特捜部Q ―知りすぎたマルコ― ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ))

  • 早川書房
3.94
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本棚登録 : 409
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (566ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150018856

感想・レビュー・書評

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  • 初読 ★3.5

    今回は社会派巨悪ミステリというよりは
    ハラハラドキドキアクションサスペンス!という感じで
    このシリーズは序盤は日にちを開けながらダラダラ読むのだけど、冒頭からイッキ読み。

    マルコはイイコだし賢いし…実際にこういう環境から抜け出せる子は
    抜きん出た何かを持った子なんだろうし、
    こういう選ばれし子のストーリーは酔えるのだけど、
    私も歳のせいなのかしら、
    そういう何かを持たない、環境次第でどちらにも振れてしまう
    私含め大多数であろう凡人が気になってしまう今日この頃。
    この話でも、ゲイのクリーニング店カップル、
    マルコに手を差し伸べ愛もあった筈なのに、
    その事で痛みつけられたらやっぱりああなっちゃうよね…
    最後もその事に特に救済はなかったので
    うああー。

    でも一人ぼっちで自分を律しながらどうにか切り抜けた
    マルコ君の冒険譚はやはり良いフィクションなのでした。

  • 真面目で心優しい官僚が出張からの帰国後姿を消す。その裏には公金横領が絡んでいる。一方犯罪組織から逃げ出したマルコ。知りすぎた為に組織に命を狙われる事に。手に汗握るマルコの逃亡劇にドキドキハラハラされらせる。Qよ、早くマルコを救って!

  • 5月21日読了。図書館。

  • 今回はミステリーというよりも冒険活劇。
    マルコの様子をハラハラ見守り、なかなか接触できないQメンバーにもだもだしたり。

  • このシリーズって、どう言ったら良いでしょうか?コメディ?サスペンス?そう思わせられるくらい、ドタバタしながら物語が進行します。それでいて、きちんと事件を解決するんですよねぇ。登場人物たちそれぞれの謎と悩みが、いろいろと解決する方向に走りそうです。

  • 2016.1.6ごろ
    端的に言って最高だった
    そもそもジプシーをロマと呼ぶことすらはじめて知ったが調べてみるとかなり興味深い
    デンマークにはまだヒッピーがいることもはじめて知った
    マルコのキャラクターが非常に良い

  • シリーズ第5弾。
    今回はミステリーと言うより、良質な冒険小説って感じで、逃走劇とアクションシーンがたまらなく良い。

    で、その逃走とアクション場面を生かしてるのが、Qの面々を差し置いて本編では間違いなく主役を張ってるマルコ。この子がいいんだよなぁ。少々出来すぎ感はあるものの、優等生がいないこのシリーズにとって、貴重な賢い良い子ちゃん。

    癖があるキャラばっかりのところに優等生を放り込むという展開が大成功している。マルコを脇役しておくのはもったいないなぁ。でもQの1キャラクターでは生かし切れないし、ここはマルコを主人公にした新シリーズを展開してみてはどうだろうか?まずは本編スピンオフって感じでもいいんだけどなぁ。と、無責任なファンは勝手な妄想を膨らませていたりする。

    今回は食われ気味の、本来主人公他メインキャラもそれぞれに色々あって、マルコとは真逆に全く使えない新キャラ(デンマークにもゆとり世代みたいなんあるんやろか?)が出てきたり、冴えないようにみせかけて実は日照り時期の少ないカールの恋の行方が新展開だったり…
    常連は常連で結構オモロいことになってきて、従前からのファンも楽しめるようなサービス精神が嬉しいぞ。

  • アフリカとデンマーク。
    公金横領と暗殺者、移民の犯罪組織。入り乱れるなか、組織で育った少年マルコは犯罪を強制される生活から逃れ正しく生きようとする。
    特捜部Qも、新たなメンバー?が加わりさらに迷走。
    今までのシリーズで一番面白かった。重苦しくなりすぎないのも良かった。

  • 今回は完全にQ課トリオが少年マルコ一人に食われてしまった感があったが、それによって面白さが損なわれるようなことはなかった。

    訳者あとがきにも書かれているとおり、読んでいくうちに最後まで無事でいてほしいと願いたくなるマルコの魅力が最大の見所。
    スリや物乞いで生きていかなければならない身であっても、心根は真っ当で賢く、向学心に溢れているマルコは、ひねくれ者だらけのこのシリーズにおいては珍しく清涼剤的な存在。アサドも癒しの存在だけど彼の場合はまだまだ謎が多いしw

    事件の発端はアフリカで起こり、そこからいったん別の事件を挟んでようやくマルコと特捜部Qが薄い接点で繋がってくるので、序盤で少々だれてしまったが、接点までの道のりをマルコが引っ張ってくれているので、やはりマルコの存在感は大きい。
    事件の最後に特捜部Qが全員一致で示したある2つの行為は、決して法的に正しいわけではないけれど、もともとアウトロー気質な彼らが下した判断だと思えば爽やかで人間味に満ちた情状酌量である。

    カールと犬猿の仲のビャアンが新たなポジションに着き、新たな一面を少しだけ見せているが、これもまだまだ謎だらけ。もしかしたらシリーズが終着駅に着く頃にはこの犬猿の仲が緩和されてるかも…と思わないでもないが、今のところ相変わらず嫌なヤツである。

    また、カールの恋人未満リスベトが新たに登場。個人的にはモーナに魅力を感じないし、カールがそこまでモーナを恋慕する気持ちがさっぱり分からないので、私はリスベトのほうに肩入れしたい。

    ハーディの状態が少しずつ好転してきているのが今回の朗報!

  •  特捜部Qはますます快調。もうここまでくれば当たり外れがないというか、事件そのものよりもカール、アサド、ローセと周囲のやりとりだけでも十分おもしろい。たくさんでてくるアサドのラクダ話なんかほんと秀逸。今回は犯罪者グループから脱走して追われるはめになった少年マルコの追跡劇。そこにアフリカ援助の名の下の汚職にまつわる殺人事件がからんで、コペンハーゲンの街中を逃げ回るはめになる。前作までと比べすと特捜部Qにしては過去の背景もなくスケールも小さいが、因果応報の結末とあいまって楽しめる。

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