know (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2013年7月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784150311216

作品紹介・あらすじ

超情報化を遂げた2081年の日本、京都。情報庁で働く主人公は、地球規模のネットワークシステムの中に、行方不明となった大学教授が14年前に書き残したメッセージを発見する

みんなの感想まとめ

未来の超情報化社会を舞台に、知ることの本質を追求する物語が展開されます。主人公は、行方不明の教授が残したメッセージを通じて、知識と真理の関係を探求し、過去の作品や文化との繋がりを感じさせる要素が巧みに...

感想・レビュー・書評

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  • 超情報化社会2081年 日本・京都
    know 知ることについて とことんとんとん
    言語化して追求を試みている小説

    知ることは悟る事、それは真理
    知らない事は、何か、それは未来

    続編が出ない「革命のリベリオン」や
    最後まで観ていない「PSYCHO-PASS」とか
    内容忘れたけど確実に好きだった「東のエデン」
    等々、小説の中では“走馬灯”という単語があったけれど 忘れかけてた過去に見た作品のイメージがあふれてきた
    だから ストーリーに多少の強引さがあったとしても SFとして素敵な仕上がりなんだと思う

    まあ、ひまわりめろんさんのレビューの二番煎じだけど 最後に「すべてを知る」先が
    京都であり 日本の古代へ繋がりをみせたところが受け入れやすかったかと思う

    • ひまわりめろんさん
      分かります
      いい感じのこと思いついても、だいたいひまわりめろんさんに先に言われてることって多いですよね
      分かります
      分かります
      いい感じのこと思いついても、だいたいひまわりめろんさんに先に言われてることって多いですよね
      分かります
      2024/12/12
    • おびのりさん
      うん、そう
      こんなのまで、読んでるのでありますか!
      って、思いますよ
      うん、そう
      こんなのまで、読んでるのでありますか!
      って、思いますよ
      2024/12/12
  • 本屋さんでSFの特設コーナーにての出会い。まるで壮大なアニメを見終わったような読了感。普段SFを全く読まない私が一気読みしてしまった。正直難しく感じるところもあったけどそれすらも新鮮!ラストがここまで美しい小説もなかなかない事よなあ。天才を描く小説を好きな人必読。

  • 頭に電子機器を埋め込んで、情報の収集・拡散速度が飛躍的に高まった未来が舞台。

    登場人物の名前がなかなか特徴的。細かい技術の話はお手上げ。だけど、知ることを突き詰めたこの物語の目的と帰結は結構現実的にも思え、すんなり腑に落ちて楽しめました。こういう未来がいつかくるのでしょうか‥‥。そういった想像力も掻き立てられる面白い小説です。

  • はい、ブクログの特集を見て気になって手に取りました

    もうブクログお勧めにも素直に乗っかって行きます
    2022年は「素直」がテーマです

    最後なんかこう背中がゾクゾクってしました
    つまりこれはゾクゾクってする終わり方だったということです(そのまま!)

    もちろんタイトルの通り「知る」ということがテーマであり人類が決して「知る」ことができないはずのものが裏テーマのようです

    凄い難しいこと言ってるんですが割とすっと入ってきたのは日本的なものが仲介役になっているからかなって思いました

    独特すぎる世界観があってとっつきにくい作家さんというイメージをブクログの紹介文からは感じたんですがぜんぜんそんなことなかったです
    他の作品も読んでみます

    • 辛4さん
      ひまわりめろんさん、おはようございます。
      あら~
      玉ねぎだけじゃなくて、本も最近高くなったような気がしますね。
      1冊2,000円前後だとうー...
      ひまわりめろんさん、おはようございます。
      あら~
      玉ねぎだけじゃなくて、本も最近高くなったような気がしますね。
      1冊2,000円前後だとうーん、と。
      今朝はFACTFULLNESSをKindleのサンプルページだけ読みました。
      わかったような気になったので、まあいいかなあ。。。やっぱりちょっと高い。私も図書館いってみようかなあ。
      アムリタシリーズはいまなら300円くらいでしたよ~
      2022/05/11
    • ひまわりめろんさん
      辛4さん
      おはようございます

      ブックオフあさってみます〜
      辛4さん
      おはようございます

      ブックオフあさってみます〜
      2022/05/11
    • 辛4さん
      わたしも常連さん。。。
      見つけられなかったらサンプル送りますよ~
      わたしも常連さん。。。
      見つけられなかったらサンプル送りますよ~
      2022/05/11
  • 近未来、電脳化が進んだ社会を描いたSF。

    脳に埋め込まれ、ネットワークから膨大な情報を取得・処理して脳を強力にアシストする「電子葉」。この電子葉の移植が義務化された近未来、電子葉脳に産みの親、道終・常一は、量子コンピュータを用い性能を格段に向上させた「量子葉」の開発に成功した直後に失踪してしまう。その14年後、道終は最後の弟子(御野・連レル)の前に姿を現すが、量子葉を装着した娘(道終・知ル)を連レルに託し、目の前で自殺してしまう。この知ルこそは「世界最高の情報処理能力を持った人間」、神にも等しい驚異的な能力の持ち主だった。

    こういうタイプのSFは結構好きなので、ワクワクしながら読めた。ただ、ラストは呆気なくて、失速した感がある。"死" をテーマの一つにしてると思うんだけど、 "死" についてほとんど描かれてない(敢えて描いていない)点にもちょっと不満が。

  • 未来の日本には、あらゆる場所に情報センサーがあり、そのセンサーを通じてあらゆる情報が集められる。そして、人間の脳には、コンピュータチップが埋め込まれ、その情報を受け取ると同時に脳内で処理する。主人公の女子中学生、知ルの脳には、量子コンピュータチップが埋め込まれており、情報処理能力が、普通の人間とは段違いだ。色々な経緯を経て、世界中でもう1人だけ量子チップを脳に持った人間と、情報のやり取りをすることとなる。それは、世の中の全てを知るための対話だ。対話を通じて、世の中の全てを知り、その後、死後の世界に旅立った知ルは、死後の世界の仕組みを知り、それをこの世界に伝えることが出来た、ということを暗示する場面でストーリーは終わる。
    ストーリー的にとても面白いSF小説。一気に読んだ。

    でも、「全てを知る」ことというのは、世の中の情報を全て集めてデータベースとして一箇所に保管し、それを処理できる量子チップの力を借りた脳を持つことなのだろうか?
    物語の中に、知ルが恋心を抱く場面がある。誰かを愛することは、経験してみないと、どういうことなのか分からないのではないだろうか。世の中全てを網羅する情報データベースに知ルはアクセス出来、愛するということの一般的な意味合いや定義を知ることは出来る。でも、それでは、「愛」とは何かを知ったことにはならないのではないか。そういう風に考えると、愛ばかりではなく、何かを失った悲しみや、何かを達成した充実感や、誰かを妬む気持ち等も同じように、経験してみないと、知ったことにはならないはずだ。とすれば、人間として生きるとは、何かをデータベース的に知ることではなく、どれだけ心を動かされる経験をするかに大きく依るのだろう。

  • 面白い映画を観終わったような心地よい感じが残るSF小説でした。

    超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。
    情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。
    その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった...

    Ⅰ.birth から V. death 、そしてepilogueへとぐいぐいと物語を運んでいく。
    コレ映画にしたらきっと面白い。
    超情報化社会ビジョンが興味深い。ICT屋さんが考えている未来ビジョンよりも愉しいw
    ハリウッドが好む建築物的な未来造形ではない。
    見えている世界はあまり変化がない、しかし見えていない世界を感じ処理しようとする捉え方が面白い。
    情報爆発社会とかビッグデータとか今でも言っているけど、もっと精神世界へと踏み込んだ超情報化社会観。


    「哲学は自然科学の最前線だよ」

    知らないことを知ることは悦びです。
    知る対象は過去、現実の世界、そして異性だったり。
    本を読むことは知らないことを知るとても愉しい手段です。

    知らないを知り、知り得たことから未来を知ろうとする。
    うん、愉しい。
    御野・連レルと恩師・道終・常イチとのやりとりに惹き込まれた。

    『know』は小難しいSFオタク向けの物語ではなく、エンターテイメント性も盛りだくさんです。
    御野・連レルが出会った少女が魅力的。
    最初は全知全能のロボット?と思ったw
    後半に出てくる御野・連レルと少女のとあるシーンは必要ないかと思ったが...
    (そんな所は悪い意味で映画的に感じた)

    野崎まどさん、興味深い作家さんです。

  • 情報のやり取りは脳に埋め込まれた「電子葉」で処理がされるのが当たり前の未来社会。全知を手にいれるために行動する天才学者とその娘。

    ブラックホールの中を覗ける場にいたら、覗きにいくだろうか?2度と戻ってくることができないとわかっていても。知りたいという欲求を叶えるために、天才はあらゆる準備を重ねるのだ。凡人には思いもよならい方法で。
    今回も私の想像を超える世界を見せてくれた作品でとてもおもいしろかった。

  • 人間の脳に情報通信することができる電子葉移植が義務化された未来が舞台のSF小説。
    何となく「攻殻機動隊」を連想したが、本作はSFとは言え名前、文体などラノベ感が強くサクサク読める。ただ少女の目指す目的は、あんなに急がなければいけない問題だったのであろうか…と疑問が(汗)

  • 脳に情報処理・検索デバイスを搭載した電子葉を植えることが一般となった世界のSF小説。
    世界観が良い!面白かった。

    伊藤計劃のハーモニーに似てるなっていう第一印象。
    少しラノベ感が強かった。
    設定的に仕方ないのかもしれないけど、ちょっと異能力バトル感あった。もう少しキャラ立ちよりも世界観を楽しみたかった気持ち。
    面白い設定だっただけに、もう少し楽しみたかったなあ。

    最後の方は抽象的な部分も多かったけど、綺麗に纏まっていて素敵な終わり方だった。


  • know
    著者| 野崎まど
    出版| 早川書房
    発売日| 2013年 7月24日

    「哲学は自然科学の最前線だよ」

    ーーーー
    どれほど情報化が進んでも、人類が知り得ない情報ってなんだろうか。その一つの解を与えてくれる。「知る」ということは何なのかを知れる。

    さすが野崎さん、ぶっ飛んでる。という印象。

    高度の情報化された社会で、人々の脳「電子葉」と呼ばれる、情報処理機器がの取り付けが義務化された世界のお話。
    電子葉を使えば、今私たちがPCやスマホで行っている、調べ物や、メールの確認、運転ナビ、通話など、大体のことが、目の動きや思考、ジェスチャーだけで行える。その結果は、空間にディスプレイされるのだ。この電子葉を開発した天才道終・常が本当に知りたかったことを、教え子である卸野・連レルが、一人の少女とともに探しに行く物語。一人の天才が、天才でも知り得なかった、知識とは何だったのか。

    いつかあるかもしれない、でもいつまでもないかもしれない、世界を生成AIも量子コンピュータもまだ完璧に開発されていない2013年に書き上げている野崎さんには、驚かされる。やっぱり、このあるかもしれなくて、でも絶対ないだろうというSFと、突拍子もない結末を作り上げる世界観の設定に、脳が麻痺する。

    この本の面白いのは、高度情報化社会になったときに起こるかもしれない技術革新と、それに伴う社会的な差別を書き出している点だと思った。情報化する社会に、異を唱えているようにも感じたし、恐怖も感じたのだ。

    「知りたい」=「生きること」のハズだったんだけどね。

    あと野崎さん、宇宙、宗教、神話、好きなんですね。

  • 人生で3冊目のSF、充分面白かった。圧倒的な世界観と設定の緻密さ。しかしそれだけで終わらず、しっかりとしたストーリー展開と素晴らしい読後感がある。途中から登場する1人の少女をキッカケに、前半とは全く異なる話になっていった。

    設定も天才的ではあるが、全てを追おうとするとかなり難解であり、序盤は設定に入り込むのが少しキツかった。

    因みに本題からはそれるが、SFの中でもより現実的に則したものもあれば、よりアニメっぽい、ラノベっぽいものもあるように思うが、自分はあまり後者は得意ではないのかもしれない。
    それは個人的には良くない考え方に根ざしていると感じる。というのも読書とはアニメなどとは違うべき、といった無意識の思想がある気がする。さしずめ、せっかく読書をするのだから、身になるものを読まなければ、といった固定観念だろう。それはあまり好ましくないので今後もできる限り選り好みせず、幅広く読書をしていきたい。

  • こりゃすげえや…
    舞台は2081の日本。
    PCや携帯は過去の産物と化し、人の脳には”電車葉”が埋め込まれ、街中に情報読込物質が塗布された、まさに超情報社会。
    情報庁に勤める”クラス5”の は、電子脳ならぬ”量子脳”を埋め込まれたクラス9の”道終知ル”が掲げるある目的に付き添います。

    •どこにいても何をしてても他人に筒抜けのクラス0から、場合によっては違法に当たる行為も正とされるクラス5,6まで、情報についての階級分けが行われた世界線は不穏感たっぷりで少し怖い!
    •”知る”ということに対して作中で線密な考察が興味深かった!
    •電子脳を介して情報によるバトルが展開され、ワクワクが止まりませんでした。
    •ラストシーン、亡くなる直前の子供の「死んだ後の世界なんて、子供でも知ってるよ」という台詞が、知ルが死後の世界から生き返ったことの暗示として描かれていて激熱すぎた。

  • 超情報化社会。大量の情報を処理するには、人の脳は脆弱すぎた。
    しかし、人造の脳葉〈電子葉〉の移植という技術が開発され、人々が膨大な情報を瞬時に活用出来るようになった現在、“情報格”=クラスにより定められた、新しい格差が生じていた。

    情報庁に勤務する御野・連レルは、0から6までのクラスの中でクラス5の能力と権限を持つトップ官僚。
    彼の恩師で天才研究者の道於・常イチは14年前から行方不明だったのだが、彼の残した暗号を読み解いた御野は、道於との再会を果たす。
    そして御野は、クラス9…ケタ違いの情報処理能力を可能にした〈量子葉〉を移植された少女、道於・知ルを託されたのだったが…


    てなことは読んでもらうことにして。
    『タイタン』が面白くて追いかけ…というか遡り始めた野﨑まどさん、3作目。
    まずは、近未来のSFを読んだ満足。現在の延長に、確かにありそうなリアリティがいい。
    すぐにでもアニメ化されそうな、文章だけでスタイリッシュな映像を思わせるのもいい。

    そして、birth から始まった章立ての、生まれて死んでその先にあるもの、最後のエピローグの余韻が良かった。
    知ルは、間違いなく帰ってきたのだ。

    幸福かどうかなど、どうでもいいこと。知れるだけのことを知りたいから、という力の凄まじさ。
    死んだ後のことまで知ることのできるようになった世界は、恐れることがない世界ではあるだろうけれど、何に夢を描き望めば良いのだろう。


    細かい事を言えば、登場人物の名前が凝りすぎて物語に入りにくいとか、こんな時代に制服とかどうでも良さそうなのに…とか、知ルは御野と実践しなくても良かったんじゃ…などなど、ちょっとした違和感はあるけれど。
    そして、ひたすらカッコいい感じで登場をした御野が、何とも微妙なダメさと有能さのスキマみたいなキャラに落ちついていくのが、お気の毒。

    作品世界の、超情報化世界のスピードに乗って、危うすぎるジェットコースターに乗せられた気分を味わう。たかがスマホやPCのスキルでギャップを感じるいまをわらう。
    トリップできるSFの面白さだと思った。

  • 野崎まどさん、5作目、読了

    超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都を舞台に、「知る」とは何か、
    「全知」とは、前人未到の領域を抜けた先にある「知る」とは何を知るのか、まさに「know」をテーマとしたSF小説

    まあいわゆる電脳化みたいなことなので、見たことあるような話といえばそうなのだが、
    この小説で私が面白いなと感じたのは、超情報化社会を謳い、一瞬で世界中の情報が調べられる世界で、物語を推し進めるのが密教の『曼荼羅』や『悟り』の境地、『生と死』あるいは古事記以前の『神話』など、知識というよりも形而上の概念が中心であるということ。
    最初、設定を見たときに感じたこととはまるで違う展開を中盤以降に見せてくれて、いい意味で裏切られた。

    物語のラストも、『え、終わり?!』と思ったところから、これまたいつものように考えもしなかったエピローグが出てきて、『いやいや、作者の頭の中はどうなっとるんだ』と呆気にとられた。

    いやほんと、最後、あれどういうことなのよ。どんな世界、それ?

    それほど衝撃的な内容というわけではないが、文体は軽いタッチで読みやすく、しかし結構SF要素はあるので、気軽にSF読んでみたい人にはおすすめできる作品
    あと、京都が好きな人にとっては、まんま京都の中の話なので、知ってる場所が出てきてにやりとできるかもしれない。

  • 全ての情報を「知る」ことで行き着く世界とは何なのか。生きるために知り続けた少女が辿り着いた終着点と結末、それがもたらした新しい世界の在り方、そしてエピローグの締め方が本当に美しく、「いいSFを読めた」という高い満足感を得られました。どことなく「ハーモニー」に近い世界観(情報に管理された社会の在り方や、個性的な名前など)も好みでした。

    ただ、割と展開が力技に感じられたことと、主人公が好みではなかったこともあって、途中までハマり切れなかったのだけ残念でした。とはいえこれは個人の好みの問題なので、間違いなく日本SF小説の傑作の一つだと思います。

  •  知る大切さを改めて思い知らされた作品。
     最後の方は読者置いてけぼりでよく分からなかったが、情報化が進む今の世界に合っている本だと思うので、一読の価値はあると思う。
     特に、"覚悟"の話は興味深く読めた。
     本書で、想像力は知識によって左右されるものと語られており、読書をする意義が、自分の中でより確固となるものとなった。
     

  •  2081年、国民の脳に「電子葉」を移植することが義務付けられ様々な情報に瞬時にアクセルすることが可能になった日本。日本の情報庁で働く連レルは情報コードの中に恩師であり行方不明となった研究者道終の残した暗号を見つける。

     今まで読んできた野崎作品と比べるとギャグの部分はないものの、SFの世界観、設定としてはしっかりと作りこまれていると感じます。

     他の野崎作品と共通しているのは、主人公が天才に導かれて(振り回されて)今まで見たことのない世界の一端が垣間見えるように思えることではないでしょうか。凡人である自分も主人公大変だな、と思いつつも、天才と共に知らない世界に近づいていく主人公がうらやましくもあります。

     そしてオチのヒネリ具合がいいですね。道終から預かった少女の命令で連レルはお坊さんの話を聞きに行ったり、御所に潜入したりと、目的が見えないまま振り回されるですがその最終目的はとんでもないところに…やっぱり野崎さんは一筋縄ではいかないですね。

     エピローグはとても意味深。人類は果たしてそんな極致にたどり着けるのか。知りたいような知りたくないような…

  • 私たちが“目で見ている”ものは全て“脳が見せている”ものだ。
    “脳”の働きは完全には解明されていない。それこそが“AI”がひとの脳を越えることができない理由だ。

    舞台は高度に発達し、情報取得によって階層化された情報社会。
    情報庁御野参議官は高度な階層にいながら、14年前に失踪した天才道終教授の痕跡をさすらっていた。
    ある日、道終教授の残したメッセージを解読した御野は、次世代型情報器官を持つ少女と逃亡の旅をすることになる。

    途中からアニメのエスパー(死語?)たちの戦いみたいになってやや興醒めしたが、さすがにエンディングまでのあいだに多少の修正がなされた。

    ひとは情報を得ることが幸せなのか、何も知らない方が幸せなのか……

    少なくとも、多過ぎる情報はただの模様のようで、感動は生まれない、と、思う。

  • 超情報化社会となった世界のSF小説。人々は脳に電子葉という人造の脳葉をつけており、それを使って様々な情報を瞬時全て知ることができる。
    しかし、万能な人造脳葉をつけていても、生きている限り知ることができない情報がある。それは一体……

    あかりんがおすすめしていたので読んでみたが、正直自分には合わなかった。
    知ルが出てくるまで(前半)は停滞気味で読むのがつらかった。この作品の世界観に適応してないのもあいまって。
    でもラストの終わり方は好き。

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著者プロフィール

イラストレーター。作品に『ハーモニー』(伊藤計劃・著、早川書房)、「乙女」シリーズ(折原みと・著、ポプラ社)など。

「2019年 『名作転生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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