コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書 2184)
- 中央公論新社 (2012年9月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121021847
感想・レビュー・書評
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つながりをデザインする。経済活性化ではなくコミュニティの活性化。コミュニティとはわが事。
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好きなひとが書くと、おもしろい本がよりおもしろく読めちゃうわけで、大好きな山崎亮さんのコミュニティビジネス論は、さくさく読めました。
まちスポでは、久保と佐藤亜美がダブルで付箋をペタペタしとります。
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【本文より】
・「建築することの目的は、人間関係の確立だ」(P114)
・放置しておくと、誰も助けてくれないことを理解したコミュニティ自身が、自分たちの手で人間関係を修復し始める。(P194)
・多くの事例を組み合わせて、相手の意見に相槌を打ちながら、参加者が出したアイディアを瞬時に昇華させて、その人が言葉にできなかったアイディアを提示しなおす。こういうファシリテーションを心がけようとすると、引き出す人の頭の引き出しの数が求められる。(P201)
・計画された必然性―「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」(P223)
・コミュニティデザインに求められる能力
基礎的な能力「その人がいるだけで場が明るくなる」「常に新しいことにチャレンジする」「睡眠時間がなくても生きていける」
① 話す②書く③描く④調べる⑤引き出す⑥創る⑦作る⑧組織化する⑨まとまる⑩数える(P227) -
コミュニティデザインの第一人者によるFAQ集。
コミュニティデザインって定義が難しいけど、そんなことを仕事にできたら楽しいだろうなと思う。よくある質問への回答的な本だからだろうか……つまり質問者の質問が深くないからだろうか、いまひとつ踏み込んでいない印象。何だかワークショップファシリテーションのノウハウにだいぶ紙幅が割かれている感じがするんだけど、それがコミュニティデザインってことなの? -
心理学からコミュニティに入った身としては、建築の世界からコミュニティに入った人の目線が非常に面白いと感じました。また、後半はコミュニティデザインへの流れとしてワークショップのやり方が記述されており、その手の本としても優れていると感じます。
ただ、著者の山崎さんはコミュニティーデザインに文字通り身体全部を使って実践しているようで、誰でもすぐにマネできるようなものではないなあ、とも感じてしまいました。 -
昨今よく耳にする「コミュニティ・デザイン」。はてなんぞや?と思われるだろう。
コミュニティ(共同体)の在り方は時代や環境と共に変化する。これからは、多様な人間が緩やかにつながり合う「まち」がいい。そんなまちを、自分たちでデザインする時代がきている。(ちいさな帆) -
まちづくりについて興味があったので、図書館で目に止まって読んでみた。
感想としては、非常に良かった!!
住民参加のまちづくり、的なことはよく言われるけれど、具体的な手法についてはよく分かっておらず、というよりもワークショップをする、とかワードとしての知識しかなかったので、著者の具体的な事例とノウハウが学べて非常に勉強になりました。もちろん読んだからできるというわけでは決してないのだけれども、イメージが湧くという意味では重要な経験。
人口減少が止められない中で、どうやって積極的にまちに関わる「活動人口」を増やすか、間違いなくこれから重要になってくる話。いつかそうした活動に携わるとき、再度読み直したい。 -
コミュニティデザインとは?
「公共」と言われる共同活動が失われた今、
個人である「私」と「公」を繋げる活動をいう。
著者は元は建築デザイナー。
今は作らないデザイナーだと言っているとか(^◇^;)
各事例を通じてこれからのコミュニティの形のヒントが
見つかる一冊です✋ -
コミュニティ活性化のアイデアが参考になる。
著者が実際にコミュニティデザインを行ってきた事例には、兵庫県の家島や、三田市の有馬富士公園など、僕の住む兵庫県内の事例があり、実際に現地に行ってみたくなった。
著者は「住民参加」だけでなく、市民が主体になるためのファシリテーションを実践している名ファシリテーターである。教師が読むと、子供主体の授業づくりの参考にもなる。「雰囲気について」の章では、かなり具体的なことにもふれられていて、面白い。(服装、話す言葉遣い、おやつの活用等)
過疎化・高齢化が進む村落での先行的な取り組みは、今後どの自治体でも参考になっていくのではないか。田舎暮らしをしてみたい人が読んでも、田舎でこれをすると好かれる、ということがわかり、いいかもしれない。 -
作中で著者も断っていることであるが、体系化されているわけではなく、著者の活動で感じたことがつらつらと短文で述べられている。本書が役に立ったと感じられたか否かはもはや共感の問題であり、嘘臭くも感じられてしまう。
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本筋からは離れるけれど、自分が考える「まち」についての問題を解決するヒントを頂いた気がする。折に触れて読み返すKey Bookになりそうな気がする。