少年少女飛行倶楽部

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163281605

感想・レビュー・書評

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  • この作者の作品をずっと続けて読んでいると、登場人物の性格がほかの物語でもでてきたりしたなと既視感におそわれるのですが、この部長さんだけは「お初にお目にかかります」といった感じで気に入りました。
    それにしても主人公、中一なのに人間できすぎ!!

  • 実はめんどくさがりだけど、やるべきことはきちっとしたいくーちゃんこと海月が、幼なじみの樹絵里に押し切られて入部することになったのは、斎藤神という名前も態度も偉そうな人が部長を務める飛行倶楽部だった。

    海月、樹絵里、神に、いい人な中村海星先輩に、月が二つでるなるなと読む高所平気症の朋、野球は苦手なぽっちゃり球児くん、名前は普通だけど性格は最高に悪いイライザこと良子。
    珍名な上に変な人ばかり集まって、主人公のくーちゃんが大変苦労する話。
    少年少女の青春ものは大好物なのでかぶりついて読んだ。
    中学生らしく、ちょっとおばかでにやにや所も多くて、ほろっとするとこもあって大変面白かった。
    とにかく神が変な人だし、みんな空気読めないしイライザは意地悪すぎだし最初はちょっと…と思ったけど、だんだんみんないろいろと考えてることがあるのが分かってほろっと愛しくなった。
    ただ、薄い。こんなに魅力的な子ばかりなので、あっさり終わってしまって寂しい。あの子たちをもうちょっと見ていたかったので、もっと濃く書いて欲しかった。
    あと、くーちゃんのこの先は苦労しか見えない。(いい意味で?)がんばれ。

  • いやあこれは良い。

    なかでもいそうでいないヒロインの造形が素晴らしい コイバナ的にも抜群で、いやもうにやにやがとまらなかったです、はい。

  • だいぶん前に談話室で薦めてもらった作品。

    いやー!すごく良かった!
    爽やかな青春ものですね!
    くーちゃんこと海月とカミサマこと斎藤先輩のあまずっぱい関係に、読んでる最中顔がニヤけました。
    それに斎藤先輩が個人的にものすごく好きです。
    こういう、変わった人に惹かれる…。
    偉そうで頑固でド変人なんだけど、思ったことは割りと素直に言ってくれる斎藤先輩が…………好き!

  • とても読みやすく、中学生らしい、複雑になり始める人間関係を丁寧に捉えています。 尚かつ どこかファンタジーのようなわくわく感を得られる、とてもすばらしい小説だと思います!! 「若いっていいなぁ…。」と思える1冊^^
    読書を始めてみたい!…と思う人は、この本をきっかけに始めてみるのも
    悪くない!! きっと、読み終えた後に、心がほっとすると思います^^

  • 加納 朋子
      文藝春秋 (2009/04)

    初めての作家
    図書館で借りてきました

    とっても明るく気持ちよく すっと読みました
    はじけました

    著者は朋子さん 裏表紙の朋子るなるなと同じですね
    名前も面白かったな 親の願いが呪いにまで・・・なんて

    ≪ それぞれの 個性を混ぜて 空を飛ぶ ≫

  • 中学校の部活動「飛行倶楽部」にはそれぞれの理由を抱えて入部してくる。飛行倶楽部はうまく離陸できるだろうか。
    小学校でもない高校でもない大学でもない、中学という独特の枠で繰り広げられる少年少女たちの真っ直ぐな姿勢が微笑ましい。
    まるで似つかないが、自分も中学の部活動を思い出した。

  • 爽快な青春小説!
    海月と書いてみづき、海星と書いてかいせい、樹絵里、朋と書いてるなるな、球児、神、ととにかく変わった名前の奴らが集まり、あろうことか空を飛ぶクラブを立ち上げる。
    これはあれかな、設定の面白さで空回りして中身はつまらないパターンかな、と危惧したのがバカだった。
    登場人物は決して少なくないのに、一人一人がとてもいい個性が出ている。
    主人公、海月の母やスーパー星川の店主といった大人たちも暖かく面白く彼らを見守ってくれている。
    ぶっきらぼうな部長、神のキャラが私としては一番魅力的。
    大人になったらなかなかない、夏休み。もう戻らない学生時代の夏休みを、追体験したような気持ち。
    読むなら断然、夏がいい。

  • 中学生になった海月は幼馴染のジュジュに引きずられるように飛行クラブに入部してしまう
    シスコンで癖のある部長、野球部と掛け持ちの中村先輩、野球好き両親に歯向かえない運動音痴の餅田、金持ちお嬢様のルナルナ
    部活のメンバーで熱気球での飛行実施を目指し、資金を作り文化祭の朝、気球を上げることに成功
    ただ、マンションのベランダへルナルナを助けに行くところは別になくてもよかったかな

  • とってもさわやかな青春小説です。

    海月の一人称で書かれていますが、部長のカミサマ、好青年の海星くん、甘えん坊のようで実はいろいろな思いを抱えていた樹絵里、ユニークなるなるなに球児くん、イライザ。
    海月のひとり突っ込みもおもしろいし、個性のある友達も生き生きと魅力的に描かれています。

    中学生のクラブ活動をテーマにほんとにさわやかに、明るくおもしろく、でも、中学生の頃って、そんな風に考えたりしてたかなぁとちょっと懐かしいような気分にさせてくれる1冊でした。

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著者プロフィール

1966年福岡県生まれ。’92年『ななつのこ』で第3回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。’95年に『ガラスの麒麟』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『掌の中の小鳥』『ささら さや』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』『トオリヌケ キンシ』『カーテンコール!』『いつかの岸辺に跳ねていく』『二百十番館にようこそ』などがある。

「2021年 『ガラスの麒麟 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加納朋子の作品

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