まひるの月を追いかけて (文春文庫 お 42-1)

著者 : 恩田陸

• 文藝春秋 (2007年5月10日発売)

感想・レビュー・書評

[ナンセンス山野さんの感想 · 2016年8月7日]

全体的には「面白くなくない」って感じでした。

個人的には、最後のオチに向けての盛り上げ方が弱いと感じたナリ。
「ああ、コレをオチにするんだぁ」って感じ、忘れてたと言うか、読んでいてそこまで需要な感じがしなかったので、気にしてなかったナリ。
なんで、全然ソレを「知りたい！」とは思わなかったナリ。
って所で「満を持して」な感じで最後に持ってこられても、「ふ～ん」って感じてしまったと言う訳。

でも、全体の雰囲気は悪く無いんで。

[craft1480さんの感想 · 2016年2月10日]

白昼夢

[velikiy99さんの感想 · 2015年12月21日]

中学で奈良・飛鳥地域に研究旅行へ行く前に，国語で配られた本．主人公ともう一人別な人物が，2人して奈良盆地一帯の寺社を巡る話で，舞台となっている地域を探訪したことがあると，「ああ，あそこね」となる場所がしばしば出て来る．
それにしても最初に読んだ当時は「この人達は結局何がしたかったんだ?」としか思えず，同時にそういった感想というのは，単なる自分の未熟さから来るものだろうと自認するところでもあったのだが，時間を置いて改めて読んでみても，依然として同じような感想しか出て来ないのは，自分が大して成長していないという証左なのか，果たして…?

[niyuhatuさんの感想 · 2015年12月20日]

悪くないけど、期待しすぎて虚無感が。彼の好きな人は結構前半でなんとなくわかってしまった。

[yuko-romarinさんの感想 · 2015年9月27日]

旅と旅行の違いについて
昔授業中にそんな話をした先生がいた。
「旅行は日常生活を離れて違う土地に行く事によってリフレッシュさせること。
旅は違う土地に行って普段の生活、または人生そのものを省みること」
請け売りだと思うけど、上手いこと言うなと思った。

『黒と茶の幻想』は正に旅の話だし、『夜のピクニック』も知らない土地ではないもののある種の旅の話だと思う。本書もそんな旅の話の一つ。『三月は深き紅の淵を』の第2章「出雲夜想曲」に似ている。

行方不明の異母兄を兄の彼女と一緒に探しに行くのだが、物語が二転三転して目が離せない。久しぶりに恩田陸ワールドを堪能した。

[なぁなさんの感想 · 2015年9月23日]

恩田陸っぽい。あっさり人が死んでしまうあたり。不気味なホラー感があるのにほのぼの感もどこか見えるような。

自分の嫌いな母親に想いを寄せる義理の兄との再会ストーリーなのだと思う。これは静の物語なのだ。 不思議な人間関係のなかにいる義理兄、研吾。
出家してしまう、これはオチなのか、それとも奈良を舞台にした小説には自然の流れなのか。

最後、研吾と「女」とてしか見れない母親と同時に会う静はどんな顔をして帰ったのだろう。

[hachi824さんの感想 · 2015年9月21日]

奈良によく行くので読んでみましたが…
登場人物の独特な陰が、私には理解できないなんとも言えない雰囲気のまま話が終わってしまった。
途中の物語の意図が、私にはよく分かりませんでした…

[solala06さんの感想 · 2015年7月16日]

再読。
恩田節にありそでなかった寺社仏閣舞台の小説でしたが、それゆえの出家ENDってわりと斬新なのな。歌舞伎かよ！！

[mikichaaaaanさんの感想 · 2015年7月14日]

20150714

[こあさんの感想 · 2015年6月27日]

初回レビューを書いてなかったので、再読ですがこちらに感想。

2015年06月26日
エアの二日をつかって再読。
恩田さんは地域描写がとてもうまいのかもしれません。というのも、長崎を舞台にした恩田さんの別作品(黄昏の百合の骨)を読んだときは、長崎に強く惹かれて行きたいと思ったし、今作では物語に登場したいくつかの場所を巡って実際に旅をしたいと思いました。そして、こういった気持ちになるのは恩田さんの作品がはじめてで。

お金をためて初ひとり旅。
場所は奈良もいいな。

静、妙子、研吾、そして優佳利。
所々にはさまれる童話や民話の類の話にも、本編とは別に興味をそそられます。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。