- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152099389
感想・レビュー・書評
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この本を通して、色々なことを知れた。
女性器切除のことも名前は知っていたけれど、具体的なイメージを持てていなかった。
言葉を失うような経験を持つ人間が、この世界にはまだまだ沢山いる。
恵まれたことに、私はソレーヌ側の人間。
今年からPLANに寄付をし始めたけれど、お金を差し出すだけでなく、もう少し深く関わっていきたいな、とこの本を読んで思う。
闘いは終わっていない。 -
クライアントの自殺により心を病んでしまったエリート弁護士の主人公ソレーヌが、自身のセラピーとして「女性会館」で代筆ボランティアをしながらその女性たちと、自分と気持ちを通わせていくというストーリー。
実在する「女性会館」に集まる女性たちは、貧困・暴力・性犯罪などに苦しみ逃げてきた、弱い立場にいる者たち。
手紙を代筆するにあたり彼女たちの人生を知り、想像を絶せる苦難と向き合うソレーヌの気持ちの動き、"勝ち組"のソレーヌもまた彼女自身の苦しみがありそれに向き合っていく姿、女性たちとソレーヌの間にある"格差"にも気づきながら互いに心を通わせていくところに心を揺さぶられた。
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人は生きている限り、希望を持つ権利がある。
ここに生まれてきたのに、
ここに居場所がなくて一体どうするというのだろう。
一人でも多くの人に屋根を。
あたたかな居場所を。
いつだって、たった一人の孤独で生命は生まれないのだから。
愛は知られずにして、人を終わらせてしまう。
愛の不在、それが凶器と成り変わる。
そこに手を伸ばすのが「死」だけなんてやり切れない。
愛を知らす。
空気が当たり前のようにあって息ができるように、
愛の存在を知らす。
「生きていく」というその強さ。
ページをめくるたびにそんな風が生み出される。
それはこの作品とともに、多くの人と巻き起こしたい、新たな希望の風だ。
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2021/01/15予約
半年待ちで楽しみに読んだ本。
100年前のパリと現在のパリ。
女性の立場も弱かったであろうその時代に、倒れるまで頑張り、貧困女性を救うため一生を捧げた女性がいた。
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鎮魂と再生。
自助共助の心と生きる力を与えてくれる。
よい本だった。 -
良くも悪くもリーダブルでシンプル。フェミニズム文学的なメッセージには共感するが、「元キャリア女性が、困難な立場の女性のための施設で自分を取り戻していく」とは、「持てる者」の視線から見た話としていささか単純だ。「三つ編み」が3つの世界、こちらは2つの世界を行き来する。その関係も前作よりわかりやすい。
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さらっとすぐ読めた。落ち込んでる時に少し元気もらえる。