スリーピング・ドール 下 (文春文庫 テ 11-20)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167812027

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  • 追う側、追われる側での出し抜き合い…ペルを巡る事件や人間関係を紐解くプロセス…逃走中のペルが起こす事件と、それを阻止しようとするダンス…息詰る対決がスピーディーに続く中、交通事故で夫を亡くし、2人の子ども達や両親と暮すダンスの日常も挟まり、実に豊かなドラマが展開する…そして終盤は“どんでん返し”の連発だ…

  • 2007年発表
    原題:The Sleeping Doll

  • リンカーン・ライムシリーズには魅力的なキャラが何人も出てくるが、その中でも気になっていたキャサリン・ダンスを主人公としたシリーズが刊行。待ってました。
    キネシクス? キネシオロジーと何か関係が?というのが最初に聞いた時の感想だったが、意味を考えてみれば当たり前。のっけから、ペルの尋問で魅せてくれる。
    その後、脱獄・逃亡・追跡となっていくのだが、ストーリーはさすがディーヴァー、どんでん返しというか、章が終わる前とその続きで、そういうことだったの!? というのが何回あったことか。(ひーふーみー)
    そしてラストでも、こうきたか、と唸る。何かあるだろうなとは思っているのけど、その何かの中身を論理的に当てられたことが一度もない。
    シリーズは続いているそうなので、わくわくしながら続きを待つ。

  • 図書館で。ライムシリーズでも出てきた尋問のプロのスピンオフ。いつもの証拠物件からの割り出しではない、別方向からのアプローチでどのように犯人に迫るのかなあと楽しみにしていたのですがそこまでびっくりはなかったです。

    ダンスが取調べを行ってすぐに犯人が逃げてしまうのである意味一番の彼女の見せ場であるはずの嘘発見機能があまり発揮されてない。これならライムシリーズに登場した時の方がずっとダンスさん活躍していたような。
    そして警察官だって一日中事件を追っている訳ではないだろうけれども彼女のデート事情とか父親の誕生パーティとかは結構どうでも良い。日本だったら多分結構叩かれるだろうなあ…。取り調べ中に服役中の犯罪者が逃亡している時、担当捜査官は勤務後自宅でパーティを開いていた、とかね。ここら辺はお国の差、という所でしょうか。

    とは言えディーヴァーらしいあっと驚かせる展開があり、そうだったのか、という発見もありました。でも自分はライムシリーズの方が面白いと思いました。今のところ。

  •  尋問とキネシクス(ボディランゲージ分析)を得意とする、カリフォルニア州捜査局(CBI)捜査官キャサリン・ダンスは、厳重に警備された裁判所内の取調べ室で、刑務所から送られた受刑者と向き合っていた。彼の名はダニエル・ペル。8年前に一家4人を惨殺し、今また、新たな容疑がかけられていた。
     ダンスの手口を読み、尋問を慎重にかわしていくペルだったが、ダンスの何気ない一言で逆上。何が彼を怒らせたのか…。やがて、ダンスはその理由に気づき、ペルの企みを見抜くが、時はすでに遅く、ペルは外部の仲間の手を借り、脱走してしまう。
     はたして、彼の向かう先は?ダンスは、凶悪犯を捕えることができるのか?

     『ウォッチメイカー』で、活躍したキャサリン・ダンスが主人公の、リンカーン・ライムシリーズのスピン・アウト作品です。
     久々のジェフリー・ディーヴァー、どうかなぁ?と思っていたら、あっという間にギュッと心をつかまれて、いやぁ、おもしろかった~。
     凶悪犯(ジェフリー・ディーヴァーの犯罪者って本当に「悪」そのもの)と、相手の心を読むことに長けているダンスが、互いに出し抜き合い、勝ったと思ったら逃げられ、もうダメだと思ったら優位になっていたりして、ハラハラどきどきが止まりません。
     読めたと思ったら、心地よくダマされるのも心地よく、久々に楽しい読書でした。

  • 2014/12/23購入
    2015/1/3読了

  • ジェフリー・ディーヴァーの「キャサリン・ダンス」シリーズ第1弾。同じ作者のリンカーン・ライムのシリーズ『ウォッチメイカー』にゲスト出演のように登場したキャサリンが、地元カリフォルニアで主役を張る。いきなり主人公に据えるのではなく、すでに確立している別シリーズに登場させてから……というやり方が、まるでTVシリーズのスピンオフ作品のようだ。

    それはともかく。リンカーン・ライムが証拠を検討する鑑識シリーズであるのに対して、キャサリンはあくまで「人間」を観察する。わずかな感情の動きであっても表情に影響を及ぼすところ、また、表情の動き自体は捉えられても、その理由を読み誤ることもある。そういう点がリンカーン・ライムのシリーズと違うようで似ている所が面白い。

    話の構成や展開、人物配置などは、いつものディーヴァー節だなぁと思いつつも面白く読んだ。前半の方では、なぜタイトルが『スリーピング・ドール』なのかピンと来なかったが、それも後半の方で明らかになる。なるほど、あの事件はそういうことだったのか……と、視点をがらりと変えられる所が良かった。

  • 一件落着の後もまだあれこれありそうなのが残りのページ数で察せられるとはいえ、予想を上回る展開や、今後も何かありそうな気になるポイントを残しつつ終わるところがさすが。リンカーンシリーズほどのドキドキ感はなかったものの面白かった。

  • 最後の大どんでん返しの要素は、リンカーン・ライムの専売特許では無いと言う事ですかね。そう来たかぁ~、と言う感じです。

    それと、最後のマイケルの告げた情報が、次の話への伏線なのは明らか。次作が早く読みたい!!

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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