思いを伝えるということ (文春文庫 お 51-3)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167902360

感想・レビュー・書評

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  • べらぼうに泣いた。

  • 詩と寓話と。自分の前に次々現れるドアを開けつづけ最後は…「立ちはだかるドア」。愛する人から最後に残されたごめんねの意味を知りたくて…「言葉のプレパラート」。きれいな夕日が見られる島に行った男が、目的を忘れ、ただそこにあることに歓びをおぼえる…「夕日を見る人々」。特に響いてきた寓話。また「自分に嘘をついてちゃ駄目だ。」「無理に愛したり、好きになったり、肯定する必要は一切ない。」「ホットケーキがシロップでべちょべちょにするぐらい、自分で自分を存分に愛してほしい。」といったあたりが印象に。

  • 思いを伝えるということは、とても難しいです。
    自分を省みても、一言足りないことや、言葉を探すことが苦手という、駄目なところばかり目につきます。それから、「こう言ったら、こう思われるかもしれない」にがんじがらめにされているところもあります。
    でも、この本を読んで、それでも思いは言葉にしなければ伝わらないのだと改めて感じました。傷付くかもしれない、でもそれを怖れていては何も変わらないと思います。
    少しずつでも、進んでいこうと思いました。
    灰の話と、最後の詩が良かったです。
    大宮エリーさんには初めて接したのですが、他にどんな言葉を紡がれるのか気になりました。

  • ざーっと読み進めていったら、「シャッターとたき火」以降で泣いた。
    人間関係に疲れた時、失恋した時にまた読み返したい。

    「その時々の火の様子を 味わう、楽しむ
     今は辛くても 心の中の様々な火の様子を 楽しむのです」

  • 人には見届けなければいけない
    想いのたき火がある。
    揉み消してしまうことなく、
    手をくだしてしまうことなく、
    灰になる最後の瞬間まで
    見届ける。

    なるほど、そうか、と思った。

    消えないたき火じゃなく、
    逃げない自分、
    見届けられる自分になりたかったんだと気づいた。

  • 2016.12. 29

  • 今、気になっている人がいるんですが、なかなか声がかけられなくて、なんて根性なしなんだと自分を責めてました。思いを伝えないと、せっかく芽生えた思いがなかったことになってしまう、というところか胸にグサッと刺さりました。
    根性出して伝えてみたいと思います。
    その日から何かが動き出すことを信じて。
    答えがどうであれ、全てを受け止めたい、そう思える本でした。

  • ○ブックオフでそんなに安かったわけではないのだけど、詩とか内容的に好きだろうなと購入。最初は入り込めなかった感じあるけどだんだんハマってきて。もっと時間をかけてまた読みたい本。もう少し若い時だったらもっともっと好きだったと思う!

  • エリーさんの言葉が染み渡った。
    何度も何度も、読んだ。

    大人になって言葉を沢山選べるようになったけど、口に出して伝えない言葉も増えた。そんな行き場のない想いを抱えて、動けなくなった私の背中を押してくれるような本だった。

    私には今、ありがとうをちゃんと伝えたい人がいる。短い繋がりだったけど、沢山声をかけてくれて、いつも丁寧に言葉を返してくれる人だった。
    寄りかかって、困らせているようで、傷つけているようで、怖くなって、その繋がりさえ手放してしまったけど。

    いつか、自分の足でちゃんと歩けるようになったら、ちゃんと「ありがとう」を伝えにいきたい。

    まずは、エリーさんに、ありがとう。

  • 当時、「アテンションプリーズ」にすごく感銘を受けた。
    あの個展本当によかったなぁ。

    友達がプレゼントしてくれた一冊。当時の感情を思い出してそわそわした。

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著者プロフィール

画家、美術家、作家。広告代理店勤務を経て、ラジオのパーソナリティ、映画監督、舞台の作演出など多方面で活躍。2012年に福武總一郎氏のモンブラン国際文化賞のお祝いとして制作したライブペインティング作品「お祝いの調べ:直島」をきっかけに絵画制作をはじめる。現在は個展や芸術祭で作品を出展し、高い評価を得ている。近著に絵本『虹のくじら』(美術出版社)など著書も多数。

「2019年 『ハートのレオナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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