンドで良かったです。

     

  • “さきがけ”のリーダーを暗殺して逃亡潜伏する青豆、迫る追手牛河、果たして天吾との再会は叶うのか?1Q84年からの脱出は?

    青豆と天吾の二重螺旋はここへ集結していく!あの話題の1Q84もここに遂に大団円を迎える!…

    ってか、これはエンディングなのか?始まりの福音ではないのか?そもそもこのドキドキと面白い長篇は、文学か小説か?SFチックなサスペンスでラブストーリーではあるがな。

    幾つかこれはどうなるの?って話を残して終わって行ったけど(終わってないかもしれないけどね)結構爽やかな読後感を残してくれた。非常に面白かった!

  • Book3は推理小説みたいな展開。この巻は青豆と天吾の他に牛河の章も登場する。

    みんな「仮説」の立て方がいちいち当たっててうまくいきすぎな感も否めないけど、先が気になりどんどん読み進めた。天吾と青豆が無事出会って欲しかったし、さきがけと牛河の手もどこまでのびるのか気になった。それと天吾の父・NHKの集金の意味・・・看護婦たちもいいキャラだったし、うち一人の不思議な言葉も気になった。猫のまち、1Q84。

    きっとBook4が出るんだよね?Book3では一応ハッピーエンドだけど、まだ謎だらけ。

    • HIROKOさん
      > nyancomaruさん
      コメントありがとうございます!
      文庫になると持ち運びもしやすいし手軽に読める感じがしますよね。ぜひぜひ一気に読...
      > nyancomaruさん
      コメントありがとうございます!
      文庫になると持ち運びもしやすいし手軽に読める感じがしますよね。ぜひぜひ一気に読んでください♪ Book4早く出てくれないと内容忘れてしまいそう…。
      2012/06/15
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「手軽に読める感じがしますよね」
      そうなんです。普段は通勤時間だけが読書タイムなので、、、
      「Book4早く出てくれないと」
      出ると良いです...
      「手軽に読める感じがしますよね」
      そうなんです。普段は通勤時間だけが読書タイムなので、、、
      「Book4早く出てくれないと」
      出ると良いですねぇ~
      まぁ忘れたら、改めてもう一度読みますか?
      2012/06/15
    • HIROKOさん
      私も通勤時間が読書タイムなので、文庫本じゃないときは持ち運びが大変でした・・・まあ慣れますけど。。。
      もう一度読むっていうのも手ですね^^
      私も通勤時間が読書タイムなので、文庫本じゃないときは持ち運びが大変でした・・・まあ慣れますけど。。。
      もう一度読むっていうのも手ですね^^
      2012/06/18
  • 空気さなぎは、まるで女性の子宮のようなものだ。 その子宮の中に自分の分身を写し、全体として俯瞰してみる。 1Q84は、感想として良い場合と悪い批判が雑多にあると思う。 現実離れしたストーリーに戸惑い、一体作者は何を言いたいのだろう? しかし、現実読んでいて面白い・・・次は一体どうなるのだろうという期待感があり、ストーリ-に引き込まれて行く。 そして、結末へ最後はどうなるのかと期待したが、意外とあっさりと終了してしまった。 最後のどんでん返しもなく。 トラが右だか、左だかを向いていたと。

  • ラストが、またゾクゾクした。
    2度読みたいとは思わないけれど、きっと理解するためにそれが必要だと思う。

    はじめて村上春樹を読んだけれど、彼が世界を持っているだとか、独特だとか、言われる理由が分かった。
    他の作品も読みたい。

  • くされ重いハードカバーを持ち歩いて1ヶ月半、よーやく読み終わったこの小説。

    ラブストーリー?ファンタジー?ジャンル分けは難しいし、敢えて分類する必要性も感じないくらい、流動的で、単純で、壮大なストーリーだったと思う。

    めずらしく、物語の後半もグチャグチャっとならず、スっと完結していた。

    主人公も所謂いつもの「ぼく」ではなく、それは紛れも無く、「天吾」であり、「青豆」だった。

    綾波レイを彷彿とさせるフカエリも、個性的、蠱惑的であり好感が持てた。

    また、用心棒のタマルが今までの村上作品の登場人物を集約させたようなキャラクターに思え、頼もしく思えた。


    物語の後半に登場する、あの人もちょい役かと思いきや、グイグイストーリーに食い込んできて、1Q84のある種、不気味な世界観をより強固なものにするために一役買っているような気もする。





    ただ、やっぱり村上春樹は村上春樹だよね。勿論良い意味で。

    酒はジントニックだし、凝った料理はパパッと作るし、主人公は好むと好まざるとに関わらずモテるし。

    だた、文学作家がこんなファンタジスティックな作品を書くと、なんだか本当にジャンルってどーでもよくなってくる。と同時に、もう誰も月が2つある小説は書けなくなるような気がする。

    そして何よりも特筆すべきは、更に鋭さを増した例え話のオンパレードよね。

    ベーシストがレッチリのフリーの演奏を生で聴いて、オレ、ベース辞めようって思うように、
    伊集院が立川談志の落語を聞いて、落語家の道を諦めたように、
    もしオレが小説家でこの本読んだら、その例え話の引き出しの多さ、上手さに、シュンってなっちゃいます。

  • 3巻目になって、話は失速し、読むのも失速した。青豆と天吾の章だけでは話がもたないので、牛河の章を入れてきたが、重複する話にだれてきた。引き伸ばして、無駄にページ数を増やして、印税ねらいにしか思えない。最後はあっけなく、簡単にありきたりのストーリー展開で終わってしまった。10歳からの純愛を貫き通したロマンチックな話のようであるが、性に関しては、めちゃくちゃな奔放ぶり(特に青豆)にはどうもついていけない。もううんざりというくらいの性描写を一番書きたかったんだろうなあ、村上氏は。

  • 半年掛かってやっと三巻読み終わり。やはり春樹は好きになれない。まぁ、読み切る事は出来るからなんとかここまできたけど。最終巻まだ出てないんだっけ?
    感想としては過度な説明や表現(性的なとこ特に)が見受けられる癖に、本当に言いたい事、伝えたいとこは「自分で感じてね★」って雰囲気がいかにも春樹節。好きな人はこの空気感が好きなんだろうなと理解しつつも、私は苦手。

  • お疲れ様でした~。第3巻は牛河の視点も加わって三つ巴のストリー展開になります。青豆を探す天吾、天吾をマークする牛河、天吾を待ち牛河を追い詰める青豆。牛河の追い上げがかなり熾烈な上に、キャラクター同士のニアミスも頻発するので、ついついミステリーもののペースで読み進んでしまうと思います。が、すべての謎に解説を期待していると失望します。

    リトルピープルとか、パシヴァの後継者探しとか、ふかえりはマザかドウタかとか、なんで牛河が通路に?とか、いろいろ謎解きは残っていますが、すべてのトリック、伏線、動機が最後には紐解かれる推理小説ではないので、とにかくわけのわからない世界から、主人公の2人手に手をとりあってうわ~っと脱出大成功!ってことで片付けてしまってよいのではないかと。

    肯定的で前向きで救いがあって希望が持てるエンディング。

    不思議の世界を彷徨ってやっと探し当てた運命の人!そういえば1Q84の世界にきちんと入り口(入りかた) 出口(出かた) が設定されているのは村上春樹作品では珍しい。大抵は境界線があいまいで、気がつくともとに戻れないところまで迷い込んでしまい、どうしよ~!!ってなっているうちにいつの間にか全ては終わっていましたみたいな片付け方が多かったので。

    青豆の両親が入っていた証人会も天吾の父親がNHKの受信料徴収をしていたことも1Q84の不可解要素なのだから、いつ迷い込んだのかわからない、もしかして子供の頃から...?みたいにもう少し混乱を残してもいいと思う。

    脱出成功のち、青豆がここは本当に元の世界なのだろうかと不安を感じていますが、目印にしていた高速道路の看板のイラストが左右反転していた!という表記だけに後味の悪さを頼るくらいなら、すっきりさっぱり2人をもとの世界に帰してあげたほうがよかったと思う。「普通ではない経験をすると、そのあとの日常の風景がいつもとは違って見えてくるかもしれない... 」という第1巻第1章にでてくる台詞に忠実に、もとの世界でさえも違って見えることを強調したかったのだとは思いますが。

  • 最後に近づくにつれ終わらないなと気づきました。BOOK3は多くのことが盛り込まれていて少しばらばら感もありますがこの後まとめていってくれるんだろうなと楽しみになりました。著者の活動などを考えてもこの作品にはかなりの思い入れがあるのではないかなと思います。心ゆくまで書いてほしいし、それを読みたいと思いました。

  • 面白かった。
    とくに、牛川がはいってきてまた面白くなった。
    タマルの存在感が良かった。
    最後は展開がとても速くなり、
    とても引き込まれました。
    ただ、むかしの作品を読んでいたときの
    余韻のある読後感はなかったような気がします。

  • book1~3の中で一番時間をかけて読んだ。今までの勢いあるストーリー展開、最後どううまくまとまるのか楽しみにしていたが、とりあえず★3つ。

  • レビューというか記録はこちら。
    http://blog.livedoor.jp/bunkoya/archives/52203804.html

  • BOOK 1と2は実は序章にすぎなかったと。。BOOK 5とかまであるのだろうか。早く続きが読みたい。

  • BOOK1,2を読んでから間が空いてしまったのでちょっと頭の中でうまく繋がらないところもあったけど…。世界がすごく丁寧に作られてるしはらはらする。でもあまり臨場感を感じるわけではなくて、やっぱり村上春樹を読むのは自分にはまだ早いかな、と思ってしまう。時間がある時に全部通して読みたい。

    • kuri3さん
      ちょうど、1、2を読み終えたばかりです。
      明日から3です。不思議な物語ですね。
      ちょうど、1、2を読み終えたばかりです。
      明日から3です。不思議な物語ですね。
      2023/11/12
  • 壮大なラブストーリーだったのねえ。

  • 一気に3冊読み終わった。とても面白くて夢中になってたけど、3冊目でなんとなく失速。色々なものの正体が不明な1~2巻の方が期待と興奮に満ちていた気がする。
    それにしても村上春樹はNHKの集金人がよほど嫌いなのかな?(笑)集金人怖すぎる・・・!!
    これをSFと定義する気はないけど、SFだとしたらもっと感動的な作品は沢山ある。ラストうまく纏まって色々がすっきりしすぎて私にはちょっと物足りない感じ。二人が巡り合えた事は良かったけど、もっともっと混迷と幻想に満ちていて欲しかった。

  • 1949年にジョージ・オーウェルは、近未来小説としての『1984』を刊行した。
    そして2009年、『1Q84』は逆の方向から1984年を描いた近過去小説である。
    そこに描かれているのは「こうであったかもしれない」世界なのだ。
    私たちが生きている現在が、「そうではなかったかもしれない」世界であるのと、ちょうど同じように。

  • ずっと会いたい、と願うってどういう気持ちだろう。
    ちょっとタイムリーだったので苦しかった。

    1Q84に来なければ、再会して結ばれることはなかった。

    パラレルワールド的なものが交差して、成り行きで…そう、いつものやつね、「こうなるようになっている」流れで。

    そう、彼女も言ってた、来たのは大きな力の作用かもしれないが、「ここから先は違う」と。

    (まぁ、その意思だってどこまでが「そうなることになっている」の一環なのかはわからないけどね)

    パラレルワールドみたいなのはよく考える。
    ただ彼女みたいに、あるいはよくあるトラベラーみたいに記憶をそのまま持っているのは辛いね。
    彼女は結ばれる為に来(させられ)たからいいけど…
    自分の世界にいない(結ばれない運命にある人)とは辛くね?


    誰かも書いていたけど続きが書けそうな終わり方だった。

    あくまでも反リトルピープル的モーメントの結果である、「小さなもの」なんだよね?

    小さなものは、二人の間でどんなふうに育つのだろう。

    だけどハルキさんの話で受胎が出てくるとは思わなかった。
    今までは子供らしい子供ってハルキさんの話にはあまり合わない感じがしたから。
    過去作品にも出てはきたけど、赤ちゃんはでてきたことないよね?

    実際交わってないのにってのはアリ。
    だけどリトルピープルとふかえり&父との力関係がはっきりしなくてもどかしい。

    彼が死んでその後に口が動いた…
    まま、まさか?と思ったらやっぱそうだった。
    リトルピープル。

    「死」のあとでやってくるものだから黒い色が強くなる、リトルピープル。

    帰って来たと思ったら、ESSOの看板が反転している…ように思える…?!
    ってラストの余韻がすんごい。



    「ゾンビ」みたいだ。
    ……続いているのだ。

  • ああ、よかった
    満足です
    でもなんだかまだ続きそうな‥

  • 首都高での自死を思いとどまった青豆さん。“小さいもの”と共に生きる覚悟を決める。
    青豆の孤独な潜伏と、“猫の町”をさまよう天吾、二人の旅が異様に長く感じられる。それは二人の間に横たわる20年の月日の長さと同じくらいに思える。
    けれど一貫してそこには「愛」がある。
    試練を超えて唯一無二の相手と巡り合った時、奇跡は起きる。

    けれど、本当にこれで終わりなのだろうか。
    孤独な少女と少年が一つになった時、二人で越えなければならないものがあるんじゃないだろうか。

  • ここまで話をややこしくしておいて、後はそっちで考えて的な終わり方は嫌い。
    (そういう類の小説なのでしょうけど。)

    ベストセラーだから読んでみたけど、時間の無駄だった。

    ただ、言葉は美しく表現力多彩で、そういった点では楽しめた。

  • 3冊の中では一番面白くて共感が持てた。特に三人目の彼の、情報収集方法のアナログさ、、あれは現代から見た1980年代というのを意識して書いたんだろうなあ、きっと。

  • これで終わりでいいと思う。天吾視点が最後少なかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「これで終わりでいいと思う」
      そうかぁ~私は続きを読んでみたい。。。
      「これで終わりでいいと思う」
      そうかぁ~私は続きを読んでみたい。。。
      2012/08/31
  • 日常生活に退屈さを感じているときだったのでかなり刺激になって面白かったです。

    謎なことは沢山あるけどあまり気にならない、最後はロマンチックで良いと思います。
    物語の答えや真相を求めていたらかなり後味は微妙かもしれませんが。

    忘れた頃にまた改めて読みたいです。

  • 途中まで読んでそのまま放置していたものを、急に思い立ち一気に読んだ。
    村上春樹の長編は時間のあるときにイッキ読みするのがやっぱりいいなあと思う。

    それにしても謎は謎のまま、BOOK3終了。相変わらず読後感スッキリせず。もやもや。

    BOOK4刊行の噂があるけれど、そんなに待ち遠しくもない、、よう、、な。
    やっぱり、従来の作品と比べてあまり登場人物に魅力がない気がして、のめりこめないのもそれが一番の理由かと思う。


    あ、あと何故かふかえりが登場すると、わたしの頭のなかで相対性理論の曲が鳴る。ふかえりのイメージがやくしまるえつこになってる。

  • 特異な状況だが、ありありと見えるような、とてもわかりやすい描写が多いのには感心。
    とはいえ、謎は謎のまま?
    天吾が疎遠だった父親の入院先の村に滞在し、なにも言わずに父が死んでいくのを看取る様はとてもリアル。
    世界はどう変わったのか…
    全体の印象としては、ファンタジー色が強くなったというのか。
    純愛ものが強くなったというのか。
    独り、一室に身を潜めている青豆の気持ちはどんどん純化されていくよう。
    二人の愛の美しさに比べると、追いかけている男の醜さは何とも気の毒なような。
    読後感はいいけど…
    続くんですね!?

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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