気分は名探偵

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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198621674

感想・レビュー・書評

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  • 「漂流者(我孫子武丸)」
    悔しい。記憶を失っている人物は誰かという話なんだけど、そのヒントを書いている部分は当たっていたのに、引き算(?)を間違えてしまったので、それ以上深く考えなかったのが失敗だった。これはピタリ賞を狙えたかも。話も面白かったし、安藤なかなかいい味出している。

  • 密室と化した路上の殺人、豪雨の貸別荘で劇団員全員変死、学問の府の惨劇、疾走する新幹線で倒れる男、芸能プロ殺人クルージング、容疑者は同姓の三人…名手六人が作り上げた難事件にようこそ。問題篇に潜む犯人を正しく名指すまで、さらに巻末の謎の著者座談会「わたしは誰でしょう?」を解き明かすまで、あなたはこの本から出られない。(「BOOK」データベースより)

    有栖川有栖/ガラスの檻の殺人 正解率 11%
    貫井徳郎/ 蝶番の問題 正解率 1%
    麻耶雄嵩/ 二つの凶器 正解率 22%
    霧舎 巧/ 十五分間の出来事 正解率 6%
    我孫子武丸/ 漂流者 正解率 8%
    法月綸太郎/ ヒュドラ第十の首 正解率 28%

    Who done it?
    フーダニット
    ああ、なんて甘美な響きの言葉でしょう!
    「夕刊フジ」紙で2005年5~10月に、犯人当て懸賞ミステリーとしてリレー連載されたものです。
    もうね、解く気満々でしたよ。
    気だけはね。

    白状すると、解答にたどり着けたものはゼロでした。
    惜しいとこまではいったんですけどね、いつものように詰めが甘い。
    作者さんのヒントはちゃんと拾えてたのになあ。
    悔しい!
    でも楽しかった。
    こんなのまた読みたいって思ったんですが、作家さんたちはもうイヤだっておっしゃってますね(笑)。

    巻末の覆面座談会、有栖川氏はすぐにわかりましたが、他の作家さんはあまりなじみがなく、よくわかりませんでした。

  • 全然分からなかったw

  • 難しかった〜。
    一番好きなのは人物当て。なるほど!でした。

  •  応募者正答率付きの推理アンソロジー。
    ・有栖川有栖「ガラスの檻の殺人」
     大学時代の友人からストーカー被害の相談を受け、調査に乗り出した私立探偵。しかし、予想外の殺人事件が……。
    ・貫井徳郎「蝶番の問題」
     貸別荘から発見された5人もの遺体。そこにあった手記から、作家・吉祥院が謎を解き明かす。
    ・麻耶雄嵩「二つの凶器」
     大学の研究室で起こった院生殺人事件。監視カメラが捉えた、ヘルメットに白衣の怪しい人物の正体は?
    ・霧舎 巧「十五分間の出来事」
     新幹線車内の洗面所で昏倒していた男。トラブルメーカーらしき彼の身に、一体何が起こったのか?
    ・我孫子武丸「漂流者」
     瀬戸内海の浜で見つかった、記憶喪失の人物は何者なのか?
    ・法月倫太郎「ヒュドラ第十の首」
     遺体となって発見された男は、自殺した妹の不倫相手を探す復讐鬼だった。ターゲットは9人の“ヒラド・ノブユキ”のうちの1人。法月倫太郎が真実に迫る。

     図書館本。
     夕刊フジに掲載された、懸賞つきの企画だったそうで、一般的な推理短編よりもストーリー性は低い。登場人物の心情や背景も必要最低限で、読み進むのも早い。謎をたくさん解きたい人にはうってつけ。
     最後に覆面座談会が載っている。本書の6編の作家たちが名前を伏せて対談、A~Fのそれぞれが誰かを推理して出版社に解答を送ると、正解者の中から抽選で……というユニーク企画。文庫版も出た現在、当然ながらもう応募は締め切られているが、作者のプロフィールを読み返しながら頭を使うのも一興。

     推理クイズ的な企画だからつっこむのは野暮なんだろうけど、「二つの凶器」の犯人。
     電算機室に入り、被害者を後ろからレンチで3回殴って致命傷を与え、部屋から立ち去る。この間、およそ1分。カメラに映らないから書かれてないけど、おそらく生死の確認もしたよね? すごい早業。プロの殺し屋ですかこの人。

  • 6人の作家による犯人当てクイズのような本です。
    新聞で発表されたもので、読者の解答率も表記されていました。
    最初の有栖川有栖さんの話が一番面白かったです。

  • 犯人当てアンソロ。
    メンバーはいつもの錚々たる面子。しかし当たらない…

  • 有栖川有栖【ガラスの檻の殺人】
    貫井徳郎【蝶番の問題】
    麻耶雄嵩【二つの凶器】
    霧舎巧【十五分間の出来事】
    我孫子武丸【漂流者】
    法月綸太郎【ヒュドラ第十の首】
    全6編収録。

    犯人当てアンソロジー。「夕刊フジ」に連載されたものを書籍化したもので、正解率は1~28%という難問揃いです。
    犯人当ては苦戦しましたが、高水準の作品ばかりで面白かったです。推理する楽しさを存分に味わえるアンソロジーだと思います。
    個人的に楽しめたのは貫井徳郎【蝶番の問題】、麻耶雄嵩【二つの凶器】、我孫子武丸【漂流者】、法月綸太郎【ヒュドラ第十の首】です。

  •  またまた犯人当てのアンソロジーをウキウキしながら読みました。
     6編のうち、犯人が当たったのは2編。でも、その理由とか動機とかの説明は出来ないので、これでは当たったといえないでしょう。各編の解答編も読んだけれど、それを読んでもピンとこないものもあって、犯人当てはとても難しいです。

     このウキウキ感は絶対に捨てられないので、またこれと似たようなものを当たらないと知りつつ読むでしょう。まぁいいか、好きなんだもの。
     謎の座談会も面白かったし、こんな風に楽しめるって幸せです。

  • 夕刊フジに連載されていた懸賞付の犯人当てを纏めたアンソロジーです。
    各作家の話の前に連載時に解答を募った際の正解率が載っています。
    有栖川先生11%、貫井先生1%、麻耶先生22%、霧舎先生6%、我孫子先生8%、法月先生28%です。
    執筆人が豪華です。
    気に入った作品は衆人環視の四辻で殺人事件が起きるのですが、逃げた人間も凶器も発見されないという有栖川先生の「ガラスの檻の殺人」と麻耶先生の大学の研究棟の4階で殺人が発生、怪しい人物は4階から降りてきてはいないという「二つの凶器」と我孫子先生の島へ流れ着いた記憶を失った男のライフジャケットには他の島で起きた連続殺人についての手記が入っているが、この男は一体誰なのかという話の「漂流者」です。
    我孫子先生の作品は他の作品と比べて毛色が違った作品です。
    巻末にABCDEFの匿名で執筆陣の仮面座談会が収録されております。
    内容を読んで誰が誰か推理せよという最後の最後まで楽しめる作りです。
    これは喋ってる内容でうっすら誰が誰か分かります。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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