まひるの月を追いかけて (文春文庫 お 42-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 4469
感想 : 399
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167729011

感想・レビュー・書評

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  • 思わず奈良に行きたくなるような、そんな情景描写と謎めいた展開が良かった。
    途中に童話を挟みつつ、舞台効果もあって、一体どんなオチが待っているのかと思ったら……個人的にはオチがいまひとつでした。
    思い返してみると、伏線はあったのですよね。
    切ない愛の形というのも、伝わってきたんですけど……これまでの話の流れからして、ミステリーとかファンタジー系のオチを勝手に期待していたので。

  • 久しぶりに再読。これ、ストーリーは別に好きじゃないんだけど。奈良をゆっくり歩いてみたくなる。私は生粋の<旅行嫌いで机上旅行好き>だから、そういうわけで結局ずるずる本棚に居座っていて、今回もやっぱり手放さない気がした。静の性格はまさに恩田陸!な女主人公で好きだし。まぁいいか、まだしばらく本棚で。机上旅行@春の奈良、楽しかった。

  • 不安を抱えたまま、旅に出る。。。


    母親の違う兄の彼女、1度しかあった事のないその女性に誘われて、失踪した兄を捜す旅へ。


    でも、それは仕組まれた旅。

    何かを捜す旅。。、


    旅を進めて分かった真実が増えると、嘘も増える。


    最後に辿り着いた真実は、思いがけない切ない恋愛の形だった。。。

  • 話の中にいくつかの童話を差し入れる構成がおもしろかった。

    ラストのオチは、なんだかなぁ・・。

    執着心をどのように昇華させるか、それぞれの登場人物の選んだ方法の違いが興味深い。

    振り返ってみるとおもしろい話なのかも。

  • 何年ぶりかわからないくらいで読み返し。
    恩田作品の中では、比較的ちゃんとオチがついている方なのではないかと。
    奈良を旅する話しなので、観光案内や地図を片手に読むとより楽しめるのではと思います。
    昨年奈良に行きましたが、その前に一度読んでおけばよかったです(^_^;)

  • 最後まで、登場人物の気持ちが理解できず、話についていけなかった。

  • 初めて読んだ時、無性に奈良へ行きたくなった。飛鳥も山野辺も、雨の中歩いてみたかった(実際に行ったら、小学生の遠足集団がわらわらといて、牧歌的な雰囲気はまったくなかったけど)。

    奈良という舞台装置が程良く効いた『物語』。話が二転三転するけど、基本、奈良を歩いて話して歩いての繰り返し。もし舞台が京都だったら、多分、まったく違う印象の話になっていたのでは。

    話の終わりに不満はないけれど(ただ妙子の退場は少し強引すぎて残念)、あの後の母娘関係がどう変わったのかちょっと気になる。

  • 【たった一行で世界を変える】

    きゅっと心臓を掴まれる。苦しいのに頭は軽い。恩田作品は本当に素晴らしい。ネタが分かっても、それを凌駕できるほどの心の揺らぎの表現で満足してしまう。なるほどと、それから切なさが込み上げて、一ページに戻りたくて仕方ない。

    とても、よかった。

  • もったいぶった感はあったけど、最後の最後。やられました。どんでん返しとまではいかないけれど、最後にいつも通り、恩田さんにやられました。

    キーワードは「旅」なんかな?
    うちとしては「主人公」なんだけど。

    みんなが秘めた想いをもっていて、それを簡単に愛だといってしまうのは何か違うくて、この本ではいろんな人のそんな感情がごちゃまぜになってて、最後の最後で、それぞれの想いがちゃんと形になってわかって、行くべき場所が見つかって、新しい物語が始まるんです。

  • 奈良に行きたくなる小説。淡々としている雰囲気の中で、ストーリーは色々展開があって飽きさせない。オチもなかなか。もしかして?まさかね。ってかんじ。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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