タイニーストーリーズ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 821
感想 : 121
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163296906

感想・レビュー・書評

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  • 何のつながりもない、雰囲気もバラバラな短編集。一編ごとに時間を区切ってゆっくり読めるのが短編なのに、一気に読んでしまった、そのくらい、読ませる小説。
    「百年生になったら」がたまらなく痛快で好きだなぁ。

  • 短編集だから半身浴のお供にしてた。
    色んなラブストーリーつまってます。

    皮肉なものや、軽く狂気じみたもの、電柱とお花のピュアラブや、若い恋、
    山田詠美節炸裂のGIとのラブストーリーなどね。

    読みやすいよ。
    ただGIとの物語は個人的には実はあまり得意じゃないのだけど...

  • さくさくと読める短編集。著者の書く、濃い小説も凄く好きなんだけど、こういう短編も面白いなぁと思う。ユーモラスだったり、軽くホラーだったり色々なんだけど、奥の方に常に著者の優しさというか愛情を感じる。どの作品を読んでも、いつもそう。そういうところが好き。

  • 山田さんの短編集

    面白かったような
    意味わからなかったような

  • 山田詠美の本久々に読んだなぁ。
    タイトル通り、ほんとにちっちゃなお話たち。

    すごく楽に読める。
    そんでまぁいろいろ入っているので、
    気に入ったり気に入らなかったりする。

    でも気に入らなかったのがあっても嫌だなぁと思わない。
    そういう感じがちょっと不思議でした。
    まぁこんないろいろな話があるんだからそうだよねって感じ。

    雑多なんだけど、全体で見るとまとまっている気もして、
    あぁ山田詠美が書いた本なんだなぁって思った。

    一気に読んじゃう必要なんてなくて、ちょっとずつ読むのが楽しい。
    私はわりと一気に読んじゃいましたが(笑
    寝る前にひとつ、とか、休憩時間にひとつ、とか。
    そういう読み方もまた楽しそうだな。
    そんで折に触れて、読み返したくなるような本。

  • 死んだ母の遺品に「パパ」という言葉が使われ物議をかもす
    「マーヴィン・ゲイが死んだ日」
    人間や犬に辟易していた電信柱がさくら草に恋をする
    「電信柱さん」
    アルコール中毒治療のため入院中の夫を見舞う
    「催涙雨」
    日本を離れるアメリカ人兵士と慣れない横浜で落ち合う
    「GIと遊んだ話(一)」
    普通の不幸な主婦が百歳に向けて目標を立て生き生きしだす
    「百年生になったら」
    幼い頃から王女様と小間使いのような関係を続けている
    「宿木」
    大ファンである女流作家に声をかけられ有頂天になる
    「モンブラン、ブルーブラック」
    酔うとヴェトナム戦争の武勇伝を話し出す老兵と踊る
    「GIと遊んだ話(二)」
    優秀で要領のいい兄と自分、ホームレスを比較する
    「微分積分」
    ドラマティックな恋愛を演出するためお互いの裕福さを隠して不倫をする
    「ガラスはわれるものです」
    思いやりをもつためにお金を稼ぎまくる
    「LOVE 4 SALE」
    知性があると思って結婚した男はただの本好きだった
    「紙魚的一生」
    親友と兵士と一緒にキャンプ富士に忍び込む
    「GIと遊んだ話(三)」
    パン屋の兄弟の兄に完璧に征服されたいと願うようになる
    「ブーランジェリー」
    猫好きのおじいさんの家に通ううちに介護士のお兄さんに恋をする
    「にゃんにゃじじい」
    父とは違い人前で泣かない男に育て上げられ、母の死後涙が尿となる
    「涙腺転換」
    下の階に住む夫の浮気が原因の夫婦喧嘩にうんざりする
    「GIと遊んだ話(四)」
    大学講師をしながら定年後の年上の男と不倫を楽しむ
    「クリトリスにバターを」
    大学教師の彼女からマリファナを教わる
    「420、加えてライトバルブの覚え書き」
    小学校の頃いじめられていた女に復讐をするべく近付く
    「予習復讐」
    離婚の決意をしたとき、浮気して別居していた夫が戻ってきた
    「GIと遊んだ話(五)」
    装画:3rdeye 装丁:野中美雪

    前向きになれるのかと思いきや最後に落とされる「百年生になったら」、
    大好きな女流作家に自分の経験を盗まれる
    「モンブラン、ブルーブラック」、
    大人と子供の境にいる少女の気持ちが描かれる「にゃんにゃじじい」
    が好きでした。
    「電信柱さん」「紙魚的生活」「涙腺転換」は
    ファンタジックな感じがして少し意外。

    GIシリーズは得意分野なのだと思いますがあまり好みではありませんでした。

  • 小気味よい短距離走を観戦しているみたい。

  • こんなに面白いとは思わなかった。ぎっしりみっちり詰まっているのでエキス濃厚、体臭むんむか。きっと人間が好きなのだね。だからこそ面白かった。人間のこと好きな人の小説って嫌いな人の小説よりもずっとずっといいものだと思うんだ。自分だって人間なんだもん。
    うん、そう思う。

  • 表紙がかわいい、だけじゃない。おもしろいし、言葉遣いが好き。
    手元に置いときたい一冊。

  • 短い話がいっぱいで読みやすかった。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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